お留守番のあとに。

おねのぷ、何もかも兵役済とは思えぬ状態。あんだけ軍服見せられてたのに。

〖映画〗「悪女」という韓国映画を見てきました。

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美人でかっこいい女性が活躍するスタイリッシュアクション映画は、どこの国でも作られていますが、この「悪女」は、さすが韓国映画だけあって、いわゆるコリアンノアールの要素満載。ひとあじ、ふたあじ違いますね!

バキュンバキュン(銃)ももちろんあるけど、ブッシャーでぐっしゃぁーでびっちゃぁーでドスドス、つまり壮絶グログロの連続なので、アクションシーンになると、常に顔面血まみれ(しかも返り血)なんです。

折角の美人さんが、ほんともう「赤鬼さんなの?」ってくらい常に血まみれ真っ赤っ赤。もう、ほんとすごい。すごすぎる。こんな、ほぼ赤鬼になっちゃうアクションシーンだけど、舞台は必ず、夜とか旧雑居ビル内とか地下とか大雨とか、とにかく「やたら暗い!」っていう状況下なので、スタントマンがやろうと誰がやろうと、全然顔なんて見えないのに、ヒロインであるキム・オクビンという美人女優さんは、9割がた自分でこのアクションをこなしているのです! 9割というのは、顔が全く映らないシーンだけは、スタントマンさんにお願いしたからで、つまり、顔出しシーン(たとえ赤鬼でも)は、100%全部自身でアクションしたってことらしい。す、す、すごい。一体何を目指しているのですか!オクビンさん。すごすぎる。お綺麗な顔に傷でもできたら・・と私ごときが要らぬ心配をしてしまいましたよ。

 

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お話ですけど、これがまた素晴らしいベタなんです。ベタ好き人間としてはたまりません。

子供の頃、朝鮮族の殺し屋組織に拾われ、殺人兵器として育てられた女性。育て親であり組織トップでもあるオジサンに恋心を抱き、遂に結婚するも、新婚旅行中にその夫を殺される。夫の敵討ち大虐殺を果たしたのはよかったが、今度は刑務所ではなく国家情報院に拘束され、国家のために働く暗殺者としての教育を受けることに。数年後、新しい顔(整形美人)、新しい戸籍、新しい職業(舞台女優)、新しい住居で、新たな人生を歩みはじめる。マンションのお隣さんと再婚し、かわいい娘との幸せな3人生活になったのもつかの間、なんだかんだミッションに失敗したり、暗殺者仲間を亡くしたり、死んだと思ってた元夫のオジサンが実は生きてたり、いろいろ想定外のことが起き続ける。そして、その元夫こそ最強最悪の敵であったということがわかった頃には、再婚相手も娘も殺されてしまい、今度こそ本当の意味での敵討ちに行くのであった・・・・・。

 

てな感じ。義理人情とか敵討ちというテーマ、これもまた韓国アクション映画にはよくあるのですが、それが二重三重になっているのが面白いです。

初期設定は「ニキータ」酷似なんですが、そこに「実は妊娠していた」からの「秘密裡に娘を出産」とか「再婚した相手が実は見張り役」とか「整形手術をして美人にさせられる」「昼間は女優、夜は暗殺者という二重生活」「死んだはずの人が生きてる!」とか、ベタすぎる魅力的なスパイスがどんどん追加されて、いろいろ面白くなってます。それらがあんまりくどくならないのが微妙にうまい。これ、ヒロインは生き残ったので(最後の最後のカットは序盤に逮捕される場面とほぼ同じポーズという意味ありげな感じ)、続編を作ろうと思えばいくらでも作れるはず。ちょっと期待してしまいます。

あと、中期は、壮大な韓国恋愛ドラマが展開されます。そこが「ニキータ」とは全然違うところ。「冬ソナなの?」レベルです。この落差がすごい! アクションは好きでも、韓ドラの恋愛もの苦手な人はとても見てられないでしょう。あまりの落差に私でさえ、劇場でめまいがしてしまいました。でも、キム・オクビンさんは、リッパな美人実力女優さんなので、そりゃもう甘ったるい恋愛シーンもばっちり!当たり前ですがうまいです。声も優しく雰囲気がいいです。

  

 

実は、私は、2012年の「殺人の告白」という映画が、なぜか(?)とっても好きなのです。日本がリメークした藤原竜也版も面白かったけど、やっぱり私は韓国版がとっても好きです。韓国映画、画面が暗くてやたら雨降ってていいよね。

その監督がチョン・ビョンギル監督なんですが、あんな面白い映画なのに、あれが初めてとった劇場映画なんですよ。あれもまた、カーアクションがすごいしストーリーもぶっとんでて、「んなあほな!」の連続なんですけど、ほんと大好きで!初めて撮った作品があんなに面白いなんてそんなことある?レベルで気に入ってるんですよ。そんな彼の新作がこの「悪女」と聞いて、ずっと見たかったのです。期待通りで嬉しいです。

 

チョン・ビョンギル監督は、もともとスタントマン養成所としては韓国最高のソウルアクターズスクール(スタジオ?)の生徒さんでアクションに関しては一家言ある人なのですが、プロのスタントマンにはなれなかったらしくて、それで、一般の映画監督になられたようなのです。アクションありきの人だったのですね~~なるほど~~。でも、今回の「悪女」冒頭7分のシーンや、バイクシーンなど、「一体どうやって撮影してるの?」と思わずにいれない斬新すぎる撮影方法や、ただの仇ものに終わらない二段三段くみのストーリー展開とか(脚本も監督が書いている)、アクションはもちろん、アクションだけにとどまらないエンターテイメント面や技術面、美術面のセンスに、ものすごい才能を感じます! 

 

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 細かいところ、いいたいことは山ほどあるのですが、(例えばミッションでの失敗がちょっと多すぎるのでは?とか)(訓練した後より訓練前の方が強かったような気がする、とか)(整形前の顔がそこまでブスではない気がする、とか)、1つだけに絞るとやっぱり、「なた(鉈)」だと思います。

なた?おの?トンカチ?なんだかよく名称がわからないのですが、韓国の暴力映画って、武器として鉈を使用しますよね。今回は、「女性に日本刀」っていう姿にも結構ぐっときたのですが、それよりやっぱり、鉈です。女だてらに鉈振り回すって・・・もう狂気の沙汰です。「哀しき獣」も、朝鮮族の話でしたが、あそこでも鉈がばんばん出てきて、文字通り「なぶり殺す」って感じでした。ちょっとハリウッド映画や日本映画じゃ、武器としての鉈や斧は出てこないと思うんですが、ひじょ~~に恐ろしくてしかもリアル。恐ろしすぎる。そして、なんといっても、「汚い」。グロいことこの上なし。ファーゴなみの汚さです。その辺をぶしゃーーという返り血で表現してるんですけど、もう、、すごい。そんな鉈シーンまでも、主演女優キム・オクビンさんは自分で演じてらっしゃいます。本当にご本人が力いっぱいこめて振り下ろしてらっしゃるのだな!と実感できるのは、「はっひゃえ~~~つ!」という文字にもならないような奇声(掛け声?)を発するから。あの細い腕で、ナタを振るには、あれくらいの声を出さないと無理なんだな、というリアルな空気が伝わってきます。奇声と共にを何度もナタを振る姿、心底怖かったです。

 

 と、いうわけで、鉈から日本刀からライフルからなんでも使いこなす恐ろしい女ですが、ちょっと南方系(日本でいうと前田典子オンニのような)美女、色黒で眉毛くっきり瞳しっとり、のキム・オクビンさんの魅力全開映画ですので、赤鬼フェイスを見る勇気がある方には、オススメします。

 

【女性ソロ】バッキバキに踊る女性ソロが大好きです。

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いま、空前のソロアイドルブーム!(自分の中で)

やったーー。ヒョナ様、チョンハ嬢、ソンミ様に続いて、スジ様、BOA様・・・と続々とソロアイドルがカムバして、いやもぅ眼福眼福。ほんといいですよねっ! 
もともと、CL様ミンジ様ヒョリン様ヒョヨン様などのソロ活動には「おっ」と腰が浮いてたのですが、以前の記事にも書いたように、去年から私はさらに、ソロアイドルの活躍を楽しみにしているのです。
「ソロ歌手」とは、文字通り、ソロ(1人)で歌うひとのことですが、私が好きなのは、ズバリ、踊りながら歌うひとです。それもバッキバキに踊るタイプ。歌番組などにバンバン出るような人がいいですね!さらに、女性が好き。なので、いくら商売的に売れてても、IUさんやテヨンさんやAileeさんは別カテゴリだと思ってますし、スジ様ルナ様ヒョリン様BOA様のように「踊るときは踊るがバラードもしっかり聞かせますよ!」というお方にも、もっといつも踊っててほしいと思う人間です。安室ちゃんにも同じこと思います。
また、テミンちゃんのように、男性でバッキバキに踊って歌うひとも好きですが、話がややこしい(男性ソロは全員タイプが異なり求めるものが全く違う)ので、今回は、「1人でバッキバキに踊りながらテレビで歌う女性歌手」に限って、ぐだぐだ話を進めたいと思います。えーと、便宜上、そういうタイプを「女性ソロアイドル」と表記することにして、ぐだぐだ思うことを書いていきますね。


セレブ感にクラクラする。

一体、女性ソロアイドルの何が好きかというと、ざっくりいうと「セレブ感」です! 
あの、独特の煌びやかな感じを、まだ若いチョンハ嬢が、ヒョナ様ソンミ様に負けじとバンバン放出してるのはリッパで素晴らしいですね! 皆さんそうですが、キラキラした感じ? 華やかで賑やかで、眩しくてファッショナブルな雰囲気がたまりません。もうほんと、クラクラしてしまいます。たまたま、ナイスバディで整った顔の女性ばかりを挙げてますが、ほんとはそこはどうでもいいのです。すごく太ってたり、とても美人とはいえない顔でも、バッキバキに踊りまくってかっこよければ「すごいセレブ感」あるはずです!そう。セレブ感出せるのは、ソロならでは。K-POPは、多人数アイドルグループが圧倒的メジャーですが、この点がソロならではの魅力じゃないかと思います!
2~3年前、SMイスマンが「これからはセレブの時代」と銘打って、所属歌手タレント全員がそこを目指すと宣言したことがありました。BLACKPINKがデビューする時も、YGヤンサがそれっぽいこと言ってました。親しみやすいアイドルだけでは今後はいけないっていう進化なのでしょうが、にしても、私個人としては「グループでセレブ感を出すのは難しいだろう」と思っていました。セレブには、もともと金持ちという意味はありませんが、こと日本や韓国では、裕福・金持ちのイメージに直結してて、そうなるとやはり、常に大勢でわちゃわちゃ遊んでたり、全員同じ宿舎に住んで、食事も練習も仕事も常に一緒!という「まるっと合宿スタイル」は、いただけません。ひどいときは、上着も下着も共用してたりして、セレブのもっともっ重要な要素「自立とプライバシー」という概念はどうなってるのかという話です。少女時代のように、10年近く働いてマジで金持ちになってしまったあと、「私たち全員セレブ」と名乗るのは結果として正しいし、見る側もなるほどセレブの集合体だわと思いますが、新人グループがセレブを標榜するのは? 無理があるのでは。どうですBLACKPINKって宿舎が豪華でオシャレだからって、セレブって感じなんです?わからん。そう考えると、チョンロ様のように(男子ですが)皆と一緒に宿舎に暮らさず、1人で別に住んでるというスタイルは、本当にセレブだなと思うし、それを会社に納得させるだけの背景も含め、実際に相当裕福なんだなと思います。

それから、ソロの場合、リアリティ番組とかビハインド番組を収録しても、当たり前ですがメンバーは1人なので、大勢グループのそれとは、似ても似つかぬ雰囲気になってしまいます。視聴者に、「ひとりって孤独そう」と思われてはリアリティ番組としては失敗なわけで、当然、盛って盛って収録されるわけですが、私はこれも大好きなのです! それこそセレブ的生活を絵にかいたような裕福な暮らしっぷりで! ドラマかっていう豪華さ。ゴージャスに仕上がっててずっと見ていたいです。
でっかい家(部屋)に、高価なワンちゃん、ハイセンスなインテリア、ハイブランドなお洋服、部屋着、コスメから、あえてのスウエットまで。。。とにかく、ホテルなのっ?ていうわかりやすさがいい! このベタなセレブ感に憧れずにおられません。
まさに、あれこそ「自立とプライバシー」をわかりやすく絵にしたものです。素晴らしい。あれが真実であろうと嘘であろうと、そんなことはどうでもいいくらい、クラクラできるから好きです!


実は、とても難しいジャンル。

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さて、この分野。
既に、お気づきかもしれませんが、「女性ソロアイドル歌手」として売れてる人をざっと挙げると、最初からソロアイドルとしてデビューし、そのままやってるのは、創始者BOA様くらい。BOA様はかなり異例で特別なので、ほぼ全員、ガールズグループ活動を経て再デビューというケースです(イヒョリ様も再デビューとしています)。たしかに、自立といえば大人なので、新人よりはベテランて感じ。が、フレッシュなセレブも見たいではないですか。

去年以降、私はもっと、バッキバキ踊る女性ソロがデビューするはずと思ってたのに、チョン・ソヨンちゃんとKreisha Chuちゃんくらいしか目につかなくて「あれ」と思いました。しかも、チョン・ソヨンちゃんは、もうすぐ次期ガールズグループで再デビューするらしく残念。あんなにキラキラしてて既にセレブ感も纏っててソロでやっていけそうなのに! いかに、新人がソロで活動していくのが難しいのか、わかったような気がしました。まあ1人だと、その子が嫌いだとずっと嫌われたままで売れないし、新人は「一人くらい好きな子いるだろ」式の大勢グループがいいのかなぁ。もっとも私が知らないだけで、実はすごい子がいっぱいデビューしてて、数年後に上の方まで売れてきてくれる!とかだと嬉しいですが。

そういえば、例のLOONA「今月の少女」もそうです。若くて新人なのに、それぞれ、凄まじいセレブ感があるのです。
あれは、続々とソロアイドルがデビューするけど(踊るタイプと踊らないタイプがいます)、最終的にはグループで再デビューすると決まってるので、ソロ時期は安心して思い切ったことができるし、それが失敗しても全然問題ないという「究極のリスク回避デビューシステム」だからです。だから、ソロなのに、すごいセレブ感があるのです。加えて、ソロじゃテレビ出ないしなおさら盛り放題ですし。チョン・ビョンギ、ちょっとズルイ気もして、ざわざわします。あれは、よほどの資金とアイデアがないとできないウルトラCだけど、でも結局、どんなにソロが盛れてキラキラしてても、その子だけでは長く活動できない。早々にグループ活動に持ち込まねば商売にはならない。と当初から決めてるのを見ると、やはり、新人の女性ソロアイドルは相当難しい、ってことの裏返しなんだなと思うんです。


ベテラン勢の再デビューもまた難し。

ということで、「自立とプライバシー」が特長である女性ソロアイドルは、ベテランにこそ似合うし、ベテランの女性が実際多い。ならば、もっと出てきてほしい!もっと活躍してほしい!と思うのが人情。がそれはそれで、これまた難しそうなのです。
なぜなら、しんどいから。たぶん。

売れてたグループが解散した時の安堵は、相当でしょう。脱退の場合は、もっとでしょう。やっと自由になれた!やっとなんでもできる!という状況なのに、そこでわざわざ、バッキバキに踊るソロアイドルを選ぶでしょうか。普通は選ばないでしょう。それでなくても、女性は、グループでもファンダムのような堅い支持層ができにくいし、音盤が売れにくいのだから、ソロならなおのこと先が不透明です。実際、人気グループの解散後って、女優とかタレントになってしまう人の方が多い気がします。もうこりごりってことなのかしらん? 歌手にさえならない人が多い中、あえてダンス。。。
恐らく、ヒョナ様にしてもソンミ様にしても、あえてそれを選ぶ理由が、確固としてあるはずです。キャリア的にも経済的にも、ひと財産作ったし、悠々自適にやればいいものを踊ることを選択。BOA様だって、30歳をとうに超えて、しかも役員待遇という立場で、どう考えても今更若い子と競って踊らなくてもいいのに、あえてやるには理由があるはずです。ソンミ様もそう。

大人の女性ソロは、そんなふうに見れば見るほど、覚悟のほどが違う。それを、執念と呼ぶべきか根性と呼ぶべきかわかりませんが、そこが若い子と違って、命がけでやってる迫力だと思うんです。命がけのセレブ感って、言葉としてはおかしいいですけど、でもそれぐらいの気持ちでやらないと、できない。できないよあんなこと。泣。どんな覚悟があるのか知りませんが、こちらで勝手に妄想して、勝手に感動しておきますね。得意ですからそういうの。ああもう泣けるわぁ。
いずれにしても、そんなに厳しい道を選んでくれて、MVのみならず、毎日のように歌番組で披露してくれて、彼女たちに心から感謝します。ありがとう、ありがとう女性ソロアイドル!心して、そのゴージャスなキラキラ感を受信し、満喫したいと思います!


もうなんでもいいから、ソロデビューして!

あと、正式には、解散してないけれど、いちはやく、ソロを始めちゃってるケースAOAジミン先輩とか、f(x)ルナ様とかいるじゃないですか。すっごくいいですよね!AOAには、第二のスジといわれてるソリョン嬢がいますが、さすがにセレブ感が今から爆発してるし、なんか知らんけど、すんごい豪邸に住んでてびっくりしたので、絶対ソロデビューしてほしい。あとしつこいけど、Secretのヒョソン様とか。こういう方々、まだ解散してないから、活発には活動できないのでしょうか。勿体ない気がします。もっともっと活動してほしいなあ。各々覚悟して、出てきてほしいなあ。

そういえば、少女時代って、解散してないどころか、SMを辞めてしまった人に関しても、噂では「事務所は違えど、少女時代はできますし」ということになってるらしいですが、本当でしょうか。すごいですねえ。よくわかりませんが、いずれにしても、ヒョヨン様、ソヒョン様、ユリ様には、ソロダンスチューンでバキバキ踊って活躍してほしいです。
それに、当然、今は解散のかの字もないけれど、いずれ、ソロとして再デビューしてほしい人もいます。RedVevetのスルギは、まず間違いなく、バッキバキに踊るソロで再デビューする気がするし、わからないけど、ヨチンのユジョンとか宇宙少女ソンソとか、TWICEサナとか、BLACKPINKジェニとか、WekiMekiドヨンちゃんとか、3年くらいのグループには、正直いっぱいいます。外国人は無理なのかな。理想としては、とびきり売れてたガールズグループ出身てのが、ベタでわかりやすくていいけど、「え?そんなガールズグループあったっけ」的なとこ出身のソロデビューももちろん歓迎シマス。
それから、女性ソロ歌手の中には、このようなちゃんと踊るタイプ、しっとりしっかり歌を歌うタイプ、自作自演でアーティスティックなタイプなど、正直いろいろあると思います。が、このところ、どんどん人気を増すのは、多分、私が好きな踊るタイプではなくて、実はHipHopができるタイプ、の女性ソロだと思うのです。私は、このHipHopのジャンルがとんとわからないし本当は苦手なので、詳しく書くこともできないし、よくわからないのですが、でも彼女たちの活躍ぶりに密かに注目しています。すると、不思議なことに、HipHopグループの活動では、てんでそのよさがわからないのに、女性ソロだと、とっても魅力的に思えてかっこよく思えるのです。なぜでしょーーー。不思議ですが、やはり、彼女たちから放たれるゴージャスで煌びやかな雰囲気のせいだと思います。全然飽きない。女性ソロアイドルは、聞くものではなくて、絶対的に「見るもの」だからです。HipHop音楽がわからなくても、かっこいいものはかっこいいし、キラキラしててファッショナブルなセレブな雰囲気は、見れば伝わるのだなあと思いました。バラード系のひとと違って、HipHopの人はそこそこ踊りますしね。そしてこれがまたカッコイイ。。

てことで、始終ぐだぐだでしたが、やっぱりソロはいいなあ!というそれだけのお話でした。

 

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【MOMOLAND】ブス売りではない。他がふがいないだけ。

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 「ブスはブスに厳しい」というのは本当だ。わりと昔からいわれている。あまりにも「美しくなりたい」「かわいくなりたい」という気持ちが強すぎて「あぁそれなのに私って・・」と思ってしまうからだと思う。自分の容姿だけにとどまらず、つい他人のブス度にも敏感になり、そのうち、ブスに関しては、広く深く詳しくなってしまうためにそういうことになる。

でも、大丈夫。(なにがだ) えーと、ブスがブスに厳しいのは、若い時分だけの話であって、徐々に老化すると共にそういう思考も薄まっていくように思う。ブスという醜に敏感になって嫌悪することより、もうダイレクトに「美人」「かわいい」だけに憧れるよう脳がシフトしていくからだ。あと、年をとると、あちこち痛くなったり苦しくなったり病気したりして、命にかかわる危険を感じたりするので、ブスとか美人とかそれどころではなくなるっていうのもある。まあ、逆にいうと、ブスがブスに厳しくいられるのも、お若い証拠ってことで、それはそれで悪くないかも。

 

なんの話だ。
ええ。MOMOLANDの話です。既に「すごいブスがいる」ことで有名、MOMOLANDがこの度Mカで1位を獲って、ちょっとした話題になった。

わかる。そりゃわかりますよ。デビュー1年、まったく無名ではないにせよ、ここへきて突如1位!って感じが少しあるし、そのブスの子、ジュイちゃんというのだが、ジュイちゃんがこのカムバ前にあちこちテレビかもラジオやCFに出て1人で前哨戦を頑張ってたのも、広く知られている。整形を告白してたり、なんか前向きなんだかやけくそなんだか観音さまレベルでやさしく前向きな手紙?発言?してたり、ブスに対する発言や行動、たしかにいろいろあった。私だって、泣けてくる言動がいっぱいあった。

 

 しかしだ。しかし、この1位を「ジュイちゃんのブス売り」ひとことですますってのは、どうだろう。

「ブスランド」は全然聞き逃せるが「ブス売り」って、ほんとどうなのその言い方。それはなかろう。どう考えたって、今回の「Bboom Bboom」という曲が、とてもよい曲だから売れたってことだろう。もうそれにつきる。それしかない。当たり前じゃボケ。と思うのだ。そんな、メンバーにブスがいるだけで、1位獲れたり突然売れたりできるんなら、誰も苦労せんわ。凄まじい美人を何人揃えても、逆にすごいブスが何人いようと、そこはやはり、曲がよくなきゃドカンと売れないのだ。ブスは関係ない。

こういうと「いやいやブスはきっかけになっただけ」っていう返しをすると思うのだが、いやいやいやいやいってることは同じだろ。

 

MOMOLANDに関しては、ジュイちゃんのこと以外に、ずっと「曲はいい」ということが最初から知られていた。
MOMOLANDのモモは、ミヒャエル・エンデの童話「モモ」から来てるらしいので、それこそ、もっと女の子、女の子してるファンタジック寄りな曲が多かった気がするが、コンセプトもずっとブレてないように思うし、曲はとにかくずっとよかった。あと、もう一押しってとこまで来てたので、今回のこのシンサドンホレンイさんで強力に押してもらったということにつきると思う。確かに、元気で楽しい方が似合ってるかも。いずれにしても、K-POP業界は、ここ数年欧米作曲家の多用により、アイドルの曲なのに、やたらオシャレだったり最先端だったりする傾向が顕著。なので個人的に、これまでになく韓国国産の作曲家を推してる私としては、喜ばしい限りである(昔むかしはその逆だったんですが)。二段さんはもちろん、シンサンにも、ほかの大御所の方々も、韓国人作曲家の皆さんにほんと頑張ってもらいたい。


そして、「いいたいことはわかるが、そこまであれいい曲?」「ブレイクちと早いんじゃないか」と思った方、それもまた、なるほどである。ろぶりずやらぶむだって、もっともっとかかってやっと1位だったし。
まだコアなファンがさほどいるとも思えないMOMOLANDが、突如1位に浮上するには、かなーり圧倒的&爆発的な良曲でないと納得できないという客観的状況から考えると、たしかにわからないでもない。しかし、この日対戦した1位候補は、あのTHE BOYSなのだ。あちらこそ、いくら評判がよくて曲も顔がよくても、さらにド新人。デビュー1か月の新人も新人だ。あちらの1位、それはそれで納得できたのか?って思うし、じゃあもうEXOとかTWICEにしとけば文句ないんだろって話になってしまう。つまり、この対戦、どちらが1位になっても、要はほかにいい曲いいグループが出てきてない=「まわりがふがいない」てことなんじゃないかと思う。

 

EXOもBTSもTWICEも(そしてWANNA ONEとか)この1年は、韓国では前代未聞クラスで売り切ったわけで、数字だけ見てると「どんだけ好景気・・」と後ずさりするほど、韓国アイドル界てある種バブルだと思う。しかし、それらは、特定ファンダム層が競争して、お金を限界まで差し出しまくってるからという面があるし、それ以外の層をとりこまずこのままいくと、テミンちゃんがいうように、本当にK-POPは終わってしまうかもしれない。(ていうか個人的にはK-POPとは呼べない音楽になると思う)この業界の申し子みたいに出てきたテミンちゃんにそんなこと考えさせて、心配させて、そんな発言を公にさせてしまうっていう状況がまずもって危機的。ファンダム文化を否定する気はないし、ファンダムがあるおかげで、世界市場でも注目されるのはわかってるけど、でもやはり、何度もいうようにファンダム以外の、「それまでお金を出して音盤なんて買ったことない層が、どれだけ本気で買いたいと思うか。そして実際に買うか」っていうところが、本当の意味での大流行なわけだ。同じ人がどれだけお金を積んでもなあ。。テミンちゃん。。。げげ、元気かなぁ・・・と思うところだ。

 

つまり、3強?4強?のような一部グループだけが勝ちっぱなしという状況は、裏を返せば、「そんな状況を許している他グループがふがいない」ということだ。EXOだから売れても仕方ない、とかBTSだから売れるのはしようがない、ということはない。もう結構長いよ。もはやないと思う。単に、中堅どころも新人もふがいないだけだ。ファンダムに参加してないし、そういう考え方でない単なる音楽好き層は、最近ずっとつまらないはずだこの状況。別に3強4強が嫌いとかじゃなく、いろいろもっと刺激的な違うグループや、面白い曲、わくわくするパフォーマンスを、幅広く探してるだろうし、ほんとに心から待ってると思う。今こそ、他のグループはもっと頑張らないといけないし、他の事務所はもっと頑張れるグループを作らないといけないのでは。

 

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 と、そんなことをうっすら思った今回のMOMOLANDの1位。ほんとジュイちゃんの鉄なみの前向きさに学んでほしいわ。

ブス論議に話を戻すと、ジュイちゃん、そんなにブスじゃないと思うのだが。デビュー当時、「セルカ詐欺」事件、セルカであれだけかわいい写真が撮れるのは、救いようのないブスではできない技だろうし、もっと全力でメークしたり髪型考えたりすれば、もっとかわいく見えるはずだけどと本気で思う。さすがに「ブスのふりをしてる」とまではいわないけれど。


舞台で、彼女に目が行ってしまうのは、ブスだからじゃなくて、単純に彼女のダンスがずば抜けてキレてて元気で綺麗に踊るからだし、スタイルがとてもいいからだ。ここは、マンネのハーフ、ナンシーちゃんが美少女で有名なのだが、今は、そのナンシーちゃんの影が薄くなるほどジュイちゃんが倍目立っている。特に背が高いとかガリガリに痩せているとかじゃないのに、均整がとれていて手足が長く、首も長く肩もしっかりあって、腰が高く、脚がまっすぐ伸びてて細くて綺麗。なんといっても表情がずば抜けていい。いつも彼女の表情は抜群に楽しそうだし似合ってるし、なんというか求心性がある。百歩譲って、ジュイちゃんがすごいブスだと認めるとして、でも彼女が皆に愛されるブスというのは否定できないところだと思う。ブスにも性格があって考え方がそれぞれ違うので、愛されるブスと愛されないブスと嫌われるブスがあるとすると、ジュイちゃんは間違いなく愛されるブスだろうし、これからもっと愛されていくことになると思う。嫌われないだろうと思わせる何かがある。なんか「ついていきたい!」と思わせる度胸と愛嬌があるし、ジュイちゃんも「私もついてきて!」っていいそう!

で。そうやって、皆に愛されて好かれてファンがいっぱいできて、どんどん進んでいくと、最終的には、ほら、もうブスであるか否かは、問題にならないんじゃないだろうか。「いーーーや。私はどんだけ世間に嫌われても美人でいたい!」という人は別だが、そこまで愛されて支持されて大事に思ってもらえれば、それが一番!アイドルにとってというよりも、人間として一番幸せなことだろう。ブスとか関係ない。

っていうか、アイドルって売れると、美人になりません?少なくても、売れるとブスはブスでなくなる。メークなのか見せ方なのか、デビュー当時、あるいは売れなかった時代は、本気でブスだったあの子もあの子もそしてあの人も、売れると共に、ブスの影がどんどん薄くなっていき、ついには、本気でかっこよくなったり、かわいくなったじゃないか。 だから、ブスのかけらもない美しいアイドルになる可能性、ほんとにあると思う。
「ブス売り」なんていわれてしまったが、これ一発で終わらないで、これをきっかけに、もっとずっと売れ続けて本当に人気者になって、数年後には、「そういや、あったねーージュイちゃんのブス騒動。懐かしい~~~」って笑い話に出るほどになってほしい。マジで。
あと、ほかのグループももっと頑張れ!みんな待ってる。

 

 

この人のこの瞬間にぐっときた大賞2017

グランプリ パク・ウジン

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何度見ても感動するごっつい指の強い圧

 

<対象> 6月「PRODUCE101sea.2」での、6位発表直後の瞬間。

<講評> ぷでゅ2最終回、WANNA ONE入りがかかる順位発表は、何度見てもぐっとくる。11人11回分ぐっとくる。さすが、2017年を象徴するぐっとくる番組、ぐっとくるグループだけのことはある。グランプリ決定だ。11人それぞれの反応が、本当にその子らしい、あるいは、全くその子らしくない反応で、どちらも大変見ごたえがある。この日から随分たって、今は11人の性格を概ねわかったつもりでいるけど、改めて見直すと、原点に戻って「ほぅ…」と新たな発見をした気になるのが、この映像の素晴らしいところ。何度も見返したい。オンさん、ジェファン、りんりんなども相当いいとこいくのだが、ここ一番となると、やはりウジン君である。BOA代表様が「ぱく・うじんっ!」と高らかに読み上げた瞬間、わっと両手で顔を覆うという少女ちっくなリクアション。かわいいーーーっ!かわいいにもほどがある!かわいい!ウジン君に、もともとこういうクセがあるのか、それとも、咄嗟にそうしてしまったのかよく知らないのだが、とにかくかわいかった。もうほんと、その一言である。彼の手の指は、太く短くごっつい形をしてて色も真白じゃなくて土色みたいで、まるで農耕民のようなのです。そんなゴツゴツした男っぽい手で、顔を丁寧にすっぽり覆う少女っぽいリアクションという、その意外性もいい。そして、この時の姿勢がとてもよくて、別に内股とまではいわないけれど、とにかく、ぴっちりきっちり小さくまとまっていて、その全体像がとてもいい!かわいい。さらに、このポーズをとったのはわずか2~3秒で、その後はすっきりして、人が変わったように堂々と歩いてって、堂々とスピーチしてたのも印象的。かなりかっこいい。好きにならずにいられない瞬間だ。そういう対比も含めてウジン君がもっともよかった。

 


2位 DAY6 

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このベランダのシーンも大好き。ほんとに幸せそうで。

<対象> 2月「イエッポソのMV」での、過去映像全部。

<講評> 瞬間じゃなくて、このMV全体が受賞対象。これ、普通に見てられるのは最初30秒くらいで、あとの4分近く、ずーっと号泣しっぱなしという驚異の映像である。ぐっとくるどころの話ではない。しかも、見るたび号泣だ。いちいちだ。必ずだ。なんちゅう破壊的かつ圧倒的な映像だろう。宗教か。ストーリーは、なんてことない。昔つきあってたカップルが、心のすれ違いから別れてしまう。随分あとで(?)その女性が会社で1人残業してると、とあるメールがPCに送られてくる。何だろう誰だろうと開けてみると、昔、その彼とつきあい始めた頃から別れるまでの思い出がまとめられたもので、それを見ながら、女性はあぁ懐かしいなぁ楽しかったなぁこんな時もあったなぁと、1人深夜のオフィスで思うのであった。。。みたいな話。これがまあ泣けるのなんのって。MVは、DAY6のものだが、ほぼメンバーは出てこず、8割方2人の過去映像だ。二人がいちゃいちゃしてたりゲラゲラ笑ってたり、とにかく幸せそうにしてればしてるほど、泣ける。最後の大サビのあと、破局シーンになるのだがもうたまらない。もちろん、この歌のメロディーや曲が素敵で(歌詞は私わからないので)泣けるという部分もあるだろうが、実は、バンド映像だけではさほど泣けない。いい曲だけど。やはり、この過去映像、そして、この女優さんの力業が相当すごいのだと思う。一体何者?感が漂う。ただ、こんなに泣けるの自分だけかも。という逆の自信があったので2位とした。

 


3位 カン・ダニエル 

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よく見ると、ダニエルだけじゃなくて、リンリンもジェファンも「はよ!」という顔してる

 

<対象> 12月「MAMA男性ベストグループ賞受賞スピーチ」での指図してる瞬間。
<講評> カン・ダニエルという男は、ただのかわいい大型犬でもなければ、ただのおふざけ小学生でもない。本当は「勘がよくて根性があってイケズなところも厳しいところも気が強いところも気が短いところもある、仕事ができる男」ってことが、よく示された瞬間だ。これまた見ごたえ十分。既に泣き始めて動けないジソン氏に、「ほれジソン、挨拶せんと…こっち来て…真ん中…」とまず指示出したダニエル。ようやっと真ん中に来たかと思ったら、胸がつまっていつまでたっても全然喋れない彼に、「はよ!…なにやってん…はよ、そっち!…挨拶っ!」と、イライラを隠そうともせず、もう手を出して指示だしてる姿。ぐっとくる。怒ってるダニエルかっこいいー!めっちゃかっこいいーっ!テキパキダニエルかっこいいーー!その後、自分もちゃっちゃとソツのないスピーチをし、その後、トロフィを「お前これ頼むわ」とデフィに渡して、後列に下がり、隠れてやっと泣き始めたダニエル。泣きたいの我慢してたんだ。段取りがすごい。こんなパニックの中で、こんなにテキパキできるソツのない人だと思わなかった。いや、思ってた(どっちやねん)。そういや最初出てきた時はこの感じに近い印象だった。ちゃらい。気が強い。子供っぽい。思ったことすぐ口にする。スタイルはいい。気が短い。「ヤンキー上がりかっ」て感じだったのが、見るたび洗練されてって、無邪気でかわいいとこばっかりフィーチャーされてるもんだから「あぁ私の思い違いだったか」と思ってた。やはり、こっちが本性だったんだなあと思った。多分、あれから「これはやばい」「あっこういうのは嫌われるんだ」「あっこれは出さない方がいいのか」と意図的にどんどん更新したんだなということがわかる。賢い!非常に賢い。頭もいいんだこの男。かっこいいーーーー。

そういうところもあるのに速攻でアジャストしていけるとこが、どセンターに選ばれる器だったってことなんだよなぁ。世間では「ダニエルは絶対怒らない」という話になってるが、そんなの本気で信じてる人がいたら、そのうちきっと後悔する。だって、この男、怒らせるとこっちがチビるほど怖い怒り方する「ヤンキーあがり」(体感上の表現)やで。怖いわーー。そして、かっこいいわーー。怒られたいわーー。「ヤンキーあがりで頭のいいスタイルおばけ」やで!気をつけて!惚れてまうで!

 

 

4位 WINNER 

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最後に手にキス

<対象> 4月「Run To You」Really Really の回全部。

<講評> カン・スンユンは、スピードワゴン小沢だ。初めて見た時「この人○○に似てる」と思ったら最後、その後どんだけそれが間違いだとわかっても、私はもう一生脳内修正が効かないらしい。なので、スンユンは小沢だ。同じく、ジヌは佐藤健だし、カン・ダニエルはカズレーサーだし、ティパニーは仲里依紗だし、チェヨンMISONOだ。もうしょうがない。そういうことで許してほしい。「Run To You」は、あまり見ないシリーズだが、このWinner編は、群を抜いてよかった。ものすごい多幸感。ただただほっこりする。こんなかっこいい小沢が職場にやってきて自分のためだけに歌ってくれたら、大抵の女は、気絶するだろう。あの女はなぜ気絶しない? 映ってるお客さん全員が「もしかしてサクラ?」と思わないでもないが、それ以外は本当に単純にハートウオーミングな映像で、もちろん「Really Really 」は、今年一番の名曲で、荒んだ心がちょっと潤う。本編のMVも、あまりにもオシャレでスタイリッシュですごかったが、まああれはぐっとくる以前に、全編オシャレすぎるからなあ。

最後の最後!彼女の手の甲に、小沢がキスする瞬間は、何度見てもぎょっとする。小沢って、そんなキザなことする人だったのか。よくファンが黙ってないなあと思った。すごい。

 

 

5位 ヘチャン 

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あまり感情を露にしないヘチャンがこの時だけはじけた感じ。あとはクールだった

 <対象> 2月「THE SHOW」での、DREAMが127より先に初1位を獲った瞬間。

 <講評> 今年2017年は、私にとってSMを考える上で大きなエポックとなった年である。それはまたいつか語らせて頂くとして、とにかく、NCTについては、127がこのままの路線でてっぺんとるまでやらせる強い意志を感じた(勝手に)。そして納得した。よくわかった。普通に従来のアイドルぽい歌を歌わせて天下を獲らせるのは、朝飯前くらいに簡単だろうし、やろうと思えば今からでもすぐできるのに、それがどうしても嫌なのだ。次世代のアイドル像を打ち出したいのだ。それなのに。ああ、それなのに、残ってた中高生メンバーで「あ、そうだ」的に、ぽっと思いつきでデビューさせてしまったDREAMが思いのほか出来がよく、当然評判もよく、(自制してたつもりが)ついつい良曲を与えてしまって、本家127よりも先に1位を獲ってしまうというこの顛末。幹部が頭を抱えた瞬間である。頭抱えたいのは、幹部だけではない。最年長マークのなんともいえない「無」の表情。ずっと無。感情が無。わかる。ぐっときた。そして、ヘチャン。誰よりも先に腰が折れた。「はぁ~~~っ!」て声が聞こえてきそう。なんちゅうことをしてくれるんやって感じ? わかる。ぐっときた。なんつってもこの2人、127との兼任メンバーだ。127が主体でDREAMなど副業も副業、サイドでありサブでありオプションであり付録でありご褒美的活動で暫定グループでお遊びなのだよ。と、日々すっぱく指導されて叩き込まれているはず。テヨンはじめ、お兄さんメンバーたちにどういえばいいのか、どんな感情を持てばいいのか、どういう顔して127の活動していけばいいのか。そりゃ複雑。あちらでしんどい思いしてるのよく知ってる2人だからこそ、複雑すぎて可哀想。2倍働いて2倍しんどい思いしてる2人が、こんな目にあって可哀想と思った。しかし、いいものはいい。いい曲はいい曲だし、かわいいものはかわいいのだ。私は、この番組の独断による1位判断が、性格悪くて結構好き。あとのメンバーがまだぼーっとしてるのに、頭の回転が速いヘチャンが速攻で腰折れたの、すっごく気持ち現れてて胸に迫った。マークとは全然違うけど、またこの子も凄い子だなと思う。

 

 

 <次点> 他の記事にも書いたけど、本当の本当は、せぶちエスクプス氏がぷでゆ最終回現場に駆け付けるもみくちゃの瞬間が、ぐっとくる大賞にふさわしいの、間違いないんだけど、ちょっと画像が見つからない。前後の様子も見たいから動画あればよかったんだけど、ほんとになくて残念。でも、画がなくても、噂だけであそこまでぐっとくる話もないから、逆にすごいわあの話。

 

 <おまけ> どうでもいいけど、今年前半は軍服?ナポレオンジャケットの衣装が多くて皆かっこよかった。なにあれ流行ってたのか? アイドルらしくていいわーー。

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追悼

 

12月18日に逝去したShineeジョンヒョンさんのご冥福を心から心から心からお祈り申し上げます。

 

日本のテレビでトップニュースとして大きくとりあげられるほど、いつのまにか、有名な芸能人、ベテランアイドルという大きな存在になっておられたことに、こんな形で気づかされることになるとは残念の極みです。しばらく、Shineeは聴けなくなりそうです。

 

身近にいるメンバーやスタッフ、また、会社の社員や幹部の方など、ほとんどの方は、20代30代のお若い方だろうと思います。管理問題ケアフォロー問題など問うてみたところで、彼ら自身がどうしていいのかわからないくらいショックと混乱でいっぱいだと思います。しばらくは相当辛いでしょうし、相当心配です。

うつ病であったと聞きましたが、うつ病は大変難しい現代の病気ですので、社会全体として取り組んでいかなければなりません。アイドルや芸能人に限りませんが、こうしている間にも、いまも、心が苦しくて辛くて辛くて助けてほしいと1人で悶えている人が、すぐ隣にいるかもしれません。自分自身が健やな心でいられるよう願うのはもちろんのこと、できるなら自分のような者でも、すぐ隣にいるかもしれない苦しんでる人の助けや救いに、少しでもなれるよう努力したいです。

 

私自身としては、同じ親という立場から、彼のご両親、特にお母さまのことを思わずにいられず、それを考えると本当に胸が張り裂けそうです。人間生きてて、自分よりも先に娘や息子が逝ってしまうことほど、辛いことはありません。考えただけでも頭がどうにかなりそうです。心からお悔やみ申し上げます。

どうぞ、ご家族のもとに、再び静かで平穏な時間が訪れますように。メンバー及び関係者の皆さんの心に、健やかな毎日が戻ってきますように。

 

ジョンヒョン、本当にお疲れ様でした。 

もう苦しい時間は終わった、全部終わりましたよ。

どうか、安らかにお眠りください。

さよなら。

 

 

 

 

 

【LOOПΔ】終盤に向けて、盛り上がってついていこうと思う。

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清純派美少女路線のアイドルがあまり得意ではない。

あれこれメークや衣装をがっつり作りこんでくるガールズグループの方が好きだ。なので、昨秋始まったLOOПΔ「今月の少女」も、その仕掛けづくりは面白いし、コンセプトのブレなさやクオリティの高さは評価しつつも、なんとなく前半はあんまり目がいかず、「ふーん」と思っていた。偉そうですみません。

 

あのね、でもね。
そもそも、「毎月1人ずつ美少女を公開していき、12人揃ったところで完全体ガールズグループとしてデビューする」というシステムなんて、絶対面白いに決まってるし、やれることなら誰だってやってみたいアイデアだし、「絶対オタクとかサブカル好き全員が好きなやつ!」じゃないですか。まあ、私も好きですけど! 

だから、鳴り物入りで始まった時は皆、きゃーっ、うおーっと飛びつくけれど、でも、このテの大仕掛けプロジェクトって、最初よくてもそのうちお金が続かなくなって、尻すぼみ的に消失してしまうとか、あるいは、なんとか当初の計画通りにいったけど、そこですべての戦意と経済力を使い果たしてしまって、その後が続かなかった・・・・。てことが往々にしてあるじゃないですか。往々にして! 往々にして! 

 

それにだなー。

大体、18カ月かけて12人の少女といくつかのユニットを公開、2018年春にグループデビュー。ってことは、いかにも、グループデビューこそが最終的なゴールにしてる感じがして、来春以降のグループ活動のこと、誰も何も考えてなさそうだし、全然面白くなさそうだなぁって、初めて聞いた時から容易に想像できてしまうじゃないですか。それに、改めて考えたら、12人の少女が毎月カムバ繰り返してたペースだったのに、そんなのに比べたらどうしたって、活動の回数が大幅に減るわけで!だからこそ、「グループデビューなんかしてしまったらそれこそ一巻の終わり!」っていう雰囲気がプンプンしちゃってるのだ。
と、そういうことも含めての「ふーん」だったのだ。

 

ところが、だ。

「今月の少女」が、じょじょに、清純派美少女だけじゃなく、ポップな子とかクールな子とか徐々にいろんなタイプの子が登場するようになってきて! 当然、その子のイメージにあわせた楽曲でMV作ったり、アルバム作ったりするので、ちょっと「わー自分好みになってきたなーー」と思って喜んだり。どう考えても、大物フィクサーが絡んでるんじゃないのか?ってくらい、じゃんじゃんじゃんじゃん、お金を湯水のように使うシステム(!)がいつまでたっても枯れず絶えず。。。。最初の豪勢な消費っぷりは、全然ハッタリでも見栄でもなくて、「予算はあといくらでも使えるんだなー」ってことがわかったきたり。(知らんけど)


というふうに、私にとっては、この夏あたりから、ぐっと、LOOПΔまわりの状況が変わってきたので、俄然興味が湧いてきて、大変、遅ればせながら、ちまちま見せていただいております。コサンの方、よろしくお願いいたします。

 

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そうすると、見れば見るほど、知れば知るほどに、そのブレないコンセプト、高品質な映像ワークス、楽曲の選び方作り方から、プロモーション、細かい謎解きのしくみまで、本当に素晴らしい内容で、何を見ても舌を巻くばかり。一体、誰が何のためにここまで徹頭徹尾、妥協のないアイドルつくりをしてるのか。と不思議に思うくらい。それくらいよくできている。ほんと感心しちゃって不気味ですらある。一体、なんなんだろう。


LOOПΔの所属事務所は、Block Berry Creative というところらしい。
Lady’sCodeの事務所であるポラリス傘下のレーベルだったが、LOOПΔ立ち上げと同時に、音楽事務所としての仕事を開始。てことはつまり、LOOПΔが先で、その仕事を全面的にやるためにここをわざわざそうしたってことだろう。この事務所のこと、あまりわかってないみたいだが、そりゃそうだろう。LOOПΔをやるためにわざわざ立ち上げた事務所ならば、詳細な情報はできるだけ世間に公開したくないだろうなと思う。先日、このポラリスを逆にBBCが吸収したらしいので、今後は、LOOПΔ専門事務所から、ほかにも複数アイドルをみる音楽事務所として本格的に乗り出すものと思われる。


そして、ほとんどすべての映像作品を製作しているのは、DIGIPEDIというビジュアル制作会社。完全外部の専門会社で、これまた私はよく知らないが、随分前から、男女問わず人気のK-POPグループ(しゅじゅもウィノもしゃいにもろぶりずもおまごるもぐぐだんも、そして今大注目のどぼいじゅも。とにかくいっぱい)のMVなどを作ってきた有名な会社らしい。

そしてそして。一年半にも及ぶLOOПΔの総合プロデュースであり、長らくこのコンセプトを温めて練り上げてきた人、今まさにそれを実現せんとしてすべてのアイデアを出してる人、それが、チョン・ビョンギ氏(Jaden Jaeong)、その人である。

もともと、JYPの社員だったようだ。そこからウリムのA&R室長になって、そこで、Loveryzのデビュー前から全面的に関わり、その辺りから今のLOOПΔの元案を考えていた模様。そういえば、あの時もベビソルちゃんジエジスとか、先行デビューしてたしなあ。なんとなく、ろぶりずの清純美少女路線とLOOПΔ当初の感じ、どこか似てると思ったことあったが、根っこは同じだったって話だ。チョン氏は、15年にウリムとの契約が切れ、その後はフリーランスに。長年の夢であった自らの理想とするアイドルづくり、つまり、LOOПΔプロジェクトに本格的に取り掛かる、と。

 

と、まあ、ざっと、LOOПΔ及び「今月の少女」を作っているのは、このブレーン三つ巴。ということらしい。勉強になった。
で。この三者のどこの誰が、そんな油田でも持ってそうな大金持ちなのか、はたまた、その誰かからどこかのスポンサーに通じる金脈があるのか、さっぱり、見当もつかない。てか、もういいよって感じがしてきてる。だいぶ前から。「なんか知らんけどお金はあるみたいだ」という認識ありきで納得したので、不問に付す。

 

 いずれにしても、チョン氏の話をきいて、本当にこれは羨ましい話だと思った。
世の中にはアイドルになりたい!と願う少年少女がいる一方で、アイドルを作りたい!と思ってる大人がたくさんいる。その辺のオジサンやサラリーマンだってそうなのに、ことクリエイティブな仕事に就いている人たちにとっては、「自分のやりたいことを、やりたいように、やりたいだけ」やってアイドルつくっていいよ。なんて話、すごくない? すごすぎる。しかも!予算に糸目はつけないってことでしょ(勝手に)? 本当にすごい。もう、夢のまた夢。願ってもそんなこと、万に一人も叶えられないとんでもない理想だと思うから。そういう意味で、チョン氏は心底幸せ者だと思う。
これからも、(誰の金か知らんが)予算に糸目をつけず、一切の妥協をせず、思うようにやってくれたら、我々がちゃんと見てちゃんと楽しみますので、よろしくお願いいたしますといったところ。

 

さて。てことなので、自分にとっては、これからのラストスパートが、本当のLOOПΔ観戦。楽しみにしておりまする。「ふーん」とかいってすまなかった。
全体的にはなんとなく、各ソロもユニットも、静→動へ。アコースティック→ポップ・クールへ。 生足→カラータイツへ。という方向にどんどん進む感じがしているので、あと2人!そして、最後のカルテット1組! まさに、その辺の激しさでダンス曲がきたら、こんなに嬉しいことはない! 来ないかなー。まあ、私が喜ぶだけの話だが。なんかビジュアルのことがよく評価されてるけど、実は楽曲がすべていいんだよ、これが。


当初から勝手に悲観視してたデビュー後のグループ活動。これも、もう、グループのは、そこそこどんな曲でもどんなイメージでもいいので、春以降も、せっせとそれぞれのソロとかユニット活動をこじんまりと続けてくれたらいいかなって。そう願うことにしました。(mixnineに出てる2jinのことは心配してませんあれは好きな時に好きに断ればいいので)(あ、あと2人の少女も、もうこうなったら、日本人でもタイ人でも中国人でも美人で勢いがあればだれでもいいと思います!)

 いいのが来ますように。

 

【SEVENTEEN】せぶちの本質とはなにか。

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SEVENTEENの話は難しい。

SEVENTEEN(以下せぶち)のことについて、何かまとまった話をするのは難しい。すごく難しくてなぜなのか自分でも不思議だったが、最近、それはつまり、せぶちというグループのクオリティが圧倒的に優れているからだということがわかった。
アイドルグループとして、身につけているスキルやパフォーマンス、キャラクターやサービス、雰囲気、礼儀行いにいたるまで、あまりにもよくできすぎていて、どれをとってもレベルが高すぎるために、どうしても表面的なそういう要素に目を奪われ心惹かれてしまい、本質的な特長を見逃し、見えにくくなってしまうのだ。


それでなくても、彼らはデビュー以来、ずっと自分たちで詩を書き曲を作り、振り付けを考え、アルバムのトータルプロデユースをするというクリエイティブなことができてしまうので、とことんアーティスト志望なのかと思いきや、実はそうではなく、若い子にわーきゃー黄色い歓声を浴びてちやほやされたいモテたい光を浴びたい!という、そこは普通にバリバリアイドル志望の子たちなので、このあたりの事情が、「一体せぶちとは何者か」っていう理解を、さらにややこしくわかりにくくさせているのだと思う。

 

 せぶちの本質とは、なにか。

では、せぶちの本質的な特長とは、なんなのか。それは、根底に「いいたいことがある」というところだと思う。
ざっくりいえば、表現欲とでもいうか。これこれこういう状況の時のこういう切ない思いを、世界中の人にむかって、「今俺は猛烈に大声で伝えたいのだーっ」という、すごい熱量を感じる。なにかいいたいことがあって、どうしても伝えたいことがあって、それゆえに歌いたいのだという姿勢である。これはアイドルとしてはやっぱり珍しいだろうし、発想の原点がやはりアーティストだと思う。私は、韓国語ができないこともあるけど、日本語でも英語でもほぼ歌詞というものを聞いちゃあいないし、気にもしない人間なのに、ことせぶちに関しては、あまりにも「何をそんなに…何をそこまで懸命に歌ってるんだろう・・・」と気になって落ち着かず、わざわざ翻訳詞を見に行ったくらい珍しいことをした。初めてのことだ。それくらい彼らのパフォから必死さと切実さを感じたってことだ。(結果、歌詞があまりにもよくできていてなるほどと心底感心したのだが)

K-POPアイドルの場合、活動における1つ1つの楽曲は、単なる「自分たちが有名になるための道具」でしかない。日本でもアメリカでもアイドルは同じだろうが、ことK-POPは競争が激しい分、極端なのかもしれない。男子の場合、カッコイイ曲は「自分たちのカッコイイ面を見てもらうため」に歌われ、カワイイ曲は「僕たちのカワイイ面もお見せします」のためだけに歌われ、しっとりとしたバラードは「僕たちの大人っぽく成長した姿をお見せしたい」ためだけに歌われるわけだ。いいたいことなど別にないのである。あっても、それは役者みたく、いかに「歌の主人公になりきれるか」という演技があるだけで、自分たちの本心ではない。
つまりは、活動する目的が、すべてアイドルである「自分たちの姿を見せる」ということなのだ。カムバのたびにガラリとイメチェンして、いろんな面を見せてくるのは、好きになってもらえるチャネルを少しでも増やしてるにほかならず、とどのつまりは「僕のことを好きになってほしい」ということなのだ。これが、K-POPアイドルの基本的な存在意味であり究極の目的である。「主体は、あくまで自分」。


ところが、せぶちの場合、表面的には、普通にアイドルらしく「僕らのこんな姿も見て!」という声をあげてくるけど、そもそも、「この曲ではこういうことを伝えたいっ!」という思いが、切実にそして明確にあるので、「主体はあくまで自分」とならないのである。せぶちの場合は、「主体は、曲の中の自分」ってことになってしまう。自分たちで作った曲なら、なおさら曲の中の自分は自分自身のことが多いし、いいたいことも伝えたいことも自分自身からひねり出したことなので、さらにいいたくなるだろうしメッセージは大きくなる。

非常に難しいところだし、すごく見えづらいところだけれど、こういうところこそが、SEVENTEENの本質なのではないかと、思っている。

 

 

自分たちのことをよくわかっている。

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さて。せぶちといえば、長らく続いた少年もの? 少年三部作などの10代の恋の、わくわくや切なさや逸る気持ちを歌った時期が段階的に終わり、2017年は、満を持して「せぶち大人路線」時期に突入した。デビュー当初から、ミニアルバムには、POPなものだけでなく、ロック調のものやHipHop色の強いものバラードなど、バランスよくいろいろ収録されていて、ライブでも披露してきたが、タイトル曲が「泣きたくない」、そして、「CLAP」ときて、もうほんとにこれはこれは、本格的に大人路線なんだなぁと実感した次第である。


私は、せぶちは精神的に「非常に健全で正しい上等な優等生」というイメージが強い(女子グループでいえばTWICEの位置づけ)ので、大人路線といっても、いわゆる「スレた感じ」「ワルな雰囲気」を漂わせるただの不良イメージは、あわないだろうなと思っていた。恐ろしく嘘っぽく安っぽくなりそうで。(てか、そんなことできるのかな?とさえ)それだけに、自分たちらしく大人路線に切り替えていくなんて、一体どうするんだろう。上質なライトポップスにでも?と興味があったので、普段アルバムはほとんど聞かない自分だが、「AL1」と「TEEN,AGE」は珍しくよく聞いた。
正直、最初は「なぁんだ、やっぱり、優等生なんだな~」というワルになりきれないせぶちの宿命を感じて、ちょっとがっかりしてみた私だが、そうではない。そうではなかった。あれは、ってか、特に「TEEN,AGE」は、わざとロックやHipHopをPOPにまとめあげてるんだと思う。そうなのだ。


せぶちは、もともと、「存在自体がPOP」なグループなので、実際のところは、ガンガンのロックも、ゴリゴリのHipHopも、オーケストラバックのクラシックバラードでさえもちゃんとこなす能力があったとしても、あえてやらないのだ。できるできないの問題ではない。そこは、やらないしやらなくていいってことなのだ。少なくても13人のメンバーと、会社のスタッフやプロデユーサーの考えとして、そういうコンセンサスがあるってことなんだと思う。
そんなふうに、せぶちは、自分の、自分たちのことがいろいろとよくわかってるんだなと思った。ただ単に、自分のいいたいこと伝えたいことを形にして活動したい、という強い気持ちだけで、突っ走っているのかと思ったが、意外にも、全体的なバランス能力に優れ、自分たちのことがよくわかっている人たちなんだと思う。


これまで、ほぼ全曲が、ウジ君作詞作曲によるものだったのが、今作大幅にそれが減って、その分メンバーや他者の提供が増えているのも、別にウジ君が忙しいとか限界で思いつかないとかそういうことではなく、これも、あえてそうしたんだと思う。ホシ君の振り付けが意図的におとなしく引き算してきたように。

いろんな組み合わせ、いろんな曲が次々と収録され、本当の意味での意欲作だが、誰が誰と何をやっても、結局POPになってしまうのはせぶちだからである。これはあえてではなく、どうしてもそうなってしまうというそれこそ宿命モノでどうしようもないやつだ。そこを無理して、斜に構えたワルにせず、そこは観念して、どんなジャンルでもちゃんとしたPOPにまとめあげた方がよいとする判断である。

賛否はあると思う。生ぬるいというレビューもあるだろうし、仕事が達者すぎて面白くないという意見もあろう。私だって、なにかひとつ足りない気がしないでもない。しかし、それは好き嫌いの話であって、せぶちの方向性としてはこれが正解だ。ボムズ兄さんだって、ほかではエッジの利いたアレンジができるのに、せぶちに関してはずっと微妙にダサいところにまとめるアレンジなのは、整合性あってのことだし、音楽だけですべてを表現するグループではないという証拠だと思う。つくづく、上等で健全で正攻法らしいせぶちならではじゃないだろうか。

 

でも、結局はアイドルとして存在したい(そうしてほしい)

  ここで、最初の話に戻る。
それほど、自分たちのいいたいことがあって、伝えたいことがあるというのなら、そして、それを表現するための歌も作れる振り付けもつけれる、ディレクションもプロデユースもできる。そして、自分のことも、チームのことグループ全体のこと、せぶちというものがよくわかっている、のであれば、もう単純に「アーティストになっちゃえば?」っていう考えもあろうかと思う。
しかし、もともとプレディス入所時から、全員、バリッバリのアイドル志望であり、そんな何かを表現したいなーとか何かを作って伝えたいなーとか思うような人ではなかったはず。人間なんでも最初の志がずっとものをいうもので、その後、いくらなりゆきで、自分たちで何でもできるようになっても、やはり彼らは、アイドル活動が好きだし、アイドルとして存在したいし、アイドルとして売れたいんじゃなかろうか。私、個人としては、昔から、アイドルが曲を書いたり詞を書いたりすることを、すごいなとは思うけど、そこまで大きく評価しないし、むしろ、忙しくて倒れられたりすることの方が嫌なので、その方が嬉しい。ぜひそうしてほしい。誰の曲の、誰の振り付けで舞台を仕上げても、結果的に、よいものを見せてくれれば、ファンは嬉しいと思う。自分で作ったものでないと「気持ちが入らない」とかいいだし始めると、ちょっと複雑だけど、どっちか選べといえば、今しかできないアイドルでいてほしいと思うよ。

 

プレディスという事務所、あるいは、何某とかいう代表、何年たっても私には何を考えてるのか、ポイントがいまひとつふたつわからなくて、なんともいえないのだが、せぶちには無駄にお金をかけてくれて、1つのアルバムから何本も豪華なMVを作ってくれたり、あんな情勢の中でも中華組だけフューチャーしたりMV作ったりしてくれて風変わりな事務所だと思う。どの程度、せぶちのディレクションにかかわってるのか知らないが、ある程度、メンバーの話し合いで決めたことを尊重しているのではないか。

にゅいすとのことだって、今や「素晴らしい未来予測」と褒めてるとこあるけど、あんなものただの「とんでもない博打」なだけであって、瓢箪からコマ的にうまくいって成り行きでプレデイスバブルに沸いているだけである。なりゆきだ。なので、これからも、せぶちのことに関しては、なりゆきとして、社としては、せぶちのメンバーが自主的に決めたことやりたいことを可能な限り叶えてやるというスタンスでどうか。プレディスは自分でなんかしようとすると失敗しそうだし、やたら綺麗めな格好することと綺麗めビビッドなMVを作るのだけは譲らないっていうのはわかったからそこはそうすればいいから、あとはすべて、どのグループのことも、もうなりゆきに任すという泰然自若でいけ!わかったか! と思った17年夏。プデユ以降の私だ。頼んだぞ。