お留守番のあとに。

チョンハが良すぎてすごい。もう宗教法人か学校法人とか開けばいいと思う

【NiziU】今年、NiziUを見て私が思ったこと。

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NiziUは、K-POPグループなのか?

ミイヒちゃん復活できてよかったですね。それは本心です。

そういうニュースには日々触れるし注目しますが、わたくし「虹プロ」を見てないので、NiziUのこと詳しく知らないんです。誤解を恐れず端的にいうと、さほど興味がないともいえる。今からでも「虹プロ」を見れば、きっと春菜さんや指原さん並にファンになると思いますが、視聴する予定も意思もないので、多分見ないと思います。メンバーがオール日本人というだけで、ここまで興味がもてないとは思ってなかったので、我ながら驚いています。

 

よくある「KーPOPの定義とは」という話、私にとっては「韓国人であること」そして「韓国語で歌ってること」が、正解だったようです! オドロキの結果です。長年わからなかったことが、NijiUの登場でこんな簡単に答えが出るとは! やはり、どんなに机上でああだこうだ想像してみても、実際に目の前で起こってることには及ばないのだなあ、と思った2020年でした。

例えば、K-POPグループの定義って何か、よくいわれてきたのは、

①メンバーが韓国人であること

②歌詞が韓国語であること

③作詞作曲家が韓国人であること

④活動の場所が韓国であること

⑤事務所やプロデューサーが韓国人であり韓国にあること

⑥その他(トレーニング法やマナー、容姿重視・模範思想など)が韓国独特

などがあり、それでいうと、私はずっと⑤が最重要だと思ってました。⑤さえクリアしてれば「それはK-POP」だと。なので、NijiUは、間違いなくK-POPアイドルグループ、夏まではそう思ってたんです。

ちょうどその頃、餅ゴリことJ・Y・Park氏が、ソウルのテレビ番組にて、視聴者からの「日本人オンリーのNiziUはK-POPアイドルじゃない!」という意見に、「NiziUは、いちから私達が作ったグループであり、JYPと正式に契約してるうちのグループだ!」つまり、暗に「K-POPアイドルですよ」と答えていました。理由を⑤として説明した餅ゴリに、「全くその通り!」と強く頷いてた私ですが、その後、何度NiziUを見ても「全員日本人だとちっとも面白くない・・・」ということに気づき、理屈ではなく「これは私にとってはK-POPアイドルじゃないんだ」と考えを改めたのです。

 

プロデューサーが誰であれ、事務所がどこであれ、私にとっては、①韓国人(そして②韓国語)ということが重要であり、それこそがK-POPだったんだなーと身に滲みてわかりました。奇しくも、その番組で「K-popを韓国人以外で作るのは、重大な文化技術の流出。最低1人はメンバーに入れるべき」とまでいってた視聴者とほぼ同じ意見に落ち着いたのです。ま、技術流出とまでは思わないですけど、いいたくなる気持ちはわかります。ま、私の場合はそうでした。

 

結局、人それぞれの「K-POPグループの定義」ってことでしょう。

もっといえば、定義というより、その人にとっての「必須条件」ですよね。「K-POPアイドルか否か」を決めても個人にとってそれ以上役立つことはないけど、「自分が好きなやつかどうか」を見極める基準は、すごく重要ですから。自分が何に対して関心をもってる人間なのか、何をおもしろがって生きてるのか、ってことがそれでわかるのです。

余談ですが、そのうち、必須条件も上記のようなざっくりしたやつじゃなく、もっと細かく詳しいものになっていき、それでも追いつかなくて例外だらけになって、結局のところ、ケースバイケースに判定するしかない、そういう方向にいく気がします。そして、最後(最後とは)には、K-POPとかJ-POPとか、そんなの「まじでどうでもいい」ことになるんでしょうね。既にどうでもいい人もいるでしょうし。BTSが世界のてっぺん獲っても誰も驚かなくなった2020年、ほんとに、ぐっと時代が進んだ実感があります。

でもね。そうなると、それはそれで寂しい私。昔のMVをたまに見ると、ぎゃーーなにこれーー!K-POPおもろい〜〜。(そして私にとっては、韓国人と韓国語が)まじでおもしろい〜。と今でも異様にバカ受けするのですが、そういうのがなくなるみたいで寂しい。ローカル中のローカルだからこその面白さは、かけがえがないですよねー。


NiziUの人気は、おそらく安泰。

さて。NiziUの話に戻ります。

NiziUはずっと爆発的に売れております。でもNiziUが売れたというより、正確には「虹プロ」が大ヒットしたということです。今のファンほとんどが虹プロで感動した人たちだと思うから。見てない私がいうのもなんですが、それほど、あの番組が、ドラマあるいはドキュメンタリーコンテンツとして面白くて、日本人の心を鷲掴みにした、と。

たしかに、K-POPのサバイバルオーディション番組は面白い。泣けるし感心するし感動するし何度も見たくなる。仮に全部、台本があったとしても(!)下手なドラマや映画よりよっぽど面白いので、いろいろ問題はあれど、韓国では次々と新しいオーディション番組が作られるんだと思う。数々のオーディションを見てきたオタクでさえ感動したのに、初めて見る日本人がどっぷりはまるのは無理はない。今のNiziUを支えてる層が虹プロファン組だとすると、この先、彼女たちがどう活動しようが、どんな曲を歌おうが売れ続けると思う。多少ふらふらすることがあっても、余裕で2〜3年は全力応援してくれるはず!既に安泰!だと思います。

これは、「PRODUCE101sea2」と「WannaOne」の関係性などと同じです。あの時も、普段アイドルなんか見ない中高年層の男女が珍しく「ぷでゅ2」を視聴し、その面白さにどはまりし彼らを愛でたことによって、WannaOneがデビューする前から人気沸騰。結局、その応援熱量は解散する2年足らず迄、冷めることなく、ずっと支え続けたという実績があります。日本だとまた違うかもしれませんが、逆に日本人の方が「つきあいがいい」はずなので、むしろ、NiziUの方がより安泰、人気はずっと高止まりだと思います。


「歌って踊る」だけのアイドルの復活復興

実は、「さほど興味ない」といいつつ、わたくし、NiziUの皆さんに、うっすら期待してることが1つあります。うっすらというところもポイントです。(なぜなら私ひとりが思ってるだけで本人たちもJYPも無意識だろうから)それは、日本における「歌って踊るアイドルの復興」です。

今、日本のアイドルの仕事って、「歌って踊る」、つまり、歌手としての業務が極めて少なく、非常に割合が低い。実際は、イベントや劇場で歌ってる人もいるだろうし、今ならONLINEで歌うという手もあるでしょうが、テレビで歌ってくれないとメタ認知されないわけですから、歌う人なんだということさえわからない。

では、日本のアイドルは何をしてるのかというと、ご存知のように、映画やドラマに出たり、テレビ番組だとクイズやトーク、ロケだったりニュースに出たり、コメント席に座ってたりと、タレントや芸人さんとあまり変わらない仕事をしています。楽そうに見えてそれはそれで歌より難しく向いてない人にはできない仕事です。

 

もともと、日本だって、70〜80年代アイドル全盛期には、今の韓国かそれ以上に、アイドルが歌いまくり踊りまくってました。2時間睡眠なんて当たり前、新曲は3ヶ月ごとに出すし、毎日歌番組はあるし、グループよりソロが多かったけど皆売れてた。国内を制覇したら、それこそアメリカデビューを目指した(実際デビューした)アイドルもたくさんいた。トップアイドルならば、一曲のヒットで事務所全員がじゅ〜〜ぶん食べていけてなお余る、そんな時代でした。

なぜ、そんな時代が終わったのかというと、アーティストブームやバンドブームが来てそっちに人気が移っていったのと、ま、飽きてきたってのもある。あと私は、あの頃から日本人全体に、人気者の基準が「かっこいい人」から「面白いことをいう人」に変化したのが大きい、と考えるのです。歌番組がなくなって、冷静にコスパを考えてみたら、新曲作ってもらって歌ってるより、トーク力を磨いて「面白いことをいう」仕事をこなした方が、需要もあり愛され人気もあって、手っ取り早く収入になると気づいたんじゃないですかね。歌う業務自体は絶対になくならないんです、だってコンサートやイベントをやるのに必要不可欠だから。でも、ほぼリリースしないままでも、アイドルを標榜できるし人気も収入も保てる、それが今の日本のアイドル界です。

 

あれから数十年。そんな時代もそんな経緯も知らない10代の日本人から、ついに、

「アイドルになりたい! ただし、歌って踊る仕事しかやらないアイドルに!」

という若者たちが続々と出てきたのです。もちろん、K-POPの影響は大きい。あちらのアイドルはいまだ「歌って踊る仕事」がメイン業務、しかも世界で売れてるわけですから。そうなると、日本でアイドルになる方が簡単なのに、K-POPアイドルを目指してソウルに渡ることになる、と。わたくし、最初はすっごく驚いたのですが、考えてみればそりゃそうなるわな的にごもっともな話です。今じゃ、日本人がK-POPアイドルとしてデビューし活躍する人が増えました。

 

説明が長くなりましたが、そこで、NiziUちゃんです。

ここまで書いてきただけで、だいぶと彼女たちに興味出てきた(安易)気がしますが、そうです。もう、おわかりでしょう。

NiziUちゃんが、K-POPなのかJ-POPなのかはさておき、いずれにせよ、JYPが作ったガールズグループということは、「歌って踊る」ことしか業務にないはず。本人たちだって、「歌って踊る」ためだけにNiziUになったんだろうし、歌とダンスの訓練は受けてても、トークの練習などはやっていまい。タカダケンタくんのように、生まれつきトークできたりオチをつけたり求められたコメントをビシっと決められるアイドルもいますが、私が見かけた限り、NiziUのみんなは、全然そうじゃない。歌以外は、ただの素人が喋ってる感じです。冠番組ももってるそうですが、どうするんでしょう。この状況を、日本側のJYPスタッフ、ソニーの人間がどう考えるのか、知りませんが、さすがにもうちょっとアジャストしたほうがいいかも。

 

そうえいば、安室奈美恵さんが引退直前にNHKに出て、「テレビに出ると、歌わせてはくれるけど、何か面白いことをいわなければいけない空気を感じて」それでほとんど出られなかったということを告白してたじゃないですか。安室さんも、デビュー以来ずっと「歌と踊りの仕事しかしたくない」と思い続けてきた人。自分のMVで、ちょっとした芝居すら拒否してきた人なので、そのためにはどうすればいいのか、歌だけで食べていくのに相当考えたと思います。結果、テレビで歌うのを諦め、アルバムとツアーだけで売れ続けたわけですが、逆にいうと、彼女レベルの実力とセンスと容姿があっても、日本のテレビ界ではアイドルが「歌と踊りだけ」で売れるのはほぼ無理。不可能に近いってことだと思うんです。

 

だからこそ、私は、NiziUの皆さんに、歌だけでどこまでやれるか、ぜひ頑張ってもらいたい!のです。

難航してる韓国デビューとか、その他の国での活動ですが、そういうのは当然「歌と踊りだけ」の仕事でしょう。海外で活動してる人には、なぜか日本のテレビは「お客さん扱い」してくれるので自然とハードルが下がります。トークできなくても大丈夫になるわけです。それを逆手にとり、日本のテレビで「歌と踊りだけ」で売れるには、日本以外の国でデビューすることが手っ取り早い、という考えもあります。

 

あの、なぜ私が、テレビにおける「歌と踊りだけ」アイドルにこだわるかというと、テレビはタダだし(!)手軽だし、私はコンサートやイベントには行かないタイプだし、ネットで自ら追いかけるのが苦手というか下手くそだからです。何もいわずとも向こうからさーーっと来てほしい。テレビ世代だから余計そうなのかも。

NiziUだけで、すべてを塗り替えるのは難しい。

でも、そういうことの積み重ねで、再び日本のアイドルも「歌と踊り」の業務が増え、歌番組が増えたり、歌番組じゃないけどテレビで歌える機会が増えるんじゃないかなーと思うのです。

K-POPアイドルの、特にガールズグループの中では、JYP所属グループは、正直、模範的な精神や態度を求めすぎていて、個人的に苦手な部分もあります。見てるほうが辛くなるんですよね。まだみんな若いのに、なんでもかんでも、完璧に正しくて健全で明るくて模範的な人間であれというのは、堅苦しいしかわいそう。もうちょっと無責任にやってもらっても構わないんだけどなと思ってしまう。TWICE同様、NiziUも「見てる人をハッピーにしたい」だの「みんなに元気をあげたい」と常にいってますし、デビュー曲の歌詞をみても、寄り添い系の言葉の圧が強すぎて逆に腰が引けてしまいます。日本語だけに余計気になります。ま、そうなるだろうことは、はじめからわかってたんですけどね。

でも、そういう細かい嗜好や相性を全部差し引いてみても、これだけ注目されて売れてるんですから、NiziUちゃんには、やっぱり、頑張ってほしいし、前述したような使命も果たしてほしい。もっと売れて、日本のアイドルたちにも影響を与えてほしい。そういうことです、紅白は見ます。