お留守番のあとに。

ミン・ヒジンが憎いあまり、NewJeansまで一貫して嫌うパン。自ら金のなる木を焼いている。

【NCTハリウッド】SM初オーディション番組だけど、今回は別口だと思う。

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NCT陣営は、定期的に「もやもやする」ニュースをお届けしてくれます。往々にしてSM自体がそういう会社ですが、中でもNCTはダントツもやもや度が高い。

例えば今だと、ITZYとかENHYPEN、AESPA、TXTなど、第4世代トップランナーが実に素晴らしい仕事をしてて、私、彼らの話を書きたいなぁと思ってるわけです。ワクワク話を。でも、腰が重いのでなかなか書かないでいる。そこへ! 突然、割り入ってくるのが「NCTもやもやニュース」です。もう気になって気になって、まだどうなるかわからないのに、もやもやニュースのもやもや部分がどこなのか、なぜ、どういうふうに、もやもやするのか?ということを考えないことには、さらに新たなもやもやが生まれて、もうどうにもこうにも、頭の中がもやもやだらけになってしまう。なんなんでしょう。おかげで昨今、必要以上にNCT関連、書いてしまってる。もやもや話ってワクワク話より優先されるんですね。ほんとよくない。

 だがしかし。K-POPの入り口がSMだった私。大事なことは全部SMで学んだ(?)私。うっかりすると「うちの会社」とかいってしまう私。ええ。そうはいいつつ書きますよ。今回は「NCTハリウッド」です。よろしくどうぞ。


アメリカ&MGM主体のオーディションになる

まず、米国時間6日にアメリカで発表になった第一報では、

米MGMはSMと提携し、NCTハリウッドなるチームを選抜、デビューさせる。ついては、ソウルで候補生の合宿を行い、訓練と選抜の模様を番組にする予定。対象は、13〜25歳男性。審査するのは、歌・ダンス・スタイル。審査員とメンターは現NCTメンバーが務め、審査委員長はイ・スマン。MGM側責任者はマーク・バーネット氏。

 

直後、7日Kスタイルが流した記事には、

・応募は世界中の13歳〜25歳男性であれば、誰でも応募できる

・最終候補者まで残った者には、イ・スマンと現NCTメンバーの指導が受けられる

アメリカを拠点に、世界中で活動する。

・MGMは、これらデビュー迄のオーディションを番組として製作し年内に公開する。

私が見た第一報の文には、「young American men to form」という文字があったので、てっきり、アメリカ国籍の子オンリーのグループかと思ってしまいました。ま、アメリカ国籍といっても、韓国系や中国系、日系もいるし、ぱっと見た感じ、SuperMやNCT127 と同じ外見になる可能性がありますが、わたくし咄嗟に「全員、白人系で英語しかわからない子たち」が頭に浮かび、「それは新しいかも」とウケてました。

(でも、以前、書きましたが、私の中では、K-POPというのは韓国人が歌って踊ってはじめてK-POPになると決めたので、仮に白人オンリーの演者になれば興味持てません。MGM側もせめてアジア人でないと「今流行りのK-POPですよ!」として売り出せないこと、よくわかってるはず)

でも、そうではないらしい。Kスタイルによると、全世界どこからでも誰もが応募できると。ちなみに、ゆうべ、「デビューしたのはいいけれど、鳴かず飛ばずで2枚目のミニアルバムが出せないまま数年たち、きっと俺らこのまま引退、廃業になりそうなんで、ワンチャンで俺応募してみる!」という、なかなか興味深い、いちアイドルの話を聞きました。は〜〜なるほどねぇ。この子の話がどこまで本当かわからないけど、「誰でも応募できる」が本当なら、こんなこといくらでもありうるという、そういうオーディションです。建前は。

 

どうも、NCTハリウッドについては、最初から最後まで一貫して、MGMワールドテレビジョン側に責任があるようなのです。マーク・バーネット氏ってかなりの大物みたいなのですが、彼からぐいぐい仕掛けてきたような感じなのかな。SMとしては、前回(SuperM)キャピタルと組んだ時よりずっと楽ちんじゃないでしょうか。

全世界から候補者を集めて束ねるのがMGMなら、集めた子たちをファイナリストまで絞り込むのもMGMだし、SMとしては、ソウルに送られてきたファイナリストたちの歌を聞いたりダンスを見たりして、現メンバーと一緒に「わーうまいねえ!」とか「かっこいいですね!」などと適当に仲良くお話して(イ・スマンの指示どおりに)、最終メンバーを決めるだけという。そんな感じがします。

 

SMとオーディション番組

これまで、SMは、自社オーディションを番組にして公開することを、頑として断ってきました。自社オーデどころか、PRODUCEシリーズのような番組に練習生を参加させるのさえ嫌がってきたくらいですから。いや、他事務所の練習生と比べられる方が嫌だったっけか。ま、とにかく、どんな子たちを練習生として抱えてるのか見られたくないし、どこを見て審査してるのか、どんな子が合格するのか、その後どうやって教えていくのか、そういうSM独自の方針を世間に知られたくなかったからです。そして、一般人に投票させたり意見させたりという「素人の意見」を聞くのも非常に嫌なのでしょう。SMほど、素人の意見を聞くのが嫌いな会社はありません。

しかし、NCTハリウッドのオーディションは、そういうのとは一線を画し、SM側の領分はほぼない。我が懐の練習生を出さなくてもいいし、一般投票部門もなければ、命を削って審査するというようなリスクもない。MGMがお膳立てした最終段階にほがらかに登場して、現メンバーたちは、全員くまなく褒めとけばよくて目的は宣伝なのです。

今回、初めてSMがオーディション番組を作るというので、本当にびっくりした私ですが、そういう話ならなるほど納得。

 そして。最終メンバーが決まったら、アメリカデビューまでの準備、デビューアルバムの製作、流通、広告宣伝も全部MGMがやってくれそうです。まあ、ほんとにソフト部分だけですよね。楽曲などはSMが用意するでしょうし。宣伝の仕方や活動方針など、細かい口出しは一切できなくなるかもしれないにせよ、顔(メンバー)と曲を決められるだけでも御の字。決して悪い話ではありません。仮に、あまり売れなくても、残念は残念だけど、お金も時間も苦労も出してない分、痛手は少ないわけですし。

(ちなみに、MGMワールドワイドテレビジョンって、これまで、全米をまたにかけての有名オーディション番組をいくつも製作していて、そこに関しては確りしたノウハウがある模様。一般応募に頼らなくても、国内のスクールやトレーニング機関や組織にもコネがあるんじゃないでしょうか。一声かければぱっとすぐ集まるような)

で、これらの様子を、最初から最後までMGM側がカメラを回し、それを編集して番組にし、今年度中に放映&配信するのももちろんあちら。



なぜ、NCTのユニットに入れるのか。

SuperMが、今年前半には活動停止に入ってしまうことは、デビューする前からわかりきっていました。私など、アルバム1枚限りかと思ってたので、今年になってもまだリリースしてたことに軽く驚いたくらいです。ワールドツアーが全部潰れて余力があったし、テミンがワーカーホリックというのもある。

このNCTハリウッドの話は、SuperM活動停止のあと、全米戦略どうするのかと気にしてた私や、SMファンの皆さんに向けて出された回答です。

私としては、「1人兵役に行く度に代わりに(現NCTメンバー)誰か1人、異動加入してその穴を埋めながら続行」というやり方が現実的かと思ってましたが、完全に外れました。1人異動になるたびに、「NCTもやもやニュース」が届けられ、1人帰るたび、いちいちまたもやもやしてあーもう大変!ってとこまで想像してたのに、外れました。本命の英語話者ジェヒョンから、秘密兵器チソン、超大穴ソンタロまで、私ときたら、いくらでも脳内もやもやできるようになってたのに、残念です。

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ポテンシャルは127以上といわれてたDREAM。7人固定で人気も売上も大爆発。

しかし、全米戦略、しんどいところをやってくれるMGMが現れたことで、SMは「他人にまかせる」メリットデメリットを受けるのです。全部のことを、自分の意のままコントロールして掌握しようとするスマンイズムには驚いてきましたが、そろそろ限界。これが吉とでるか否かはミモノですが、1つ、はっきりいえるのは、例えば、マークがDREAMに戻れて固定チームになり、ダブルミリオンも視野に入るくらい超爆売れしてるのを見ると、メリットはでかいということ。ハリウッドを一般オーデイションにしたからこそ、時間が出来て、7DREAM になれたと思えば、やっぱり、悪い話ではないのです。

 

それでは、なぜ、そのアメリカグループを、NCTチーム陣営に入れたのでしょうか?

いっそ、完全に別口にした方がよかったのでは。名前さえSMとわかるようにしとけば。

私が、NCTハリウッドという言葉を初めて聞いたのは、今般ではなく、年頭だったか、その前だったか、SMの代表理事1人が(イ・スマンではない)登壇して、今後のSM活動方針として「NCTの無限拡張はまだまだ続きます〜〜近い将来、NCYハリウッドやNCTインドネシア(?)がすぐ登場します〜」と公言した時です。おかげで、今回、NCTハリウッドという、どういう感想を抱いていいのやら一生困るネーミングに驚かずにすみました。馴れって怖いですね。

NCTハリウッドが現実になったってことは、ほかのアジアチームや日本チームも、ハッタリではなく、結構、着々と進んでると思っていいと思います。日本の皆さん大注目のショウタロウの処遇も最初から決まってるんでしょうし。そして、こういう海外チームもすべて、現地で力もってるMGM的な会社に思ってた以上に委ねるんでしょうかね。

だって、冷静に考えて、現在23人いるNCTの人数では、これ以上新たなチームを増やすには足りない。かといって、今現在SMの練習生してる子で使えるような子がどれだけいるんでしょうか。理事はあと50人はいるといってましたが、即戦力ありきのショウタロウが異例の速攻入社になったいきさつを見ても、彼レベルに踊れて若くて性格のいい練習性がいなかった、ってことですよね。どうしたって、即戦力ある外部の人間を採用して増やすしかない。でもそうすると、SM生え抜き感とか、スマンイズムはどうなるの?サラブレッド感はどうするの? てことで、トレーニングです。スカウト部分と、オーディション部分は、現地の会社にお願いして、肝心のトレーニングだけはSMが気合入れてやるってことでは。K-POPアイドルの中でも、特に独特なアイドルに仕立てる、あのSMトレーニング。「スキルも人格も才能までも、教え込むことができる」という、お前は神様か!という名言でおなじみ、SMのトレーニングを、びっちりソウルでやってもらうってことですかね。そんなことしてたら、NCTハリウッド、いつデビューできるんだ。

そして、韓国ほど、しょっちゅうカムバする国は世界中にないわけですから、アメリカチームやインドネシアチーム、(日本チームはちょっと特殊でわからんが)、ほぼ海外NCTチームは、カムバせずイベントとバラエティーばっかりやるようになり、折角仕込んだのに、ヒマになるでしょう。ってことで、ヒマになった海外チームに、猫の手も借りたいくらい忙しいNCTソウルチームを手伝わせる、すなわち、韓国に来て合流させたり編成かえたりして仕事をしてもらう。そのためのNCT加入だと思う。

あとは、もう、誰もが最初から思ってる通り、現役NCTメンバーを、NCT ハリウッドに異動させやすくするためです。ウインウインが127からWay Vに異動した時、Way VをNCT チームの一つとせず、完全別口としてた為、SMはついぞ最後まで(つまり今まで)、異動とか移籍とか、127をやめた説明を一切できませんでした。Way VもNCT の1ユニットだと仕切り直すことで、なし崩し的に収めましたが、あのようなファンの憤りと悲しみを二度と繰り返さぬよう、最初からNCT の1ユニットだとしておきたいのでしょう。

NCTハリウッドと掛け持ちになり、でもそのまま戻ってくることはなくなっても、「でも、同じNCT内だから別にいいよね」と言うために。

 

最近、よく思うのは、NCT以降の別口新人グループを、SMは作るつもり当分ないんじゃないかなということです。もう6年にわたってNCTを拡張させっぱなしのSMですが、やむにやまれぬといいますが、なんらかの大きな理由があるんじゃないですかね。NCT以外のラインは今は到底無理なのかもしれません。「無限拡張もういいわ。俺だって止めれるもんなら止めたいわ」ってスマンも思ってるかもしれないってことですね。


というわけで、まだまだわからないことが多いですね。12月配信開始なら、まだ半年ある。多分、今、応募者を固めてるといったところか。

書いたからといって、何かわかるわけではありませんが、でも、なんとなく書きながら「NCTハリウッドのメンバー、やっぱり、アジア人主体になる」と思えてきました。理由はありません。でもそうなんじゃないかな。K-POPなんだから。

今、世界中がコロナ禍の中、そして、アジア人差別が吹き荒れてる北米において、アジア人(仮)をメインにメンバーを選んで活動させようという、真面目に考えて、それは結構大変なプロジェクトに違いありません。なにはともあれ、楽しい結果になるようにお祈りしておきます。


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