お留守番のあとに。

ミン・ヒジンが憎いあまり、NewJeansまで一貫して嫌うパン。自ら金のなる木を焼いている。

【テミン】衝撃の「黒蛇とエロス」っ‼

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貴女を誘惑するエロスの王子ですって。

私、蛇は嫌いなんです。いや、蛇が!嫌いなんですよ。
多分、生きてる物で目に見えるもの(ミジンコやばい菌は見えないので)の中では、蛇が一番嫌いです。蛇に比べたらGなんて、かわいいもんです。トカゲも苦手ですがまだ脚があるだけ全然マシですよ。ええ、ええ。全然次元が違います。
それなのに。K-POPのMVには、本当によく蛇が登場します。思い出したくないので数えられませんが、私にしてみれば、ほんとしょっちゅう出てくる感じ。ほんとやめて頂きたい。そして、今回のテミンちゃんソロ。「WANT」っていうんですけど、それがまた蛇だらけで・・・。「きえ~~~~~っ‼」つって、持ってたスマホを思わず投げたくらい、そんくらいの衝撃でしたええ。ええ。ほんとです。
テミンちゃんの振付もですね、ミョーにくねくねしてて「あれ、なんか変」と思ったんですけど、よく考えたら、あれ、きっと蛇の動きを真似てるんだと思いましてね、ほかにも、上半身を黒蛇に這わせてみたり、周囲をたくさんの黒蛇に囲ませてうねうねの中心にいたり、やたらヘビ推しで、独特なんです。
「なんなんコレ。一体なんの歌?」と思った私。珍しく歌詞を見てみましてね(普段歌詞は見ない)そしたら、恐ろしいことがわかりました。


テミンちゃんは、「貴女の性欲(とか身体のいろんな欲)を目覚めさせ、もっとHOTに生きるよう煽るエロス王子」らしいのですどうも。なんと!藤井隆か。あの、テミンちゃんがエロスコンセプト! しかも誘惑する側の!しかも蛇遣いの!これは思い切りましたね。
あれですよね、旧約聖書のお話。アダムとイブに禁断の林檎を食べるよう薦めたのは、蛇でした。神様の教えに背き、悪い蛇の誘惑にのって、リンゴを食べてしまったアダムとイブは、初めて悪という観念が芽生えたんですよ、たしか。食べた途端に自分が全裸なことが突然恥ずかしくなった、とかそういう話がたくさんあったような・・・。結果、神様の怒りをかって、エデンの園から追放されてしまったアダムとイブ。それが今のすべての人間の祖先になっとるわけです。善と悪の両方を観念をもつ生き物として。あの話を土台にしてる歌なんですよきっと。

そういうコンセプトなんでね、歌詞もですね、「これKBSで放送できんの?」くらいのセクシー&エロスなんですけど、それにしても「テミンちゃんが悪の権化で、黒蛇たちがその遣い」だなんて。やっぱ衝撃的。黒蛇の親分てことでしょ?そりゃ、蛇も出まくるわけですよ。蛇遣いだもの。
でも、曲はいいんです。今回のアルバムは全曲すごくいい。ハズレなし。テミンちゃんはソロになってから、日韓でいろんなコンセプトに挑戦し、傑作を出し続けてるわけですが、今回は、ぐっと大人エレクトロ路線に寄せ、全体的に「カロリー高めでお味も濃厚」といったアルバムになっています。全曲、欧米人(言い方)の作曲家らしいですが、EXOでいうとEXODUSにあたるような、劇場型です。ソロデビューアルバム「ACE」も劇場型の傑作ですが、あれの大人版といった感じ。(いえばいうほどわかりづらい解説)楽曲はかなり私好みで、大好きなやつです!全曲短いのもいい!これで蛇さえなかったらなあ。私は二度とあのMV見ることはないと思いますが、その分アルバムは聞きこむと思います。


ところで。
テミンちゃんといえば、私の中では、「いつまでたっても、わからない人」として有名です。
初めてテミンちゃんを知ったのは、SHINeeデビュー後、随分たってからで、すっかりトップアイドルになってました。でもまだ高校生くらいで、それはそれは、かわいくて清らかで美しく、お人形のようでした。以来、ずっと好きなのですが、テミンちゃんは当時から他のアイドルと違って、何を考えてるのかさっぱりわからないお子でした。最初は、幼いからかなと思ってましたが、高校卒業しても成人しても、ソロになっても、全然わからず。思いもつかないような受け答え、逆をつくリアクション、予想できない喜怒哀楽、何をとっても(私にとっては)突拍子もないのです。なぜ、今笑う?とか、なぜ今その話を?とわからないことだらけです。天然というよりも、多分、感じ方考え方が私と全く違うんでしょうね、私にしてみれば、ただただ「つかみどころがない」アイドルなのです、テミンちゃんは。
(自分のこともわからないのに、他人のことがわかるとかわからんとか、ただの奢りでしょうが、それいいだすと何も話が進まないので、ここでは以下「わかったつもり」「わかったような気がする」というふうに転化していただく、という事でお願いします)ま、実生活でも、数人いますからね、仲のいい友達でも「いつまでもわからない人」って。

 

ついでにいうと、keyちゃんは、私にとっては「手に取るようによくわかる人」です。
ああこれは嫌だろうな。これは嬉しいだろうな。絶対怖かったよね。わーこれは死ぬほど悔しかったよね今夜から猛特訓するだろうな。はっはーなるほど。そりゃまあそうなるわな等々。というように、keyちゃんの場合はすぐわかる(わかる気がするってこと)。もひとついうと、カイ君がこれまた全然「わからないひと」なんです。デビュー前から現在まで、一体何を考えているのやら私にはさっぱりわからない人物ですが、それゆえ、そんなカイ君とテミンちゃんがすごい仲良しという事実は、実に納得できるのです。私にはない感受性を、カイ君とテミンちゃんは同じように持ってて、それで繋がってるんだろうなと。ファンだってただの人間ですから、よくわかるアイドルと全然わからんアイドルがいて当たり前っていう話ですよねえ。


そんなわけで、テミンちゃんは、「どこまでいっても、わからないひと」。
私は、わからない人については、無理にわかろうと努力しない。と決めています。どうせ考えてもわからんので。そのおかげで、テミンちゃんは、どんな極端なコンセプトを持ってきても(最初はビックリするけど)わりとすんなり「でもテミンちゃんだもんな」とストンと腑に落ちるのです。
思い起こせば、「ACE」の天井桟敷の人さながらの古典的劇場感にしろ、「さよならひとり」「Flame of Love」の完全二次元コンセプトにしても、「MOVE」のモダンダンサーコンセプト(?)も、それぞれ、まったく違う世界観の、まったく違う音楽とダンスなのに、テミンちゃんがやると、どれもこれも違和感がなくなって「ストン」と似合う。そしてその完成度に感動できる。

これは、テミンちゃんがただの容れ物だからという気がします。この人はこういう人だ、という縛りがない分、何になっても「ああこういう人だったのか」と毎回思える。また、テミンちゃん自身に、こだわりとか好き嫌いという自我が感じられないせいで、演者であるテミンちゃんではなく、作品の完成度だけが高まっていくような感じがする。そうです。テミンちゃんは、ただの容れ物というかアンドロイドというか、なにかこう歯車の1つ、素材に徹してる感じがするんです。不思議な人だわ。

 

もちろん、テミンちゃんも生身の人間。デビュー12年目、今年26歳にもなる大ベテランで普通の大人ですから、本当はしっかりしてるのです。特に数年前から、これまで秘密にしてたことをベラベラ喋るようになって、やたら人間的アピールがすごい。
突然「初恋はまだといってきたけど、本当はつきあってた子がいる、僕の方が好きだった」と発表してみたり、「君は声が悪く歌が下手だから、デビューしばらくは口パクで行け!といわれて全然歌ってませんでした。悔しかったです」と暴露してみたり、「このままではK-POPは滅びると思うので皆危機感をもってよく考えないと」と業界を批判してみたり、絶対泣かないテミンちゃんがTHE UNITでは友人の為に堪らず泣くとか。チソン君が学校に一人も友達がいないとしょげると「僕が!僕を友達だと思って!」と肩を抱いたり。「ああやっぱり人の子なんだなあ」(当たり前)「年相応のことができるんだ」「普通の社会人なんだ」と思ったもんですよ。自我がないどころか、きっとアルバム制作においても、ステージパフォーマンスにおいても、自らブレーンに交わって考え抜いているのかもしれない。いや、そうでしょう。

でも! こちら(特に私)にしてみれば、その完成度の高い作品、何を見ても聞いても、そこにはテミンちゃんの魂の叫びとか、強いメッセージ性とか、そういうのが感じられないのです。極上のダンススキルにしても、レベルが高いことはわかるけれど、あの美しいお顔と中肉中背のボデイで踊る様子からは、本人の欲やメッセージは感じられない。テミンちゃん自身は無味無臭無色。何にでも染まるというか。この思いを伝えたい!というよりは、コンセプトの世界観を完成させることに入念なんでしょうね。パリコレのモデルは、服だけを目立たせて自身はまるで黒子に徹してるじゃないですか、あんな感じ。やっぱり、keyちゃんのソロ曲と比べると明確です。彼は何を考えて何をやろうとしてるのか、そこから出発して頑張ってコンセプトを消化した!って感じが伝わるのに、テミンちゃんは消化というより、そのまま「変身する」って感じ。テミンちゃんという容れ物に、今回のコンセプトをいれる。って感じが。繰り返しになりますが、それだからこそ、あんなに次々と極端なコンセプトを繰り出しても、どれもハマるし似合う。どんな服もどんな音も、一切汚すことはない。多分この先30歳、40歳になっても、その感じはかわらないだろうし、それこそがテミンちゃんの一番の魅力なのかも。

 

自分にとってのテミンちゃん感、ですので、なんの根拠もない抽象的な話でしたー。申し訳ないです。
具体的に好きなとこをいっておくと、ボーカル。ほんとにボーカルが力強くなり、とんでもなく表現力が増してきてるのがすごいです。私は、全部裏声で歌ってるようなテミンボーカルが当初あまり好みではなかったのですが、それこそ、悔しくて必死で練習したんでしょうね、じょじょに地声もよく出るようになって、「Flame of Love」では完全に、裏声と地声の切り替えが使い分けられるようになって、今回は、苦手だった中低音も素晴らしく出ていて、ほんとに感服しました。ボーカルに関してはもはや余裕さえ感じられます。すごいよーほんとに。
あと、当たり前ですが、ご尊顔が美しくていいですね。何をしても汚れない。大人っぽくなったし。美しい顔をしたアイドルは、た・・・くさんいますけど、テミンちゃんはやっぱり独特。整ってるとかイケメンとかそんな現実的な美じゃなくて、何も見てない聞いてないというか、妖精みたく現実感がないところが。カスミ喰って生きてる人ってああいう顔してると思う。あー。やっぱり、顔だけ見ても何考えてるのか、さっぱりわからん顔してるよね。つかみどころのない人だなー。

 

ってことで話は元に戻る。
結論からいうと、今回の「黒蛇とエロス」、テミンちゃんだからこそ、完璧に演じられるコンセプトかも。こんなもん、○○○○とか○○〇とか(適当です)が挑戦したら、いや、誰がやっても、ものすごくエッチになるか下品になるか、どっちにしても生なましくてて、汚くなると思うんですよねえ。それを思うと、やっぱりテミンちゃんしかできない。今後も、誰にも真似できない、極端なコンセプトに挑戦して、素晴らしく美しくてかっこいい世界を見せてくれることを期待しています。こういう人がいてほんとに幸せだなとさえ思いました。
しつこいけど、黒蛇のMVはこの先死ぬまで見ることはないと思いますが。


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こんだけ嫌いといいつつ貼っちゃう。静止画は平気なので。

あれだよね、黒蛇って、内視鏡胃カメラとか大腸カメラとか)そっくりだね。