お留守番のあとに。

ミン・ヒジンが憎いあまり、NewJeansまで一貫して嫌うパン。自ら金のなる木を焼いている。

【gugudan】ググダンのダンは劇団の「団」だった!

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知らなかった。これって、有名な話?みんな知ってることなの?

「ぐぐだん」て、日本でいう掛け算の「九九」を韓国でそういうんだと思ってたわ。「3の段担当です!」とかいってるし。それだけじゃなかったってことか。デビュー2年で初めて知った。

そう。なんと、gugudanとは、最初から「9つの魅力をもつ9人の少女(つまり

9×9)が集まった劇団」をコンセプトとしてデビューし、その活動方針も「古今東西さまざまな有名作品を彼女なりのスタイルで演じていく」という、そういうグループだったのだ!

なので、彼女たちのアルバムには、必ず「Act1」「Act2」「Act3」「Act4」と、1つの劇の演目であることを強くアピールしてるしタイトル曲は違う題名だけれど、常にコンセプトであるアルバムタイトルを冠する徹底ぶり。ちなみに、「Act1:The Little Mermaid」(16年)は、アンデルセン童話「人魚姫」を題材にしており、「Act2:Narcissus」(17年)は、カラバッジョの名画「ナルシス」(さらにその引用元はギリシャ神話)、「Act3:Choco Factory」(17年)は、物語「チャーリーとチョコレート工場」、そして、「Act4:Cait Sith」(18年)は、寓話「長靴をはいた猫」を、それぞれ彼女たち独自の視点で解釈しなおし表現した作品ということらしい。

 

いやーほんと知らんかったわー。こんなに作りこんでやってるグループだったんですね。かる~く驚いた。

 

しかし、gugudanの先輩はあのVIXX先輩。考えてみれば、VIXXほど、ドラキュラになったりモンスター?になったり、アンドロイドになったり、メークも衣装も表情も劇団顔負けの作りこみで成功したアイドルグループもいないわけで、そう思うと、事務所であるJellyfishは、よほどそういうのが得意なのか。得意というか、あれでVIXXがスターに上りつめたので同じ手でぜひ女子グループも、と考えたのか。どっちでもいいけど、個人的には、単にそういうのが好きなんだろうな、誰か事務所にこういうのが好きな人がいるのでは。という気がした。知らんけど。

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 しかし、かくいう私も、実は、かなーり、このテの「演じこむ路線」が好き。大好物だ。

アイドルというのは、メンバー自身の「等身大」な姿を投影した歌を歌う場合と、本人とかけ離れた(もはや人間でさえない場合も多し)完全なる創作物を「演じこむ」場合にわけられ、同じグループでも両方やったり、また年齢によって変えていったりするのだけれど、ひとによって好みがわかれるところだ。例えば、現役女子高生のグループだったら、10代らしく初々しくて爽やかな清純少女の恋や日常を綴った歌が大好き!という人もいれば、私のように、10代であろうが、極端なコスプレやメークで誰かを演じきってくれる楽しい仮想世界が好き!という人もいる。それは本当に好みの問題だと思う。

私は、大昔から後者の「演じこむ」スタイルの曲が好きだったし、そのアイドルが好きだった。だから、今回gugudanが、そのものズバリの劇団コンセプトで結成されたという事実に気づいたことは、実に歓迎すべきことであって、本来ならこんな私は、もっと喜びいさんで、もっと沼にはまって、もっと熱心にgugudanを応援せねばならぬところなのだ。

 

 しかーし。決してそうはならなかったのである。

なんつーか、こう、いまひとつ、うーん。ってなる感じが否めなった。

 いや、嬉しいんだよ。正直嬉しいし、これからも毎回楽しみにすると思う。だが、今回そうだったのか!と喜んで、早速「これまで劇団としてどういう作りこみをしてきたのか」をちょっと調べてるうちに、興味が薄らいでしまって、うーん、なんだろう。どこも悪いところはないのだけれど、いまひとつ私個人としては、のれなかった

これには、多分、私が韓国語がわからないっていうことと、面倒臭がりでつきあいが悪いってのが原因だと思う。でも一応、私が「う~ん」となったことを書いてみるから聞いてくれるかなー。(いや飛ばしてくれていいんだけど。全然いいよ)

 

 例えば、デビューミニアルバムの「Act1人魚姫」。活動曲としては「WONDERLAND」。これ、ちょっとアルバム解説を読むと「童話の中で人魚姫が水の中から外の人間たちの世界に憧れ夢見る好奇心に満ちた姿を、デビューを夢見てずっと努力してきた自分たちの現実の姿に投影して表現・・・・人魚という要素が持っている神秘的な感じと人魚姫が持っている「愛」「好奇心」などの健康的で希望的な肯定的メッセージを同世代に向けて届けようとしている・・・」とあり、な。長い。。。となりながらも、うん、、まぁまぁデビューに対する意気込みが強く感じられてま、いっか、いいでしょう(何様)。。と思ってしまいまして、次の「Act2:Narcissus」を読むと、「16世紀イタリアのカラヴァッジョが描いた名画ナルシスとは、ギリシャ神話に出てくる美少年の話で、水面に映った自分の顔があまりにも美しくてうっとり見惚れてたら、そのまま沼に落ちてしまい死んでしまった場面を描いている。この話から、ナルシストとは自己陶酔・自己愛を意味する言葉となっているが、今回はこれを健康的でポジティブで、自分の姿をありのまま愛する堂々とした私たち。として解釈、命を落とす悲劇ではなく、健康的な自己愛として「私みたいな子」を愛すという歌にした」みたいな感じになっていて、そ、そ、それはまた、唐突に健康的すぎる解釈をしたね、というか思いきったねというか、まあうぅん、あの、そんなに無理があるなら、もう別にあれがモチーフでなくてよくね?(乱暴)とちょっと思ってしまったり、

さらにさらに、「Act3:Choco Factory」は、チャーリーとチョコレート工場の映画そのままかと思いきや、モチーフにしてるのは、映画の方ではなくて原作の方の工場の所有者であるウィリーウォンカらしく(ごめんなさいこれ原作よく知らないのでなんともいえない)、それがどれくらいどう違うのかピンとこないというのもあるし、いや、もうこの辺までくると、また細々とした解説を読むのでさえ、既に面倒臭くなってきてる自分に気づいてしまい、あぁ~もう面倒くさいよ~~と思ってしまってごめんなさい。だ。

ついでなので最後まで書いてしまうと、「Act4:Cait Sith」はいきなり、ケイトシーって誰やねん、というところから入ったら、それこそ「長靴を履いた猫」に出てくるとっても世話焼きで親切で神様みたいな(違いましたっけ)猫のことで、てか、あれも正確には、ケイトシーという妖精のことだそうで、寓話からのモチーフというよりはあの妖精自身をコンセプトにした曲だそうで、その細かな違いがよくわからないのは、歌詞を見てないからかなぁ、ちなみに、あの妖精にもさらに元引用があって、アイルランドだか北欧だかイギリスだか(うろ覚え。間違ってるかも)では、中世から有名エピいっぱいある妖精らしい。もうこの辺までくると、完全に面倒臭くなっていて、ちゃんと解説を読む気もしないっていうダメ人間モード・・・。

 

と、こんなふうに(どんなふうに?)、こんなに頑張って、コンセプトをしっかり細かく設定してきっちりやっておられるにもかかわらず、なんだか、あちらが熱心にやればやるほど、こちらの士気が下がるという、とっても残念な感じになってしまってるのだ。いまんとこ。ちょっと無理がすぎるよー。「ちょっとやってみましたー!」程度でなく、もっと深く拘ろうとするのは素晴らしいのだが、ムリクリはいけないと思うんだよなー。

何かの帳尻を合わせるために、1つどこかで無理をして、その無理を回収するために、また何か1つを無理をして、全体的な整合性をとるために、細かい無理もして・・・っていう雰囲気が感じられて、無理1つ1つが「言い訳」みたいになってるのが、「う~~ん」に繋がるのだと思う。

「等身大」より「演じる」スタイルのアイドル好きは、昔から大勢いると思うが、概ね男性は真面目なので、好きだと決めたらどんなにマニアックでも、どんなに薄い伏線でも、とことん長く、ちゃんとつきあってくれることが多い。が、女性や、すごく若い層はわりと大雑把なので、少しわかりづらかったり面倒だなと思い始めたら、途端につきあいが悪くなる。ま、ひとによるが。

往時のVIXX先輩の演じっぷりや作りこみビジュアルは、常軌を逸するレベルで誰が見ても無視できなかったので、「わかりやすさ」という意味では、とことんわかりやすかったわけで、それで大成功したのだ。やるなら、御託を並べるのではなくて、あれくらいわかりやすい衝撃的なビジュアルにしてしまうか、そうでなければ、モチーフのかわいらしさや綺麗さ楽しさなどの魅力的なところだけを借りるだけにすればいいのに、と。。。ちょっと偉そうに思ってしまった。

 

偉そうついでにいうと、例えばSMは常にどこかのグループに「演じる」スタイルの曲やアイドルを混ぜてお商売なさってる会社だが、f(x)RedVelvet(時期によってはShinee東方神起なども)は、基本的に何かをモチーフにして活動する「演じる」グループ。そのアイデアが秀逸でいっぱい賞をもらい出したのはミン・ヒジンさんだけれど、例えば、ヒジンさんにしても、のちに続いている社員さんにしても、あるいは、今話題のチョンビョンギさん(LOONAプロデユーサー)にしても、何かにインスパイアを受けて、それをモチーフにするスタイルで大ヒットをかますには、ちょっと大雑把で「だって好きなんだもーーん」くらい無責任な方が成功するという、その好例だ。なんか、こう、文献を調べたり昔のビデオをチェックしまくったりして細かくコンセプトを詰めていくというより、プロデユーサー自らの「こういうの大好き!」っていう熱量だけで突き進んでく方が、大衆に「なんかわからんが素敵!」というのが伝わると思うのだ。遊び心が大事ってことかなー。真面目なんだろうなー。

 「辻褄があってないじゃないか」「事実と違う」というツッコミは恐れなくていいと思う。突っ込まれないようにツっこまれても大丈夫なように、重箱の隅まで細かく考える必要はなくて、アイドルなんてエンターテイメントなんだから「ツッこまれてナンボ」じゃないか。ツっこまれてナンボ→笑われてナンボ→物まねされて大成功! だと思うんですよマジで。BIGBANGのFantasticBabyって、今見てもすごいビジュアルだけど、椿鬼奴が日本のゴールデンタイムに物まねしたくて我慢できなくなるくらい魅力的だったといえるわけで、あれでBIGBANGもとうとう本物のスターになったってことじゃないですか。ちと違うか。アイドルのつくりこみで、ツッこまれるのは有難いことだと思うけどなー。

 

Gugudanって、PRISTINWekiMekiと同様、I.O.Iメンバーが2人所属してて、当初から注目されてきたが、今んとこ、どこか頭ひとつ売れてる状況でもない。てか、もうI.O.Iだったってだけで、いちいち騒がないけど、このたび、よーーくgugudanを見てみる機会に恵まれ、他者との違いとか魅力とかわかって、私としては本当によかった。

いろいろ、小賢しいことをいったが、上記のようなガールズクラッシュ陣とか、相変わらず人気が衰えない等身大グループとか、TWICEのような老若男女にバカ受けする超健康体グループとかが圧倒的に多い中、折角、最初から「劇団コンセプト」を掲げて結成されたgugudan、私はものすごく面白いし、可能性があると思う。本当に、いつまでも「世界の名作をモチーフに」自分なりのトンデモ解釈で、新曲を出し続けられるのか、実はもう既に、青色吐息って感じで苦し紛れで、そこんとこがちと心配ではあるけれど、ほんと、頑張ってほしいと思う。ほんとーに。

 

各MVビジュアル(DIJIPEDIだったりする)が非常に素晴らしいのはもちろん、歌番組衣装が全部お揃いで素晴らしいんだよー。女子の衣装、ま男子もだけど、なかなか今のご時世「全員が全く同じ衣装」着てくれない。まったく同じだと誰が誰だか覚えてもらえないから、ポイントずつ変えたりするのが常識になってる中、同じ衣装着せられてるgugudanとてもいい(私にとって)。しかも、どれもこれもすごくかわいくてほんといい。

あとあれですね、メンバーに3人も4人も170㎝超えの子がゴロゴロしてるの珍しくない? 2列に並ぶと、ほぼ後列が山脈レベルでなかなかいい。VIXX先輩も当時としては珍しい全員180㎝超の高身長グループだったし、背の高い子好きなのかな? あと、あと、gugudanは、顔が!顔がこれまた私の大好物の「オカマ顔」揃い踏みで、ものすごくいい。いい!いいわー。あのね、アイドルっていうのは、男子も女子も「オカマ顔」がグループに何人いるかで、その成功が決まってくるってくらい重要な要素なんですよ。私調べですけど。ごく普通の顔をしてても、思い切ってオカマメークに切り替えたら、一気に売れだす!っていうケースがにほんとに多いんですよ。これも私調べだけど。

 

偶然gugudanのダンが劇団の団だったと知って、そのオドロキのままに、思うところを書いてみたが、あまりにまとまってなくて「なんなの?」って感じがして申し訳ない。

Jellyfishの果敢なる挑戦を基本的に応援するし、VIXX先輩のように、長らくコンセプトを捨てないで活動し続けるグループになってほしいわーほんとに。

↓ 

(「私に似た子」のMVでは、あまりにも自分が好きすぎて自分に似た子を(健康的に?)愛するというポジティブ再解釈。それにしても、自分が好きすぎて自分をコピーするこのシーンが単純に面白い。笑えるわーー。ギリギリですね。げらげら)

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