お留守番のあとに。

なんだか、ぐったりと、疲れました。皆さんお疲れさまでした。

【NCT DREAM】「マークのいない世界」から始まるふんわりクールなマンネたち

 

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かっこいい。めたくそ、かっこいい。これまでにない新しいかっこよさ。顔だけじゃなくて全てがかっこいい。
マークがマジで卒業してしまった6人DREAM。今後どんな活動をしていくのか、かねてから、大変興味を持って待っていたが、いやもうほんと、かっこいい。素晴らしいの一言だ。久々に「有難うSM!」と礼をいいたくなった。こういう、会社についてもメンバーについてもその経緯についても、前からよく知ってるところが、ちゃんとかっこつけるところでちゃんとかっこつけてくれるの、実に大事なことだと思う。こういうところで、スカやポカやに逃げをやられると、地味だけど確実に会社への信頼は落ち、その積み重ねが(会社への)支持や期待をなくすことになるんだよなと思うので。

DREAM は、NCTの中でも、なかなか微妙で複雑な立ち位置を強いられているグループなので、いつだってオペレートが難しい。いつもいつも難しいのである。プラットホームであるNCT127が一度でもEXO並みにバカ売れしたことがあったのならば、また事情がちがってただろうが、そんなことが起こってない3年間だからこそ、難しいのである。常にSM全体とNCT全体、特に127とのバランスを考えながら、それでいて独自性を打ち出し売上もあり人気も出るように、かといってうっかり(127より)人気が出すぎてはいけないという着地点の難しさは、あのWayV以上だと思う。それだけになんともいえぬ観察しがいがあるし、ほかにはない面白さがあるわけだが、今回のカムバは本当によく考えられていて心底いいと思う。パっとシンプルにかっこいい!と思えるし、あとでじっくり見聞きして考えてみても、やっぱりかっこいい!と思えるし。6人DREAMとして素晴らしいアルバムになった。

 

これまでも、マークとヘチャンが忙しいときは、ずっと残り5人でいろんなイベントやテレビ出演をこなしてきた。
カムバ期間以外でも、結構、グループで歌う仕事ってあるもんなんですね。こちら見る側も事情を知ってるので、いちいち「あとの2人はどこ行ってんだ!」とは思わないし。ふつーに5人で既存曲をふつーに歌うDREAMちゃんなのであった。

さらに18年年12月末をもってマークが正式に「卒業」すると、今度は、5人でHRVYとのコラボ曲「D'ont need your love」を、6人で「fireflis」と、積極的に新しい楽曲の制作発表に取り組んできた。今回の6人DREAMのコンセプトというか活動路線というのは、これらの「マークがいない時のDREAMの雰囲気」を引き継いだ形といっていい。私でさえ、「へーこれはこれで素敵な雰囲気じゃ~~ん」とずっと思ってたくらいなので、制作側も、これでいい!これでいける!と推せる勝算があったんじゃなかろうか。ある意味、楽曲の選び方含め、この半年こういう実験をしてみたくて、コラボ曲とかわざわざ制作させたのかも。具体的にどういう勝算かというと、SM随一のラッパーであるマーク・リーがいないからといって、「無理にマークの抜けた穴を埋めようとしない」という事だ。


私も今回改めて驚いたが、実際、マークのラップが聞こえてこない曲は、思った以上に「締まらない」。マークはほぼすべてのNCTグループのメンバーで、NCT楽曲にマークの声が入ってないということはなかったので、うっかり慣れてしまってた。「マークが歌えばそこはNCT」「もうマーク自身がNCT」という時代がデビューからずっと続いてたので、彼の声がのってこないことからして違和感あったくらいだ。ほんと今さらだがマークうまいよなー。声もいいし、英語の発音も気持ちいいし。いなくなって改めてわかるマークの偉大さよ。
が。しかしである。WayVにしてもDREAMにしても、マークがいないのだから、それにかわるラッパーを育てようとか鍛えようとか誰か連れてこよう、と考えるのは間違いなのだ。マークっぽい感じ、マーク亜流になるのもよくないかも。なんつっても、品が命のSM。マークのように顔も性格もすべてが上物(じょうもの)な上にラップもすごい英語発音もパーフェクト!みたいな子はまずいない。と思ってかかった方が正解。という結論がとっくに出ちゃってるんだと思う。なので、SMとしては、そうではないところで勝負をするという知恵絞り戦略で勝負なさりたいのではないでしょうか。知らんけど。
「そうでないところ」とはどこかというと、5人DREAM独自の空気感で「ふんわり」してるところ。当然個人的な見解だが。あのね、あの子たち5人で活動すると、なぜか歌っても写真撮っても踊っても、こう、ふんわりさらさらした感じになるんだよ。ヘチャンが入るとちょっとピリっとする感じ。本来はピリじゃなくてピリピリっとするんだけど、近年ヘチャンは常に疲弊してるので、ピリっくらいになる。こういうのこそ、実際やってみないとわからない「空気感」で、作為的に作ろうとしてもできないところ。やっぱり生きてる人間どうしだからね。あの独特のふんわり感。品もあるし色気もあるし、なんともかっこいい素敵な雰囲気。あれを壊さず生かす路線で6人DREAMをやっていこうとしてるんだな!と思って感心した。ふんわりなのにクールで最高!

でもちょっと、ふんわり重視はいいとしても、必要以上に、6人DREAMの歌とラップ、下手すぎませんかね? いくらマークの穴を埋めるつもりはないといっても、あの子たち、歌もラップももっと上手だったはずですけど!やりすぎじゃないかなぁ。ちょっとその辺は残念だし勿体ない。タイトル曲「BOOM」は特にその傾向がひどくて、他のアルバム収録曲はもっとちゃんと声張って歌ってるし、もっと上手にラップものってるうに思うので、私の気のせいでなければ、それもあえての作戦?なの~と思った。にしてもあえて「下手めにする」ってどうなの。そりゃまたずいぶんなディレクションだと思うけどなー。

 

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話が戻るけど、思い出したついでに書くと、5人DREAM独特の「ふんわり感」。
あれは、1人1人のバックボーンちゃんと調べてこそ初めてわかる空気感だと思う。私は、そこまでメンバーの過去を熟知してないのでいまひとつ理解しきれないのかも、と自分で思っている。でも、よく知られてることだけでも、ジェノとチソンは子役スタートだし、ヘチャンやジェミンも中1くらいでSM入社だし、チョンロにいたっては、小学生から中国では有名なソロシンガーだったわけだし、ロンジュン以外(相変わらずようわからん朝鮮族吉林省ver出身のロンジュン、彼がやっぱり大穴かも)全員が長らく芸能界にいるわけだ。私の仮説なので、信ぴょう性ゼロで聴いてほしいが、子役からやってるK-POPアイドルって、予想に反して、とても素直というかフラットというか、あわてず騒がず、さらさらふんわり落ち着いてて優しい感じの子が多いように思う。小さい頃から大人にまみれてお仕事してるから、さぞかし、しっかりしてて(精神的に)老けてるんだろうなと思いがちだが、実際は、同年代アイドルより静かで大人しく、常にマイペース。実年齢なりの好奇心や元気さはあるんだろうが、仕事の現場では絶対的に落ち着いてる。仕事や会社に対して、激昂したり反抗したりして大騒ぎするタイプに、こういう子役スタートのアイドルはいないと思う。現場で騒いでもエネルギーの無駄だということが身に沁みついてる感じで、粛々と仕事に取り組む姿は彼らの特長だ。そういうとこは大人っぽいのに、ほかの部分は異様に子供ぽくて。大人なんだか子どもなんだかわからん感じ。あと、小さい頃からやってるアイドルは、なぜか面白い人が少ないです。SMは、もとから面白いアイドルが数少ないし生まれにくい会社なので、小さい頃から仕事してるアイドルとなればなおさらかと。以上が私の、芸能界に子供からいるアイドルの印象です。日本の子役スタート芸能人とはまた違う感じですね。ええ、ええ。SF9チャニ、ASTROムンビンなどにもまったく同じこと感じるので、やはりなにか共通点あるのでは。


そして、特殊なK-POPアイドルナンバー1であるチョンロ大先生を見るにつけて、私はいつも「金持ち喧嘩せず」というフレーズを思い出す。実は、ふんわりの元々の製造機はチョンロ先生である可能性が大きい。金持ちは圧倒的に上回っているために常に周囲に優しいという格言だ。実際、チョンロの実家は金持ちみたいだが、お金だけじゃなくて、彼のその輝かしい実績、そしてそれを支えてきた才能と実力と運、そのすべてがスペシャルなことは間違いない。そんなにすごい人物なのに、チョンロ先生は、とっても素直でにこにこしてて大人しく、ふんわりといつも優しい。神か。なんの不満も不安もなくほんとに素直な感じで楽々とDREAMでデビューできちゃうあたり、即戦力にも協調性にもほどがある。本物の実力者は、恐れることが何もないからいつも優しく笑っていられるんだなあ。たった入国2カ月で、いちからダンスと韓国語を習ってじゅうにぶんに間に合うのもすごいけど、その後も、チョンロ大先生は、優しいふんわりしたまま、どんどん背がのび顔がよくなり、あっという間に爆イケメンになってしまった。これもやはり、「金持ち喧嘩せず」の法則なのか。最初から約束された成功なのか。勝者はどんな状況になろうとも結局勝者になってしまうのか。とにかくかっこいい、、、バクイケチョンロ大先生。。。などと、最近の5人DREAM,あと疲弊しきったヘチャンについても散々いろいろ思うために6人DREAMについても、ほんとに鑑賞しがいがあるというか、考えがいがあるというか。飽きない。ここは音楽以外に興味のある事が多すぎる。

今の新生6人DREAMのかっこよさ。ワタシとしては、その核は「ふんわり感」にあリ、その「ふんわり感は、マンネのチソン&チョンロから出てきてると。そう考える。仲良しの2人は、それこそ小さい頃から芸能界にいて、常に精神が安定している。チソンちゃんのマイペースっぷり。チョンロ大先生の「本当の金持ち(そして実力者)は本当に優しい」感。いずれも度を越していて、それが余裕につながっていて、ふんわりした空気を作るのではないか。ジェミジェノやロンジュン、ひいてはヘチャンにまで、そのふんわり感が伝染していった結果、いまの独特のふんわりさらりとかっこいい6人DREAMができあがってる気がする。ま、今まとめたあとづけですけど。


※今年は、去年までの反動として、「人数が少ないグループのターン」なので、メンバーが5~6人のグループがベストの年です!あ、私調べですが!てか私だけかもしれませんが!その意味においても6人DREAMはとってもいいと思います。そして、2000年生まれが4人もいるということは、今年の年末には、6人DREAMは早くも体制崩壊なんでしょうか。それとも一気に解散なんでしょうか。そしたら、5人で新しいグループを?誰かを加えて新しいグループでも? これまで「卒業」制度については、正直なんにも考えてこなかったので、今頃オロオロしはじめました。てか、いまの6人DREAMとってもいいので、2年はやってほしいなあと。