お留守番のあとに。

RIISEあれだな、ほんとに「昔っぽい」曲しかやらない主義なんだな。

【SM】さよならイ・スマン

SMがどえらいことになってました。

さすがに驚いた。「もののあはれ」を噛みしめております。

 

ことのはじまりは、イ・ソンス共同代表らSM側が、突然、カカオとの提携を発表したこと。だよね?2月頭くらい?カカオが1割の株をもち、経営陣に複数人迎えて刷新、新経営改革案も発表した(「SM3.0」)。

内密で進めたらしく、社員も所属アーティストも、そして、何よりプロデューサーで創業者イ・スマンも、「寝耳に水だった」というから気の毒。ドラマか。そら驚くわな。

 

これにより、全権プロデューサーであるイ・スマン(=SMとは独立してる企画会社)への外注体制は終了、SMとの関係をたつことに。

 

だがしかし。

そもそも2〜3年前から、イ・スマン自身「そろそろSMからの外注を断りたい」(引退するのではなくやりたいことがある)と公言してて、実際、自分の持株(15%くらい?)の譲渡先を探してたのは有名な話。なので、イ・スマンがSMのプロデューサーをやめて手を切るのは、驚くような話じゃなく、「じゃ、お互い頑張ろう」という平和な話だったはず。

つまり、黙ってても、イ・スマンとの関係は近く終わる予定だったのに、なぜ、イ・ソンス側が、このタイミングでクーデターのようなことを起こしたのか? 

よほど痺れをきらしたのか? 切られるんじゃなく我々が切るんだと示したかったのか? 半永久的に支払う上納金が負担だったのか?よくわからん、とにかく強行してしまった。

 

そこで、素早く動いたイ・スマン先生。

これまで、多くの会社が「うちに株を譲ってくれ」とやってきても「う〜ん、そうねえ」とのらりくらり断ってたのに、電撃的にHYBEに連絡、「どうかお宅が買い取って」「SMの今後をお願いします」と、頭を下げたと。なぜ、頭を下げてまでお願いしたかというと、HYBEは「SMのライバル」ということでずっと無下に断ってきたからだ。「さすがにHYBEはないでしょ」と思ってたのに、結果的に、自分から頭を下げて、HYBEに筆頭株主になってもらったという形だ。皮肉といえば皮肉だね。

 

SM側が、こんな奇襲攻撃のようなカカオ提携をしなければ、イ・スマン持株はそのままだったかもしれないし、誰かに譲渡しても、間違ってもHYBEだけは選ばなかったはず。なのに今度は、イ・ソンス側にとって「青天の霹靂」になってしまった。事態は、さらにこんがらかった。

 

イ・スマンは、当然、SM側の「SM3.0」なる新経営方針を読んだはず。だから、あの内容を、カカオからきた人間にやらせるくらいなら、ほぼ無名のBTSを(汗と涙とド根性で)ワールドスターに引き上げたパン・シヒョク(HYBE共同CEO)に任せた方が、まだ「ずっとマシじゃーーっ! 何してくれとんじゃ、このボケかすっ!」ということだ。

で、ほどなく、HYBE側からも「今後のSM経営方針・活動計画」が発表された。

SM側の「SM3.0」と比べてどうか。所属アイドルとファンにとって、どちらの計画がベターか。それ比べようにも、その前にSM計画案を、ハナからこき下ろしてて怖くてさ、頭に入ってこないんだよなーこれが。

HYBEって、K-POPのトップに成り上がってからも、わりと謙虚&クールな姿勢だなという印象があったので、今回みたいに自画自賛したり、闘魂むき出しで相手を攻撃したりっていう態度に驚いた。やっぱり「我こそ王者」「お前ら黙っとけ」くらいのメンタルだったんだね。ま、その通りだから文句ないんだけどさ。

 

てことで、まだ、ゴタゴタは終わってない。

一体、どこへどう落ち着くのやら。

一般人には、さっぱり予測がつかないそんな中、イ・ソンスって3月で代表を退く予定らしくて、それもまた悪い材料だと思う。長びくかも。ほんと、現場にいるアイドル1人1人が心から気の毒で気の毒で、もうどっちでもいいから決まってほしい心境になってきてる。

 

イ・ソンスって、イ・スマンの奥様の甥らしい。義理の甥だったんだね。

当然、幼い頃から知ってて、SM入社後も、いわゆる身内人事ではなく、現場マネージャーからはじめ、途中イ・スマンの付人とか秘書みたいな時期もあったとか。共同代表にまで登りつめて難しい立場だけど、お互い「寝耳に水」VS「晴天の霹靂」みたいな最悪の仲になり、ほんとに残念。

 

うぅ。軽くまとめるつもりが、長くなってしまった。

この理解であってます? 全部の記事を読んだわけじゃないので、想像で思い込んでる部分もあるな。どこかに噛み砕いた全説明があればいいんだけど、でも、まあざっくり、私は上記のように受け止めた。

 

それでね。実はだな。

今回、私が書きたかったことは、そんなこと(そんなこと)ではない。

一連の報道で、私が色めき立ったのはそこではなく、イ・ソンスが、かねてから、イ・スマンの仕事が気に入らなかった旨の発言したことだ。どうよ。すごいだろ。そんな本音が聞けるとは。ぶっちゃけもぶっちゃけだが、考えたら、そういう理由を少しでも暴露しないと、会社側から関係を絶った説明が何もないから喋ったんだと思う。

 

具体的には、NCT(2016〜)の世界観や概念、全体コンセプトについて、「往生しましたわ。我ら社員があれで売る為にどんだけ苦労したことか」(原文とはだいぶ違う意訳)みたいなことをいってる!ひ~聞き捨てならない。私が7年間、誰かにいってほしくて仕方なかった話だ。そうだろうねえ。ええ、ええ。そうでしょうとも!

 

NCTといえば、無限開放無限拡張。そしてCTだ。カルチャーテクノロジーとは、平たくいえば、現地化戦略のこと。無限開放無限拡張とは、平たく言えば、メンバー固定せず、増やしたり移動したり兼任したりしまっせ。たくさんグループが増殖しまっせってこと。こんなルールをもったNCTが、イ・ソンスらにとってはとても難しく、人気をあげ売上げを伸ばすのに苦労した、ということである。

要は、「NCTは、失敗だった」。といいたいのでは?

 

7年間、WayV以外に、海外で1つもデビューさせられなかった。WayV、今は韓国でしか活動できてないし。NCTハリウッドもNCTサウジも実現できなかった。NCT東京が今年デビューしそうだがまだわからない。計画からいうと大失敗である。NCT以外の男子グループがデビューできない。その分、NCTで稼ぐ予定がまったく計画通りにいってない。50人にはなるっていってたよね。大体イリチルほんとにそんなに大人気なら、IVEやルセラが出る前に、とっくに紅白とか出てただろ。あんだけ日本で活動したのに。そういうことなんだよ数字じゃなくて。

 

NCT127(とNCT DREAM)は、なんとかミリオン達成したが、SMの看板と全スキルを駆使し、お金と時間かけてようやくだ。社員側が意地で売り切った感じだ。売っただけ偉いが、実際に売った側が「もう勘弁してほしい」と思ってたんだよっていうそういう暴露だ。

 

ついでにいわせてもらうと、aespa(2020〜)。

あれも、失敗なんじゃないの。どうなの、ソンスや。

メタバースって、そんなに流行ってます? あ流行ってるか。少なくてももてはやされてるわな注目されて。が思うほどメタバース売れてないだろう。他社でも他国でもやってるが、売れてるかといえば売れてない。

4人の人間に4人のaeアバター。新しいし面白いが、活用しきれてなくてNCTと同じ匂いがする。ナビスだ、kwangaだブラックマンバだと、aespaの世界観は壮大でストーリーがあり、デジタル映像で直接訴える新しさは認めるが、それ人気あんの? もう、あの世界観が好きで好きでたまりません!エスパってだから好き! てことになってんのか?そこは支持も共感もされてない感じするけど。だって、本人たちが笑っちゃってんだもん、その設定に。

とはいえ、こちらも、ガールズグループ初ミリオン?正規1集の。記録作ったくらいアルバム売ってて、誰もそんなグループを失敗といわないよね。があれは、セカンドの「Next Level」が異様にかっこよくキャッチーだったことが生み出した次への期待値。祝儀売上にすぎない。しかもNext〜はカバー曲。他人のふんどしで土台を築き、あとが続けられないなんぞお粗末じゃないか。イ・ソンスも「いや〜〜それこそも売る技術なんだけど、でもそゆことよエスパも往生しましたわ〜」と言う気がする。

そうそう。SuperM(2019〜)も、映えあるビルボード1位だけど、もやもやする構造はまったく同じ。

そういうんじゃ駄目だったんだよ、やっぱり。7年たってわかったってことだよ。

思えば、

地球のどこかとどこかで、同時に公演を行うEXOのグローバル双子戦略も、結局、CTやメタバースやkwangyaと同じで、イ・スマンの長年の夢だった。彼はずっと同じことをやろうと挑戦し続けてるだけ。さらに面倒臭いことに、各人が超能力を持ってる設定なのだ。EXOは、面倒臭いことこの上ない気合の入れようだった。

が。EXOがあれほどどっかーーんと売れたのは、CTでも超能力でも双子戦略の功でもない。むしろ、次々に中国人が逃亡して(逃亡って今考えたらすごい)、残った韓国人メンバーだけでR&B楽曲を歌うことにしたら、会社は推さなくなってたのに、自然発生的に超ブームが起こって、想定の倍以上、売れてしまったのだ。SMが思ってた以上に売れたなんてEXOくらいのもんで偉業だといっていい。だから設定や概念は、そこそこ必要だが、そんな凝ったものでなくていいんだと思うよ。

イ・ソンスらが、イ・スマンが出す新グループ戦略・概念を、徐々に面倒臭く感じ、それらの整合性を保ちつつアルバムを売らねばならない事を嫌がるようになったのは、なるほど、ごもっともだ。整合性。そう、面倒臭い理屈とか概念とか、いうはたやすいが、ちゃんと守る仕事は大変だろう。一曲一曲厳しいだろうしなあスマン先生。

 

えーと。当方、老害が激しいので、今まで、NCTもaespaも、私がもやもやするだけで、若くてセンスある人たちには人気だと思ってきた。実際、新規ファンなど、ごく素直に好きになって応援してる方も多いだろう。

そういう層には、今回のポイントが見えづらいだろうけど、2016年前後から、前述したように、イ・スマンがいう、あまり音楽とは関係ない次元のコンセプト(イメージではなく)ありきは足かせになりつつあり、大衆への訴求力を落とすと会社は感じてた。このままだと、間違いなくどのグループも売れなくなる。NCTは一刻も早く終了させ、新規固定グループの新人をできるだけ多くデビューさせる必要がある。かつ、楽曲集中型の活動に注力すべきというソンス側の考えだろう。

イ・ソンスらが描いた「SM3・0」とはそういう心象で、彼らだってSMを愛してやまないわけで、所属アイドルたちの才能と魅力がちゃんと報われる、今よりもっと売れる、そんな活動をさせたいと思ってるのだ。ちゃんと読んでないくせに、私がこんなこというのアレだけど、でも、流れからいうとそうでないとおかしい。

 

HYBEと違って、SM側が考えてきたこれらの計画は、かなり前から長時間考えられてきた内容だから、具体性と実現性においてかなり正確だろうと思われる。全メンバーの魅力を誰よりも熟知してるわけだし。大体、今回こんだけ大騒動になったのは、水面下でカカオと取引したからであって、この意味においてだけでも、イ・ソンスは今の地位を辞さず、責任とって、最後まで計画を実現してほしいかも。

一方、HYBEが、それならうちの方が得意だと、バーンとお金と人を出して、SMにはないコネと経験で、ささーーっと仕事してくれるのも悪くない。イ・スマン直々に頭下げられて託された印籠もあるわけだし。

繰り返しになるけど、個人的にはどっちでもいい。そんな難しいことわからん。でも業界全体にとっては、HYBE独占状態はよくないことかもしれない。

 

イ・スマンがSM企画を会社にして、30年?35年?

とにかく、完全にSMから離れることになった。本当に長い間、お疲れ様でした。新しい仕事、頑張ってください。

これからも、SMドルのことは応援しますよ。

(応援しようにも、皆、移籍して誰もいくなってたりして)




※3月3日現在。今後、私が驚くような展開があればまた書くかもしれません。