お留守番のあとに。

RIIZEあれだな、ほんとに「昔っぽい」曲しかやらない主義なんだな。

人たらしアイドル オブ・ザ・イヤー!2019

人たらし。なんと甘美な響き…。人をたらすわけですから、そりゃもう甘い甘い。
「人たらし」とは、悪い意味でしか使われない「人でなし」「女たらし」とは違って、今では立派なホメ言葉。かかわった者は皆、その人の虜になり、気がつけばめっちゃ好きになってる。その人と仲良くなりたい!そばにいたい!力になりたい!と願うあまり、あれこれ世話をやき面倒をみてしまう。できれば自分のことも好きになってほしいけど、そうならなくても愛情が減ることがなく、頼まれてもないのに永遠にその人の幸せを願って生きる。私の考える「人たらし」とは、大体そんなイメージです。
もう、ほんとにね、妖精か天使かってくらい、素晴らしい存在だと思うんです。人の悩みの9割は人間関係といわれている現代社会において、かかわった者すべての人に無償で愛されるなんてこと、あります? ある意味最終兵器ですよ。どんだけ前世で徳を積んだら、そんな人間に生まれかわれるんでしょうか。近くに「人たらし」が1人いれば、それだけで確実にハッピーになれますし、身内から「人たらし」が出れば一家円満でしょうし、もっといえば、自分自身が「人たらし」になってみたいものです。そんくらいの値打ちは十分あります。ただ、「人たらし」は、生まれ持った才能なので、自分が今から人たらしになるのは無理。せめて、「人たらし」たちのクセや考え方を真似して、誰からも愛される要素を身に着ければ、人生が上向きになりそうじゃないですか。
そういうわけで、私も「人たらし」が多数いるアイドル業界から、日々お勉強させてもらっています。本当に、アイドル業界というのは、人たらしの宝庫でありまして、考えてみれば、人から愛されることが仕事であるアイドルだけに当たり前のことなのです。そして、いろんな「人たらしアイドル」を見るうちわかったことは、人たらしから何かを学んで身につけるより、一方的に人たらしに「たらされてる」方がずーーっと幸せだということです。特に、K-POPアイドル界は、どの国のアイドルよりも「大衆に愛されること」のハードルが激高ですから、天然物の純度100%人たらしでないと生き残れないところ。とても多種多様で、レベルの高い「天然人たらし」アイドルが生息しているのです。こんな幸せなことはないわけで、学んでいる場合ではない。日々有難く「たらされて」おけばいいのです!他力本願ありがたい!
前置きが長いっ! では、これまでの人たらしアイドルを改めて(いや初めて)紹介しつつ、今年度の人たらしアイドルをご紹介いたします。

 

2016年度優勝 ASTROチャ・ウヌ

「優等生型人たらし」

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爽やか。誰からも愛されるという定義から、「人たらし」とは、聖人君子みたいな完璧人とイメージされがちですが、実際は、むしろ、どこか抜けてたり足りなかったりつまらなかったりするドジっ子キャラの方が多い。尊敬するより庇護してあげたくなる子が多いのです。ところが、16年1月にデビューしたASTROのウヌは、それこそ非の打ち所がない完璧な青年。稀にみる「優等生型人たらし」でした。
顔よし。スタイルよし。性格よし。頭よし。しかも、その偏差値すべてSS。実際、学級委員長や生徒会長をやってたり、ソウル大学(東大みたいなとこ)行って裁判官になるのが夢だったというほんまもんの優等生だったようで「なぜ、そんなお子が芸能界に?」と思わずにいられませんが、そこが「人たらし」としての運命なのかも。とにかく、あたりが柔らかい。デビュー当時から、人気ドラマに出演していて、1人だけ死ぬほど多忙だったのですが、そんな状態なのに、ドラマやアイドルの仕事どこへ行っても、そこの現場スタッフが全員、ウヌにメロメロだったというじゃありませんか!メロメロなんて、いまどき使いませんが、メロメロという腰抜けな感じが妙にピッタリくるため、あえてメロメロといいたくなる、それが「人たらし」チャ・ウヌの本領です。ウヌが、まわりの人を虜にしてしまうのは、顔がいいとか背が高いという外見ではなく、柔らかさ、優しさ、品の良さ、腰の低さにあります。時にはにかみ、時に微笑み、あの吸い込まれそうにキラキラした瞳で見つめられながら、小さい声で話されたら、そりゃメロメロになるわな。わかる。ASTROでも年長組メンバーなのに、決して弟たちに偉そうにしない。あれだけ何でもできる人間なのに、常に謙虚なために、弟たちにまで大事に思われ愛されているのは本当に誠実で優しいからだと思います。ちなみに、ウヌは、一度やると決めたら、ダンスも歌も英会話も筋肉バディも、どんな努力をしても手に入れます。やると決めたら死んでもやる!という暑苦しいほどの情熱と根性の持主なのです。そんな男が、他人に対してはどこまでも優しく腰が低くできるというのは、なかなかできることではない。「人たらし」でなくても愛されて当然かもしれません。

 

2017年度優勝 WANNA ONEイ・デフィ(現AB6IX)
「戦略型人たらし」

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デフィは、自分が人たらしであることを知っています。女子より細いスレンダーな身体に、女子並におしゃれ好きでかわいいことや楽しいことがだぁい好き。自分のちょっとしたリアクションや言動が、本当にかわいらしく皆に愛されるものであることをよく知っています。が。幸か不幸か、彼は、もとより音楽的な才能や実力、センスに秀でていて、自分でも自信があったのでしょう。本人としては、幼い頃から「自分はできる人」という分相応のパーソナルで生きてきて、そのキャラで仲間や会社とうまくやれていたのに。17年春、PRODUCE101の合宿中などで「それでは世間に嫌われる」いうことを初めて知ったのです。あの若さ(当時16歳)であのかわいさですから、何も間違ったことをしてなくても、たしかに偉そうに思われたのです。今思えば人生最大クラスのショックだったと思う。普通のお子だと、もうどうして生きていったらいいのか、キャラ迷子になってしまうこと間違いなく、少なくてもしゅんと落ち込んで終わってたはず。しかし、イ・デフィは違います。知った瞬間すぐに切り返したのです。「自分はできる人」という面を全部隠し、「かわいいデフィ」という面だけを残すことに決めたのです。この舵を切った瞬間、アイドルとしてのイ・デフィの成功は確定したと思います。彼の本当にすごいところは、こういう、状況を読んで的確に判断できる勘の良さ、判断したとおり即実行できる勇気だと思います。JYPを「こらアカン」と辞めた時も、WANNA ONEになるため自分を「こらアカン」とすぐ上書きした時も、頼りにしたのは自身の勘のみ。若いのにどっかのCEO並に大した器だと思います。
そして、ただの「人たらし」になったデフィは予定通り成功するのです。別に無理に演技せずともかわいく生まれついてるので、ただただ兄たちやファンたちに甘えていればいい、デフィにとっては簡単なお仕事だったことでしょう。実際、な~んも考えずキャーキヤーいってるデフィは本当にかわいい。少々ファニーフェイスに生まれたのがかえってかわいく、一緒にいたら絶対楽しいお子だと思う。女子は女子と遊んでる気分だろうし、男子も、女子をかわいがってる感覚だろうし。
WANNA ONE活動中、おくびにも出さなかったプロデユーサー気質の面は、19年AB6IXになって以降、いかんなく発揮されています。私は、社長(会社)が決めたといってるAB6IXのいろんなことは、実は、全部デフィが決めてるんじゃないかと思ってるくらいです。そう。社長は、さすがに、デフィの才能やセンス、そしてその勘の良さを熟知してるでしょうから、彼が「できる人」キャラを隠して、単なる「人たらし」をやっていることに全面協力してるんじゃないでしょうか。

2018年度優勝 NCTU ルーカス(現WayV/SuperM)
「友好型人たらし」

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近年稀にみる超スピード出世した「ワールドワイド人たらし」です。ついでにワイルド。17年末にSMルーキーズとして公開、18年2月にNCT2018とNCTUでデビュー。本人の「わし、DREAMに入りたいんじゃぁ~~」の声も虚しく、19年1月にはWayVとして中国デビュー。続いて19年秋には、頂点SuperMのメンバーとして全米デビュー。デビューアルバムがこのたびビルボード200で1位獲得と。これ以上の成功ある?ってくらい申し分ない成功譚です。彼が「人たらし」だから成功したとはいいませんが、「人たらし」だから選抜されたとは思うんです。もちろんルックスも申し分ないけれど。

どこへ行っても陽気で明るく、常に「楽しもう!」という気持ちで臨んでいるため、何がなくても大体1人で笑っています。みんなと仲良くなれるのが心底嬉しそうです。新しく友達になったり、先輩や後輩や上司とかと親しくなるのが、何より嬉しい友好型の「人たらし」なのです。特に、私がさすがと思うのは、わからないことはわからない!知らないことはわし知らん!といえる素直さです。間違ってる、おかしいこともそういえるし、助けてほしい時や手伝ってほしい時も、正直にそういえるのです。いわゆる「ひとの懐に入るのが上手い」というやつです。これをやられて、嫌な気持ちする人はいない。どんな人もこの子の役にたってあげよう、面倒をみてあげようと思っちゃうわけで。そして、自らのイケメンを自慢せず常に腰が低いチャ・ウヌに対して、ルーカスは、「でっしょー?俺ってイケメンー。脚だってこんなに長い~~」と平気でいえちゃうかわいさがあり、これで笑いをとって、さらに場が馴染むのです。こんな難易度の高い技を使える「人たらし」はルーカスぐらいでしょう。こんな奔放な感じでも皆に愛されるのは、ルーカスの方こそ1人1人のことが大好きで愛しているからなのでは。SuperMにしても、1人1人の先輩のことが大好きで大好きで、心の底から「仲良くなりた~~い♥」と思ってるからこそ、相手も嬉しくてつい可愛がっちゃう、という場面がたくさんありました。誰もがみんなルーカスにやられてて驚きました。まるでデカい犬のようにかわいかったです。なんだか、なーんも苦労してないように書いてしまいましたが、ダンスもラップも、そして韓国語や中国語もこんな短期間に苦労して身に着けてたことは、素直にすごいと思っています!それもまた、仕事のためというよりは、なんでも前向きに! みんなと仲良く親しくやっていくために!というつもりでやったのかな?と思うと、ほんとにいい奴だな!と思ってしまう。そんな人です。

 

2019年優勝候補 ATEEZウヨン
「小粒系人たらし」「やんちゃ系人たらし」

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歴代の「人たらしアイドルNo1」に比べると、若干、小粒であることは、私もわかっています。「人たらし」というのは、まわりのすべての人を巻き込む能力のことなのに、彼の場合は、かなり限定的な効力しかないので、その意味でひじょ~~~に小粒です。納得できない人もいることでしょう。大体、8人いるATEEZの中でさえ、ウヨンが断トツで「人をたらしている」と言い切れないという小粒っぷり。ATEEZは、全員が愛さずにおれないメンバーだらけなので仕方ないとはいえ、それにしても小粒です。
それでも、どうしても今年のNo1に挙げたいのには理由があります。限定というのは、サンちゃん限定、まあ広げてもATEEZ限定なのですが、そのサンちゃんに対するウヨンの「人たらし」っぷりが、もはや「人たらしじゃなく、人でなしなのでは?」といいたくなるほど、強烈なのです。誘っておいて放置する、甘い顔をしたかと思えばすぐ冷たくなる、喜ばせておいて無視する、期待させといて浮気すると、なんとも気の毒なプレイの数々。たらしてるというより、たぶらかしてるって感じの時も。特に、私はサンちゃんの大ファンなので、かわいそうすぎて胸が痛い。多分、ウヨンにはなんの悪意も計算もなく、普通にサンちゃんが好きなだけであって、自然にしてるとそうなっちゃうんだな~てだけでしょう。

そうなのです。そこなのです。ここにも、彼を推したい理由があって、それは「人たらし」は、無意識にツンデレなことをしてしまう人が多い。そしてまた、冷たくされた方もただ優しくされるより時に冷たくされた方が、より好きになってしまう。という大法則を書きたかったからです。「人たらし」には多くのタイプがありますが、この「やんちゃ系」、好き勝手やってるだけなのに倍々ゲームで逆にどんどん愛される、というタイプが、もっともその本質をついてると思います。天使というより悪魔的です。ウヨンを見てるとほんとにそう思う。
実は私、いかにもわかったようなことを書いてますが、「人たらし」と呼ばれる人が何を考えているのか、さっぱりわかりません。自分が「人たらし」でないからわからないわけですが、でもわからないからこそ、たらされる側の人間としてはいつまでも飽きることなく、永遠に魅了されることが可能なのです。何を考えているのか読めればそこで終わる。ウヨンに代表される「やんちゃ型人でなし」を見ていると、あまりにも考えが読めな過ぎて神秘的ですらあります。そして、気がつけば、サンちゃんに共感するあまり同化してしまい、サンちゃんが好きなウヨンのことが、自分も好きになるという始末。結局サンちゃんも、サンちゃんが好きなウヨンも、えらいこと好きなのです。これぞ「人たらし」の二次効果!すごい!人たらし恐ろしい。

 

※殿堂入り Shineeテミン
「永遠の人たらし」

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説明の必要もないくらい、「人たらし」の名を欲しいままにしてきたイ・テミン。随分前に殿堂入りしました。10年以上キャリアを重ねても、「人たらし」としての能力は、少しも衰えることはなく、それどころか、ベテランの域に入ってますます円熟味が増してきております。彼の「人たらし」とは、ズバリ何を考えてるのかわからないところ。一番わからないということは、一番の人たらしということかと。恐らくこの人は、35歳45歳になっても全然現役で、まわりの人たちをたらし続けることでしょう。今年は、SuperMの中で、兄っぷりを披露する機会が多くありましたが、兄であろうと父であろうとどの位置にいでも「人たらし」としてのベクトルや性質がまったく変わらないことがわかって、感動しました。やはり天然ものなのですね。そして、そんなテミンがすっかり夢中になってたルーカスのすごさにも驚きました。あと、今気がついたのですが、テミンやルーカスだけでなく、SuperMのメンバー全員が、(私にとっては)何を考えているのかさっぱりわからない人たちなので、ひょっとしたら、あのグループは、世界一の「人たらし」軍団なのかもしれません。顔やダンス能力で選ばれたといわれていますが、実は、こういう「人たらし」能力がかわれて選ばれたのかもしれませんねぇ。

 

てことで、素晴らしき「人たらし」の世界。今年もわずか2カ月を残すのみですが、来年も再来年も、どんどんいろんな「人たらしアイドル」が出てきて、どんどんたらしてくれることを願っています。








【ITZYとTWICE】自己肯定感のもち方と餅ゴリについて

今年、餅ゴリは冴えてる。めっぽう冴えている。
普段、「いや~また、うちの女の子たちに嫌われちゃいましてね、ハハハ。俺の曲じゃない方がいいっていうんですよ。ったく、ハッキリいうよね~女子は。まいっちゃった」と苦笑し、いいオジサンぶってる餅ゴリだが、ここぞという勝負時はただのゴリラに戻り、「よっしゃーっ!どけどけ~~俺の出番じゃ!俺の仕事だ!俺に任せろ!」と、すべての仕事を的確に指示しまくり完璧に仕切りまくって、我々に、見事な作品と活動をお届けしてくれる。さすがである。かっこいいとさえいう。正直、JYPに多くを望んでない私だが、たまにこういう神レベルの仕事を見せつけられると、尊敬せずにおられない。すげーな餅ゴリ。
何をそんなに感服しているのかというと、いわずもがな。ITZYとTWICEのプロデユースのことである。ITZYのディレクションの素晴らしさについて書こう書こうと思ってたら、TWICEでさらに(餅ゴリの能力)キレッぷりを見せつけてきたので、今私は倒れている。うまく説明できるかわからんがゆっくり説明するから、聞いておくれ。

 

①ITZYの自己肯定感とは

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当初は19年夏ごろデビュー予定だったのを、前倒しして2月にデビュー。グループコンセプトは、「強い自己肯定」だ。もちろん、それを決めたのは餅ゴリだろう。デビュー曲「dalla dalla」をみてみると、
「私は綺麗なだけで魅力がないお子様とは違う」「外見がちゃらいからって何よ」「私はあなたとは違うの」「あなたの基準に私をあわせようとしないで」「私は今の私が好き」「私は私」「他人の視線はどうでもいい」「やりたいこといっぱい」「お姉さんたちは、それじゃまだ大人になれないねっていうけどさ」「大人になんかなりたくない」「私の人生、好きに生きるわ止めないで」「私は自分がよくわかってる」と、強力なワードとフレーズのてんこ盛り。当然見た目もクールでかっこいい5人なので、JYP版ガールクラッシュとして大ヒットデビューとなった。新人で9冠なんて久々なんじゃないか。
が、この歌詞は若干強すぎて、自己肯定ならぬ自己陶酔とか自分勝手、あるいは単なるわがままなのでは? ととられかねない残念な点があった。若いっていいわね的な。そこで、「いかーん。それは誤解じゃーっ説明させろー」と鼻の穴をふんふん膨らませた餅ゴリが登場。第2弾「ICY」では、より丁寧により強力に説明すべく、あのpenomeco先生に歌詞を依頼。このぺの作詞が読めば読むほどよく出来ていて、餅ゴリが依頼したであろう事細かな要求が全部入っていて唸ってしまう出来なのだ。しかもダブルミーニングトリプルミーニングが多用されてるため、表面的には、ただのご機嫌サマーソングにしか聞こえないという素晴らしさ。ヘイ!とかボンボン!などの掛け声も含め、天才的である。頼んでよかった。そして餅ゴリも自ら曲を書きアレンジをしてできあがった「ICY」は、
「私クールに見えてるけど、実は夢があって、それに向かって燃えてるからほんとはいいたいこと山ほどあるのよね」「自信あるしどんどん近づいてるし」「まだまだ行くわよ」「みんなお喋りだね。いいよ。そのままずっと喋ってるといいわ。私は私でどんどん前へ進むから」「あなたの枠に私を合わせるつもりはないんだよね」「みんな私に忠告したいみたいだけど、私なら大丈夫きっとうまくやるわ。勝手に言ってれば」「きっといつかあなたたちもわかるはず」と、少々意訳しちゃったけど、自己肯定感を口に出さず胸に秘めることにしたのだ。「dalla dalla」では、大声で自分の正しさや違和感を叫んでたけど、今回はもう無視して黙々とやりたいことやってる感じ。「お前の基準にあわせるな」と抗議してたのを、「お前の枠に合わせるつもりないから」と進化したのだ。言ってる内容は同じだが、誰も下げることなく、ざわつかせることなく、信じる道を行きますよと。それをクールといいきって、100点満点のお手本ソングに仕立てたと思う。
そしてこれが、デビュー曲を超える大ヒットとなったことで、ITZYの「強い自己肯定感」イメージは揺るぎないものになった。


MVが、カラっと晴れたアメリカのストリートで、人々をほったらかして女子がガンガンガシガシ歩き続ける映像で、本当にスカっと気持ちいい。まさに健康的で前向きで、いいたいことがよく表現できてるなーと感心する。自己啓蒙ビデオと呼びたいくらいだ。ガールクラッシュとは、女子がかっこいい女子に憧れるさまをいうらしいが、これはもはや、かっこいいとかかわいいとかの問題ではない。とかく、自己肯定感が低い低いといわれてる今の時代。女子だけではない。男子も同じ。さらに若者層だけじゃなく中高年から老人まで、もうほとんど人が「自己肯定感が低い」といわれているらしいから。私が聞いたのは日本の話だが、韓国も同じような状況なんだろう。欧米は知らんけど、今って日本や韓国は、社会全体が閉塞感で溢れてて、1人1人が周囲に気を遣わねばならず、「私(僕)このままでいいのか」「私、このままじゃいけない」「自分のことが好きになれない」とみんな自分を否定しながら生きてる時代というわけだ。
そんな世の中、そんな時代に、ITZYの「自分は自分でいいのだ!」「私は私が好きだ!」「やりたいことをやるのだ!」といいきる自己肯定メッセージはとても胸に響くのだ。それを上手に表現してるITZYちゃん5人も素晴らしいが、やっぱり、これは餅ゴリの大勝利だろう。自己肯定感をもて!というメッセージは、いかにもJYPらしいのだが、そこに目をつけ上手に曲をつけて10代の女の子に歌わせるというセンス。ナイスである。ほんとに冴えてる。餅ゴリの音楽的センスがいかほどのものなのか、私にははかりかねるが、あの人がこんなにマーケティング能力に長けているとは正直思わなかった。やっぱり、自分で歌詞かいたり曲書いたりできるプロデューサーが社長だと、なにかと仕事も早く進むし、こんなに思ったとおりいくもんだなあと思う。


② TWICEの自己肯定感とは

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そして、「ICY」のあとを継ぐ形で、TWICE先輩の「Feel Special」リリース。
こちらも、ひっさびさに餅ゴリの作詞作曲アレンジ。もう大活躍。もともとTWICEのタイトル曲は、餅ゴリより他人の手によるものが多かったようだが、今回ばかりは、絶対に餅が全面プロデユースする必要があった。なぜなら、ITZYの「ICY」とTWICEの「Feel Special」はセットだから。2つで1セットというほどでもないが、うーん、なんというかシリーズ? 自己肯定感シリーズ? 自己肯定にまつわるエピソード集? とにかく餅ゴリとしては、続けざまに、腕をぶるんぶるん振り回してこの仕事にとりかかったと思われる。それくらい、渾身の一作となっている。

 

そもそも、TWICE先輩は、最初から自己肯定感に溢れていた。
デビューからこれまでの4年半。常に元気で明るく正しく前向きで健康的で、しかも親しみやすいというスタンスだったはずだ。さすがに年齢とともに、「あわてんぼうさん」とか「ドジっ子」的な幼稚色は抜けていき、ちょっとずつ大人っぽくなってきてたが、しかし、常に明るく元気でPOPだったことは変わらない。それが彼女たちの持ち味であり、人気のもとだったわけだから。
そんなTWICEが、なんと、初めて自らの弱さをさらけ出したのだ。さすがの餅ゴリもこの博打は怖かったと思う。

「Feel Special」の歌詞をみると、
「急にひとり」「どこへいっても居心地悪くてへこむ」「世の中がひどいこといってきて落ち込む」「つらいひどい言葉をぶつけられて」「ただ黙って座っている私」「私なんてとるにたらない人間なのかも」「消えていなくなっても誰も気づかないかも」「ずっと隠れてたい、向き合いたくない」「だけど、そんな時!」「あなたが私をたちなおらせてくれる」「私って特別な存在なんだと気づかせてくれる」「あなたがいるから私はまた笑える」という感じ。
こんな弱いTWICE見たことない。世間が騒ぐのも無理はない。どんな曲でも、あの「FANCY」でさえ常に笑顔で歌ってた彼女たちが、この曲では笑顔を封印してるくらいだ。一切笑わないTWICE。そんなのTWICEじゃない~~。って感じだが、それだけにこのインパクトの強さったらない。笑わないかわりに、大人っぽく少々厚化粧をしてアンニュイな表情を浮かべてみれば、まぁ~~なんと美しいこと。もともと美人だったのに、これまでは、ひたすらかわいく顔を作ってたせいで、こんなに美しいご尊顔だったこと忘れてましたよ。有難や~~ありがたや~と手を合わせて拝みたくなるくらい美しいのであった。

 

そして、自己肯定感の持ち方。ITZYちゃんは、もとより自分を疑うことを知らない強い自己肯定感がある。一方、TWICEが歌う女性は、世間や周囲のせいで傷つき、自信を失ってしまった弱い状態だ。そこが徹底的に違う。それで「いなくなればいい」とかぐちゃぐちゃマイナスなことばかり考えて「じっと座ってる」ひどい状態なのだが、しかし不安障害で休養中のミナちゃんに「もう隠れていたくて」「向き合いたくない」と歌わせたのはすごい。まさかそこだけミナちゃんが作詞したわけないし餅ゴリが歌わせたんだろうが、ちょっと厳しいのでは。今のミナがそう歌うとアピール力満点だが、それつらくない? 本人が無理してないならいいけど。

「あなた」にあたるものが、恋人だったり親友だったりメンバーや家族やファンだったり、なんでもいい、誰か自分を思ってくれる存在がいて結果的に、「やっぱり私は価値ある存在」と立ち直る、そういう一度下がって最後に上がる「自己肯定感の持ち方」なのだ。
ちなみに、こちらペノ先生ではなく餅ゴリが全部書いている。もひとつちなむと、ある時改まって、餅ゴリはTWICEメンバーを夕食会に誘い、そこでざっくばらんに4年間の気持ちを聞いて、その話をもとに作詞したらしい。あれこれたくさん喋った中から、餅ゴリが「それだっ!」と思った何気ない一言二言を膨らませたのだろうが、喋った人間より、その言葉を拾ったゴリラの勘のよさを誉めるべき。

そして、助けてくれる「あなた」に感謝する美談にせず、フォーカスが「私」にあるところもポイント。あなたって、いつも私を立ち直らせてくれて最高!有難う!あなたがいないと私はダメだわ!となりそうなところ、そういうことは一切歌ってなくて、終始「私は特別な存在」ということを「feel」する歌になっている。TWICEの歌は、いつもサビ部分で何度もタイトルフレーズを繰り返してくれるので、何が言いたいのかわかりやすく有難いのだが、今回も「自分が特別な存在であることに気付く」ことが大事っていう歌に仕上げてる。


これが、年上の女性、大先輩としての「自己肯定感」の持ち方だだ。
そういえば、ITZYちゃんのデビュー曲で、「お姉さんたちに、そんなんじゃまだまだ大人にはなれないわねっていわれる」という歌詞がズバリ出てくる。その通り。繋がってるのだ。TWICEは、お姉さんだけに大人なのだ。いつまでも、自分を疑わずただただ自分を信じられた時代は過ぎて、今は大人になって世間や周囲にいわれる言葉に傷ついてしまう女性なのだ。どちらもリアルだし共感するが、どっちが心を打つ?といわれると、やはりTWICE姉さんの方だろう。人間、誰しも弱みを見せられてしまっては共感せずにおれない。「わかる!」「私も!」と思わずにおれない。しかも、あの無敵だったTWICEが、「腹を見せてくれた」わけである。大変な事態なのである。ああ、こんな強い人たちもこんな思いをするのか、と感動しない人がいるか。そして、最後は「へこんでもいいんだよみんなそうだよ」「1人で立ち直れなくても大丈夫」「自分が特別であることを思い出させてくれる人は必ずいる」と教えてくれるのである。無理やりまとめれば、「ひとは弱くて1人じゃ生きていけないけど、やっぱりあなたは特別なんだよ」ということか。なんとリアルな教えであることよ。

 

なんだか、ITZYの自己肯定感より、TWICEの自己肯定感の方が上。みたいな流れにみえるかもしれない。でも、そうじゃない。一度弱さを見せてからの強い自分に戻るTWICEに共感するが、私は、自分を疑うことさえない強いItzyちゃの姿も愛おしい。すごくかわいい。単純に「行け行けーっ」と応援したくなる。あれだけ強気なことしか歌ってない彼女たちの若さを引き立て逆に可愛く思えてくるように仕向けてるのも、TWICE 先輩の役割。だから、この二曲はセットなのだ。いっじ聞いて元気になって、たまに凹んだらとわいす聞いておんおん泣いて。また元気になったらいっじ聞いて…そういうことだ。

いずれにせよ、「自己肯定感を強くもつ」というテーマは本当に今大切だなと改めて思ったし、若い女子たちのアイドルグループなのに、ラブソングどころか、そんなことをメッセージとして明るく訴えてくる餅ゴリ、本当にすごいと思った。ガールズグループをやらせたら天下一品!といわれてきた餅ゴリのセンスと手腕を初めて実感した。それがいつも冴えてるといいけど、とりあえず、TWICEの日本人版はどうだろうなダメだろうなと思っちゃう私・・。そう、そんな私の自己肯定感はもちろん低い。

 

【CLC】玄人好みのするプロフェッショナルな黒女たち

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女性アイドルグループが、全員ビシっと、真っ黒のスーツに身を包み、バッキバキに踊って歌う。。。。
という映像はお好きですか? 私は大好物です。昔からめっちゃ好きです。いいですよね。理屈じゃなくてほんとにいい。ちょっとした悩みくらいなら、瞬間で吹っ飛んでしまうくらい、かっこよくて大好きです。
で。具体的には、どのグループの黒スーツがお好きですか? 最近、「クインダム」で「エゴイスティック」を歌うAOAの黒スーツが話題になりましたが、去年みた本家MAMAMOOの黒スーツ姿もかっこよくてため息ものでした。意外に、IZ※ONEの黒スーツもフレッシュでよかったし、でもやっぱ、少女時代やKARAの黒スーツ姿は今考えても絶品だったな。。。そう思うと、どこの女性グループも、昔から定期的に「全員ビシっと黒スーツ姿」になるもんなんですね。持ち曲でなくても。有難い。これからもどんどん着てほしいです。

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さて。
そんな私が今、「もっとも黒スーツ姿がかっこいい女性アイドルグループ」だと思ってるのは、CLCです。断トツです。
CLCの黒スーツといえば、18年の人気曲「BLACK DRESS」が有名ですが、あの曲以降、他人の曲を歌う仕事を含めるとCLCにおける「黒スーツ着用頻度」が急に上がったように思います。意識的にやってるんでしょうか。そして、今年は、「NO」「美」「Devil」と、なんと3回も活動してて! それだけでも夢みたいなのに、その3回とも「真っ黒衣装」が共通項です!スーツでなくても、全員黒い衣装で揃えてくれてるだけでも素敵!かっこいい! いやーほんと、お似合いお似合い。今のCLCに、黒がこんなに映えるとは。大人になったなー。CLCは、このままずっとこのイメージでいってほしい! と心からお祈りしております。


CUBE所属のアイドルグループって、華々しくデビューして話題を集めるのはいいのですけど、なかなか、デビュー後の活動方針とかイメージ路線とかの先を読むのが難しいじゃないですか。ボーイズグループもガールズグループも。昔から。振り幅が激しすぎて、しかもそのタイミングや頻度も激しいので、折角「よーし応援するぞ!」と決めて腰を据えた途端、「アレっ!」とか「な。。なぜ今その曲を・・・」と戸惑ってしまうカムバが多い。
多分、あの会社は、デビュー後、早々に1つのイメージに固めてしまうのが嫌なのでしょう。いろんな可能性があるのだから、数年かけてそれらをじっくり試してみて、反応と結果を見てからイメージを固めたいのだと思います。それはわかるし、どの会社もある程度そうでしょうが、CUBEの場合は、とにかく驚くほど、そのフリ幅が激しくて長い。落ち着くと安定するとはいえ、それまでに3年4年くらいかかる。(G)I-dleぐらいですよ。最初からやることが一貫してて、安心して見てられるの。でもそれは、ソヨンちゃんが全部やる!と最初から決まってるグループだからであって、CUBEとしては異例なケース。
何が言いたいかというと、2015年デビューのCLCこそ、これまでずっと「なぜ、今その曲なの。。。」ということが繰り返されてきたグループだということ。4minitesやBTOB、PENTAGONなど(BEASTはよく知らない)みんな「迷走してる」といわれてましたけど、中でもCLCは、ほんとにその期間が長かったと思います。会社の内部事情のせいなのか、はたまた、単なる考え方のズレなのか知りませんけど、実力派揃いなだけにこれからどうするんだろう感が強かったです。


そのCLCが、今年、休む暇なくガンガンカムバしてるのは、嬉しい方の「どうしたCLC!」という感じでビックリ。
そう。それだけでも嬉しいのに、私にいわせると、3曲とも、同じ路線同じイメージで一貫した活動でありながら、かといって、まったくの亜流曲を選んできてるわけでもない、というきちんと考えられた内容であること。さらに、それを踏まえての「全部黒の衣装」というおまけつき。こんなことになるとは~。嬉しいしかないし眼福です。曲もいいしダンスもいいし。今から思うと、「ラヴィアンローズ」でなくて大正解だったよなあ~~と思う5年めの秋。

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そして、そうなって初めて気が付いたんです。彼女たちの本当の魅力に。
申し訳ないけど、デビュー当時はそこまで注目してなかったCLC。「あ、人数が増えたなあ」くらいにしか思ってなかったのですが、思ってた倍以上に実力がすごいんですねえ。そして、すごくスタイルがいいんですねえ。知らなかった。大体、CUBEって、ほんとに実力のある子しか採用しないわりに、その実力を発揮できるような曲や振付じゃないことが多いので、世間はその実力を知らないままってことも多いんじゃないかなあ。勿体ないもったいない。

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で、話を戻すとですね、
いま現在、CLCの男装黒スーツ姿がかっこいいのって、エルキー・ユジン・ウンビン・イエウンがいるからだと思うんです。この4人が長くて細長い身体でバッキバキに踊るのが、どえらいことクールでかっこよくて素晴らしくて印象的だからです。スーツの似合う女子アイドルや、ダンスのうまい女子アイドルや、スタイルのいい女子アイドルは、他社にもいっぱいいます。これまでにもたくさんいました。だけど、この4人のような、非常にプロフェッショナルな雰囲気をもってるクールな美人、ってあまりいないような気がするのです。

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あのー、CLCのメンバーは、「スレンダーボディで顔が薄い(地味)メンバー」と「ボリューミーボディで顔が濃い(派手)メンバー」の二手に分かれてるんです。前者が、エルキー・ユジン・ウンビン・イエウン 後者が、スンヨン・スンヒ・ソン(ウンビン&イエウンは、お目めぱっちりで濃い顔ともいえるが顔よりボディを重視)、一般的にはどうしても、派手タイプが目立つし覚えやすく、フロントに立つことが多いと思います。
個人的に、私も、カリッカリに痩せてる子よりも、胸もお尻も太腿もむっちり、女性らしい曲線ラインがよりぽよぽよしてる体型(体質?)が好きなので、これまではスンヨンやソンちゃん、スンヒばかり追いかけて見てました。またこの、ソンちゃんとスンヒがカムバ前になると、「嘘でしょ」レベルの大減量をして毎度脚痩せして出てくるの、ちょっとした見どころだったりして(ほんとにすごいです)。

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しかし、今年に入ってから、これまで(私の中では)目立ってなかったスレンダーメンバーがいかにかっこいいか、いかに美しいかっていう魅力に気づくことができました。エルキーのあのクールな顔ね。。。これまで「なんでこんな薄い顔してる子が、グループのビジュアル担当なの?」とさえ思っていた私が間違っていました。エルキーの透明感溢れる美貌は、ほんとにクール。もう、立ってるだけでかっこいい。ずっと見ていたい。そして、ユジン様の童顔とダンススキルのギャップね。。。幼稚園児が世界記録を出してるような特殊なクールを感じます。イエウンちゃんも眉は太くなったけど相変わらず身体がほそなが~~くて、なぜそんなに脚が細くて長いんだよ・・。ウンビンにいたっては、あの細いボディからなんかこう女性特有のイジワルな感じ醸し出せてるの最高ですし。。。

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なんていうかなあ。彼女たちの細さや薄さは地味なんじゃなくて、「年齢不詳」「性別不詳」「中性的」に見えるんです。世界のトップモデルやトップ女優さんと同じで、プロフェッショナルな感じを強く受けます。歌ってる間は、女性アイドルとして、「私という自我をみて!このかわいい私をみて!」というアピールがなくて、優れた一流の素材として、「与えられた役になりきり、今日も完璧に仕事しまっせ!」というプロ根性の方が強く出てるように思う。
だから、男装のスーツや黒が最高に似合うってのも、当たり前だったのです!もちろん、女性としての魅力はありますが、どこか中性的で、何の役にでもなれる、どんな格好にでもなりきれる、っていうお顔とボディです。非常に、プロっぽいんですよね。アイドルにおいて、アクのこいアピールポイントがないことはデメリットのように思いますが、こんなふうに、それを逆手にとって、プロっぽく攻めてくるグループは初めてです。あたりは弱いかもしれないけれど、じわじわ効いてきて、気が付いたら、すっかり虜になってる感じ。ただただかわいいだけのアイドルは、そのかわいさに飽きるもんね。年齢不詳な分いくつになってもやれそうなとこもいい。
本人たちもプロっぽいけど、こちらからすると玄人好みがする4人でもあります。普通は、桁違いにダンスが上手すぎるスンヨン。とか、目がでかいソンちゃんや、女優ばりに顔が濃いスンヒさんが印象に残りがちなところ、「いやいやいやいや、CLCの魅力はやっぱり、エルキーでありユジンですよ」という人は、かなりの玄人好み。よくわかってらっしゃる。あの薄顔のスレンダー美女たちの魅力に気づいてずっと応援してきた人は、相当女性の魅力に詳しいマニアだな!と思います。そして、これまで目立ってた派手顔タイプボリューミーメンバーとやるパフォを、改めて見ることで、さらに深い魅力が感じられるというものです! 現女子アイドルでもっともダンスがうまいであろうプロ並みのスンヨン様も、あの4人の魅力に気づいてから改めて見ると、あら不思議、さらに2倍ドン!3倍ドン!くらいに素晴らしく見えるから、グループってすごいです。多分、いまの感じ、最強じゃないですかね。今回は私もいいお勉強になりました。

新たな魅力を発揮して、ぱーーーーっと輝きだした2019年のCLC。
こうなってくると、もうこのまま、突然の路線変更はなしで、今のままのイメージで落ち着いてほしいものです。それだけが願い。そして、とりあえずは、年末年始のイベントや特番などがすごく楽しみです。どこかで一回黒スーツ着てくんないかな。期待してます。

 

 

 

 

【SuperM①】NCTとは一体何だったのか。

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イスマン自ら「SMのアベンジャーズ」と自画自賛したSuperM。全米デビューですって。キャピトルと正式契約。「は?」とかいってるうちに、もうプロモーションが始まりました。これからデビュー(10月4日)まで、画像や映像が次々とプロモーショントレイラーとして出てくるみたいです。米国でも韓国でも活動するって、具体的にはどんな感じになるのか、ぼーーっとしてよくわからないのですが、なんつってもスター揃いですので、とりあえず何やっても売れるんでしょうし。華やかに活動されることと思います。
SuperMは、SM所属の4つの人気グループから、各トップをさらってきて(!)作ったグループなので、いろいろと罪作りであることはたしかです。一度きりならともかく、少なくても数年?アメリカらしくアルバム数枚?分の契約となってるらしいし。発表時に「ファンの皆さんのお気持ちはよーーーくわかっとります。既存グループの活動は今後もなんら変わりなくやってきますので、ご安心ください」みたいな、これまで絶対いわなかったエクスキューズが入っていたことは、今、SMがどれだけ必死なのか、SuperMがどれだけ最終カードなのか、誰に何いわれても絶対にこれだけはやりたいのだという強い気持ち、などが表れてて、わたくし驚きましてよ。そこまで追い込まれていたのかと。

なので、SuperMについていいたいことはありますが、それは次の機会にして今回は、その前に、どこかに書いておかないと忘れてしまいそう(別に忘れたら忘れたでいいのですが)なことを書いておこうと思います。
端的にいうと、NCTのことです。NCT127、WayV,NCTDREAMのことです。
私が、SuperM全米デビューの発表を聞いた時、即思ったことは「ええっ! NCT127ではダメだったのか!」ということです。多分そう思った人が大勢いたと思います。SMは、ていうか、イスマン氏は、これまでの長期にわたって、ずっと米国で営業をかけてきて、その時その時のフロントグループを全米デビューさせようとずっと努力してきました。今でいうと、それはNCT127です。BTSのこともあり米国でのK-POP人気は、今またぐぐっと盛り上がってることもあって、127のデビュー話ってなかなかいい感じに運んでたように思うのです。
ここからは、すべて私の憶測、というか、ほぼ思い込みでしかないので、むやみに信じないでほしいのですが、ここんとこNCT127のアメリカ仕事は、CMGというまあ大手の、まあ昔からあるレコード会社さんがサポートしてくれて、なかなかいい感じにやってませんでした?違うのかな。そのまま順調に話を進めて、10月の全米デビューさせるべきは、本来なら誰が考えてもNCT127だったんじゃないでしょうか。そのための、「Superhuman」であり「Highway to Heaven(EngVer)」だったんじゃないでしょうか。それを、ま、いってみれば土壇場で、キャピトル側が「NCT127ではダメだ」「NCT127は要らない」といったとしか想像できないのです。もう結納まで済ませてたのに。くらいの土壇場なのでかえってショックだったと思います。

なぜ、ダメなのか。127のどこがダメなのか。

「要らない」という言い方だったかどうか知りませんけど、あの、どうでもいいけど「要らない」って強烈な響きですよね。キツイわ~~。127ではダメなのに、SupeMならいいのか。何が違うのか、と思ったけれど、それは順番が違う話で、SMが「わかった。じゃあ、127のかわりにこのグループを」とさっと提案できる新人男子グループを準備してなかったため、にわかじたてに「SuperMという間違いないグループを特別に作りますんで、なんとかそれでっ!」と食い下がったから、そうなっただけなのだと思います。発表時、イスマン氏は、あたかもCMGから「東洋と西洋の文化を融合させたようなスペシャルなグループを」要請されたから我々はSuperMを作りました、みたいなカッコイイこといってたけれど、米国側からそんなこと要請するわけはなく、正確には、スマン側が、契約が真っ白になってしまうくらいならば、どんなグル-プでもいいから男子グループを米国デビューさせたいっ!と諦めなかったからでしょうな。米国では、レコード会社の力が結構強いらしいので、1人1人のメンバー、1曲1曲の音楽性、などもチェックするみたいですが、今回はどうなんでしょう。一体どの程度チェックしたのか、どれくらいSM側に「そこは任せた」といったのか。本当のSuperM結成の経緯が知りたい。127は要らないのに、マークとテヨンは欲しいのか? それはSMが勝手に選んだだけのことなのか。顔か?曲か?キャリア?一体なんなの。いくら想像してもわかりっこないですが、SuperMの話はずっと水面下で話が進み、ある日突然発表されたので、とても気になります。一体、いつどんな交渉して、そんなことになってしもたん。

 

ということで、あの日の発表を聞いたとき、上のようなことを咄嗟に思った人はとても多いと思います。
さらに、私は、今後のNCTについても、いろいろ考えました。「要らない」「ダメだ」といわれたNCT127。ダメっていわれても、今後どうすればいいのでしょうか。
イスマン氏は、これまでとなんら変わりなく(同じメンバーで)活動をしますよ!といったけれど、それはきっと最初だけだと思うのです。最初だけというか、1回のカムバだけなのでは?ちゃんとフルでカムバして「ほーら、いった通りでしょ?」といいたいだけなのです。 f(x)から、コンセプトキーマンであるソルリが脱退した時も、ビクトリアが中国活動を始めようとしてたタイミングだったし、本当はそこでグループとしてはもう継続困難だったのに、そういう時こそSMって「いやいやいや、ご心配なく。4人で変わりなく活動していきますよっ」といわんばかりに、Shineeに用意していた曲をスライドさせてまで4wall活動に踏み切ったのです。そういう時こそちゃんとやるのです。なんだろ負けず嫌いなのかな。一回だけちゃんとカムバして「会社はグループのことをちゃんと考えている」という実績を作って、それっきり・・・ってパターンになるような気がしてなりません。

 

折りしも、NCT127がデビューして丸3年と少し経ちました。UもDREAMもしかり。
「無限拡張」「無限開放」という壮大な実験として始まったNCTシステムですが、諸先輩グループを全部下げて、万障お繰り合わせてやってみた結果がもう出揃った!としていい時期だと思います。
正直、私は、127のことはあまり好きではありませんが、それは楽曲が好きになれないだけで、メンバー1人1人やグループ全体のことは、応援してきました。まあ私の場合は、SM好きという大前提がありますので特別かもしれませんが。でも、私のような曲が好みでない人がどれくらいいるのか、曲が嫌いだと応援できない人はどれくらいいるのか。メンバーがどんどん増えていくことにどれくらいファンは嫌悪感を示すのか。メンバーが掛け持ちで複数グループで活動することにどれくらい嫌悪感があるのか、またはないのか。スケジュール上どうしてもその日は欠席になることについて、どの程度抵抗感があるのか、そうでもないのか。卒業制度はどれくらい受け入れられるのか。この子とこの子の組み合わせだけはやめてほしい、という気持ちはあるのか?などなど。3年もたてば、ある程度、いやかなりのフィードバックが得られたはずなので、SuperM結成を期に、気持ちの上では(そして予算上も)、もう、この実験を終了すればいいと思います。
個人的に、NCTシステムでよかったことは、
① メンバーがとっても仲良くなる。
② 21人もの男子練習生を無駄にすることなく、同時期にたくさんグループをデビューさせ活動させることができる。 
こんくらいです。当初、SMが狙っていた「同時期同じ曲違う場所で活動できるため何倍も儲かって効率的(同時多発的な)」というのは、あまりにもマークが掛け持ちすぎたり忙しいメンバーが限られてたりして不可能になり、夢に終わってしまいましたね。中国本土では韓国のようにカムバ制度がないらしく、加えて韓国人締め出しもあって、うまくいきませんでした。EXOはメンバー同士が仲良くなる時間もきっかけもないままにデビューになってしまい、コミュニケーションがとれないまま脱退騒ぎになったので、その課題である「仲良くなかる」は十分達成できたと思います。逆に、NCTシステムでよくなかったことは、、、、たくさんありすぎて書けません。減るのは当然メンバーが増えるのも結構嫌なものだということがわかりました。一番嫌だったのは私は掛け持ちです。ファンは、曲ではなく、人間につくものだということがよくわかりました。箱推し、という言葉がありますが、NCT丸ごと推している人というのは、案外いるようでいないということもわかりました。これは、SMにとってはまったくの誤算でしょう。SMという会社ごと推している私ですら、NCT21人の箱はう~~むとなるのですから、なかなか難しいものです。

とにかく、ちょうどいい頃あいので、実験は終わりにしてほしいです。てか、これから徐々に終わっていくと思います。もうこれ以上、あのシステムを継続する意味はないでしょう。終わったからとて、127もDREAMも活動休止になるわけではなく、むしろ、ここからはガラっと変化するような気がしています。なんだかんだ人気があるのですから、これからは、思う存分アイドルグループらしいアイドルグループとして活動してほしいです。

 

仮にですよ、

・127は、たった一度全員でカムバしたら、しれっとテヨンとマークは戻らなくなる。新しいリーダーは、ドヨン。新しいセンターは、ジェヒョン。2020年から、新メンバーにジェノとジェミンが加入し、9人固定のグループになる。これまでとはまるで違う音楽性を開拓し人気を得る。とりわけ、日本側スタッフがよい仕事をこなし、日本活動で大変な人気グループになり、TWICEやIZONE とともに紅白に出たりする。

・DREAMは、2020年にジェノジェミンロンジュンヘチャンが卒業し、ルーキーズから中高生の新人(韓国人)が4人加入、6人固定のグループになると同時に卒業制度が廃止される。新しいリーダーにチソン。新しいセンターにチョンロ。SMのアイドルらしいアイドルソングで人気を博す。
・NCTUだけは、固定制にならず、これまでと同じく、その都度NCTシステム21人の中からメンバーが選ばれ、その時だけ臨時の活動を行う。
・WayVも127と同様、一度だけフルメンバーでカムバし、そのあとは、テンとルーカスは戻ってこない。新センター、ウィンウィン。2020年にロンジュンが加入し、6人の固定グループになる。

 

どうでしょう、こういう感じ。あぁ、これだと、チョンロとロンジュンが離れてしまって、ちょっと切なくなる。。。チョンロも一緒にWayV行くか。。いやでも、チソンとチョンロはDREAMの核なので一緒にいないとグループとしてのパワーが出ないし。

ま、どっちにしても、こんな適当には決めないし、もっと言うと実際は、面倒臭いわりには反感しかかわないから、なにもしないでダンマリを通すのでしょう。

まず今はSuperMがぶっちぎりに爆売れすることだけに賭けてると思いますので、まだまだ先の話です。

実際にSuperMがデビューして活動をはじめるとこういうことが置き去りにされてしまいそうで。SuperMがうまくいくことを、お祈りします。

【NCT DREAM】「マークのいない世界」から始まるふんわりクールなマンネたち

 

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かっこいい。めたくそ、かっこいい。これまでにない新しいかっこよさ。顔だけじゃなくて全てがかっこいい。
マークがマジで卒業してしまった6人DREAM。今後どんな活動をしていくのか、かねてから、大変興味を持って待っていたが、いやもうほんと、かっこいい。素晴らしいの一言だ。久々に「有難うSM!」と礼をいいたくなった。こういう、会社についてもメンバーについてもその経緯についても、前からよく知ってるところが、ちゃんとかっこつけるところでちゃんとかっこつけてくれるの、実に大事なことだと思う。こういうところで、スカやポカやに逃げをやられると、地味だけど確実に会社への信頼は落ち、その積み重ねが(会社への)支持や期待をなくすことになるんだよなと思うので。

DREAM は、NCTの中でも、なかなか微妙で複雑な立ち位置を強いられているグループなので、いつだってオペレートが難しい。いつもいつも難しいのである。プラットホームであるNCT127が一度でもEXO並みにバカ売れしたことがあったのならば、また事情がちがってただろうが、そんなことが起こってない3年間だからこそ、難しいのである。常にSM全体とNCT全体、特に127とのバランスを考えながら、それでいて独自性を打ち出し売上もあり人気も出るように、かといってうっかり(127より)人気が出すぎてはいけないという着地点の難しさは、あのWayV以上だと思う。それだけになんともいえぬ観察しがいがあるし、ほかにはない面白さがあるわけだが、今回のカムバは本当によく考えられていて心底いいと思う。パっとシンプルにかっこいい!と思えるし、あとでじっくり見聞きして考えてみても、やっぱりかっこいい!と思えるし。6人DREAMとして素晴らしいアルバムになった。

 

これまでも、マークとヘチャンが忙しいときは、ずっと残り5人でいろんなイベントやテレビ出演をこなしてきた。
カムバ期間以外でも、結構、グループで歌う仕事ってあるもんなんですね。こちら見る側も事情を知ってるので、いちいち「あとの2人はどこ行ってんだ!」とは思わないし。ふつーに5人で既存曲をふつーに歌うDREAMちゃんなのであった。

さらに18年年12月末をもってマークが正式に「卒業」すると、今度は、5人でHRVYとのコラボ曲「D'ont need your love」を、6人で「fireflis」と、積極的に新しい楽曲の制作発表に取り組んできた。今回の6人DREAMのコンセプトというか活動路線というのは、これらの「マークがいない時のDREAMの雰囲気」を引き継いだ形といっていい。私でさえ、「へーこれはこれで素敵な雰囲気じゃ~~ん」とずっと思ってたくらいなので、制作側も、これでいい!これでいける!と推せる勝算があったんじゃなかろうか。ある意味、楽曲の選び方含め、この半年こういう実験をしてみたくて、コラボ曲とかわざわざ制作させたのかも。具体的にどういう勝算かというと、SM随一のラッパーであるマーク・リーがいないからといって、「無理にマークの抜けた穴を埋めようとしない」という事だ。


私も今回改めて驚いたが、実際、マークのラップが聞こえてこない曲は、思った以上に「締まらない」。マークはほぼすべてのNCTグループのメンバーで、NCT楽曲にマークの声が入ってないということはなかったので、うっかり慣れてしまってた。「マークが歌えばそこはNCT」「もうマーク自身がNCT」という時代がデビューからずっと続いてたので、彼の声がのってこないことからして違和感あったくらいだ。ほんと今さらだがマークうまいよなー。声もいいし、英語の発音も気持ちいいし。いなくなって改めてわかるマークの偉大さよ。
が。しかしである。WayVにしてもDREAMにしても、マークがいないのだから、それにかわるラッパーを育てようとか鍛えようとか誰か連れてこよう、と考えるのは間違いなのだ。マークっぽい感じ、マーク亜流になるのもよくないかも。なんつっても、品が命のSM。マークのように顔も性格もすべてが上物(じょうもの)な上にラップもすごい英語発音もパーフェクト!みたいな子はまずいない。と思ってかかった方が正解。という結論がとっくに出ちゃってるんだと思う。なので、SMとしては、そうではないところで勝負をするという知恵絞り戦略で勝負なさりたいのではないでしょうか。知らんけど。
「そうでないところ」とはどこかというと、5人DREAM独自の空気感で「ふんわり」してるところ。当然個人的な見解だが。あのね、あの子たち5人で活動すると、なぜか歌っても写真撮っても踊っても、こう、ふんわりさらさらした感じになるんだよ。ヘチャンが入るとちょっとピリっとする感じ。本来はピリじゃなくてピリピリっとするんだけど、近年ヘチャンは常に疲弊してるので、ピリっくらいになる。こういうのこそ、実際やってみないとわからない「空気感」で、作為的に作ろうとしてもできないところ。やっぱり生きてる人間どうしだからね。あの独特のふんわり感。品もあるし色気もあるし、なんともかっこいい素敵な雰囲気。あれを壊さず生かす路線で6人DREAMをやっていこうとしてるんだな!と思って感心した。ふんわりなのにクールで最高!

でもちょっと、ふんわり重視はいいとしても、必要以上に、6人DREAMの歌とラップ、下手すぎませんかね? いくらマークの穴を埋めるつもりはないといっても、あの子たち、歌もラップももっと上手だったはずですけど!やりすぎじゃないかなぁ。ちょっとその辺は残念だし勿体ない。タイトル曲「BOOM」は特にその傾向がひどくて、他のアルバム収録曲はもっとちゃんと声張って歌ってるし、もっと上手にラップものってるうに思うので、私の気のせいでなければ、それもあえての作戦?なの~と思った。にしてもあえて「下手めにする」ってどうなの。そりゃまたずいぶんなディレクションだと思うけどなー。

 

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話が戻るけど、思い出したついでに書くと、5人DREAM独特の「ふんわり感」。
あれは、1人1人のバックボーンちゃんと調べてこそ初めてわかる空気感だと思う。私は、そこまでメンバーの過去を熟知してないのでいまひとつ理解しきれないのかも、と自分で思っている。でも、よく知られてることだけでも、ジェノとチソンは子役スタートだし、ヘチャンやジェミンも中1くらいでSM入社だし、チョンロにいたっては、小学生から中国では有名なソロシンガーだったわけだし、ロンジュン以外(相変わらずようわからん朝鮮族吉林省ver出身のロンジュン、彼がやっぱり大穴かも)全員が長らく芸能界にいるわけだ。私の仮説なので、信ぴょう性ゼロで聴いてほしいが、子役からやってるK-POPアイドルって、予想に反して、とても素直というかフラットというか、あわてず騒がず、さらさらふんわり落ち着いてて優しい感じの子が多いように思う。小さい頃から大人にまみれてお仕事してるから、さぞかし、しっかりしてて(精神的に)老けてるんだろうなと思いがちだが、実際は、同年代アイドルより静かで大人しく、常にマイペース。実年齢なりの好奇心や元気さはあるんだろうが、仕事の現場では絶対的に落ち着いてる。仕事や会社に対して、激昂したり反抗したりして大騒ぎするタイプに、こういう子役スタートのアイドルはいないと思う。現場で騒いでもエネルギーの無駄だということが身に沁みついてる感じで、粛々と仕事に取り組む姿は彼らの特長だ。そういうとこは大人っぽいのに、ほかの部分は異様に子供ぽくて。大人なんだか子どもなんだかわからん感じ。あと、小さい頃からやってるアイドルは、なぜか面白い人が少ないです。SMは、もとから面白いアイドルが数少ないし生まれにくい会社なので、小さい頃から仕事してるアイドルとなればなおさらかと。以上が私の、芸能界に子供からいるアイドルの印象です。日本の子役スタート芸能人とはまた違う感じですね。ええ、ええ。SF9チャニ、ASTROムンビンなどにもまったく同じこと感じるので、やはりなにか共通点あるのでは。


そして、特殊なK-POPアイドルナンバー1であるチョンロ大先生を見るにつけて、私はいつも「金持ち喧嘩せず」というフレーズを思い出す。実は、ふんわりの元々の製造機はチョンロ先生である可能性が大きい。金持ちは圧倒的に上回っているために常に周囲に優しいという格言だ。実際、チョンロの実家は金持ちみたいだが、お金だけじゃなくて、彼のその輝かしい実績、そしてそれを支えてきた才能と実力と運、そのすべてがスペシャルなことは間違いない。そんなにすごい人物なのに、チョンロ先生は、とっても素直でにこにこしてて大人しく、ふんわりといつも優しい。神か。なんの不満も不安もなくほんとに素直な感じで楽々とDREAMでデビューできちゃうあたり、即戦力にも協調性にもほどがある。本物の実力者は、恐れることが何もないからいつも優しく笑っていられるんだなあ。たった入国2カ月で、いちからダンスと韓国語を習ってじゅうにぶんに間に合うのもすごいけど、その後も、チョンロ大先生は、優しいふんわりしたまま、どんどん背がのび顔がよくなり、あっという間に爆イケメンになってしまった。これもやはり、「金持ち喧嘩せず」の法則なのか。最初から約束された成功なのか。勝者はどんな状況になろうとも結局勝者になってしまうのか。とにかくかっこいい、、、バクイケチョンロ大先生。。。などと、最近の5人DREAM,あと疲弊しきったヘチャンについても散々いろいろ思うために6人DREAMについても、ほんとに鑑賞しがいがあるというか、考えがいがあるというか。飽きない。ここは音楽以外に興味のある事が多すぎる。

今の新生6人DREAMのかっこよさ。ワタシとしては、その核は「ふんわり感」にあリ、その「ふんわり感は、マンネのチソン&チョンロから出てきてると。そう考える。仲良しの2人は、それこそ小さい頃から芸能界にいて、常に精神が安定している。チソンちゃんのマイペースっぷり。チョンロ大先生の「本当の金持ち(そして実力者)は本当に優しい」感。いずれも度を越していて、それが余裕につながっていて、ふんわりした空気を作るのではないか。ジェミジェノやロンジュン、ひいてはヘチャンにまで、そのふんわり感が伝染していった結果、いまの独特のふんわりさらりとかっこいい6人DREAMができあがってる気がする。ま、今まとめたあとづけですけど。


※今年は、去年までの反動として、「人数が少ないグループのターン」なので、メンバーが5~6人のグループがベストの年です!あ、私調べですが!てか私だけかもしれませんが!その意味においても6人DREAMはとってもいいと思います。そして、2000年生まれが4人もいるということは、今年の年末には、6人DREAMは早くも体制崩壊なんでしょうか。それとも一気に解散なんでしょうか。そしたら、5人で新しいグループを?誰かを加えて新しいグループでも? これまで「卒業」制度については、正直なんにも考えてこなかったので、今頃オロオロしはじめました。てか、いまの6人DREAMとってもいいので、2年はやってほしいなあと。

低身長ダンサー VS 高身長ダンサー

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テンさんあと5㎝高ければ、好きなダンサーにはならなかったと思う

私は、昔から「ダンスの上手いアイドル」が好き。歌が上手い子、顔のいい子、やたら面白い子などのアイドルも好きだけど、やっぱり、ダンスの上手い子が好き。どうしても気になってしまう。大体、K-POPを熱心に見るようになったのも、彼ら彼女らが、べらぼうにダンスが上手いから。だったし。
そんな私なので、初めて見るグループでも、自然と上手に踊ってる子を探してしまうし、よく知ってるグループでもメインダンサー(自分の好きなダンサー)だけをずーーっと見てしまう。今は、全体のダンスレベルが底上げされ、ひと昔前のように「顔はいいがダンス下手」「歌は上手いが踊れない」アイドルなぞいない。皆がダンスも歌もうまくて、極端な差がなくなってしまった。そんな差のつきにくい中だからこそ、周囲より頭ひとつ「上手い!」と思わせるダンサーアイドルは素晴らしく、より一層値打ちがあると思う。そう思うと、ますますダンサー好きがとまらない。

 

① 背が低い子は、ダンスが上手い?

ある時、ふと気が付いた。昔から自分が好きなダンサーは、なぜか皆身長が低いのだ。
ホヤ(元INFINITE)、ウニョク(SJ )、テミン(Shinee)、ギグアン(HIGHLIGHT)に始まり、シウミン(EXO)、テン(WayV)、ピルドク(BIGSTAR)、ノテション、ハソンウン(HOTSHOT)、YU(ONF)、女子だとチョンハ嬢やユジョン(WekiMeki)など、揃いも揃って小柄揃い。ただ、上手いというだけじゃなくて、「自分は踊ることが好きなんだ!」というダンス愛が感じられるのも好き。それぞれダンサーとしてのタイプが違うし、体つきや動き方も違うけれど、とにかくべらぼうに上手い。そして小柄。それが共通点だ。そこで、私は、「そうか!背の低い子は、ダンスが上手いってことか!」と思ったのだった。
日本より、容姿(見た目)の評価が厳しい国、韓国。そんな国の芸能界、しかもアイドルになるにあたって、高身長であることは、何よりのアドバンテージ(だって顔や体重は変えられても身長は変えられない)。背が高いというだけでデビューに一歩も二歩も近づける。逆にいうと、「背が低い」ということは相当なデメリットで、それを覆して余りある、ずば抜けた他の才能がないと、デビューなんて無理。そういう意味でいうと、先に挙げた小柄な子たちには、事務所から「低身長というデメリットを忘れていいくらい、桁外れにダンス上手いですよ!」という保証書がついてるようなもんだと思うのだ。顔に惚れてる顔ファンの方には申し訳ないが、でも、他社よりはるかに身長に厳しいSMにおいて、テミンやテン、あるいは、決して背が高いとはいえないウニョクやテヨンが、それぞれメインダンサーを張ってるという事実。これは、本当に注目すべき案件じゃないか!と思ってしまい、唸ってしまった。
天は二物を与えず。に通じるルールがありそうなアイドル界。逆読みすると「これだけ背が低いのだから、きっとその分ダンスが上手いに違いない」と予想していい。大概その予想は当たっている。それはSMだけじゃなくどこでもそうだ。こうして、私の中で「背の低い人はダンスが上手い説」が、確固たるものになっていった。そして、「なぜ、小柄な方がダンスが上手いのか?」などということを考え始めた。でもひょっとして、それは本当に上手いのではなくて、単に、背が低くて手足が短いから素早く動かせるだけなのでは?あるいはそう見えるだけなのでは? 同じように回転しても、小柄だと、速く見えたり綺麗に見えたりするだけなのでは?など思ったりした。答えはわからない。
ただ、フュギュアスケートや体操の世界だと、断然、背が小さく体重が軽く手足が短い方が、点数は高くなるというのが常識だ。薬物でわざと身長を止めたりするくらいだし。しかしその一方、高身長スケーターは、抜群に手足が長くて、見てる方がうっとりするくらい優雅だったり迫力があったりするというのも、これまた事実。演技技術が上回っていることを重要視して「上手い」とすべきなのか、それとも、見た目の美しさや迫力を愛して「上手い」と感動するべきなのか。ダンスの場合はどうなんだ。答えはわからない。

 

 

② 高身長アイドルにも、ダンスの上手い子はいる。
そうこうするうち、ものすごく身長が高いアイドルの中にも、べらぼうにダンスの上手い子がいることに気付いた。
てか、なぜ、それまで気づかなかったのか私。そうこうするうち、じゃねぇよ自分。この「そうこう」って、優に5年近くたってますから。そんなに長い間「小柄な方がダンスが上手い」説を信じ、そこには理由があると思い、そんなことばっか考えてた私。呆れる話だ。固定観念とは恐ろしい。目に映っていても、脳みそには焼き付いてなかったんだろうな。例えば、EXOのメインダンサーはいわずとしれたカイで、それは認めるんだけど、あまり好みのダンスじゃないのか、圧倒的にシウミンかギョンスを見てしまっていて、カイのこと見てないんだと思う。ギョンスのダンス、すごい上手いと思うし私大好きなんだけどどうでしょう。ま、そういうことで、私が気に留めてなかっただけで、当然、背の高い子でもダンスの上手い子いくらでもいるのだ。当たり前体操。
ショヌ(MONSTAX)、ユギョム(GOT7)、セフン(EXO)、ムンビン(ASTRO)、テヤン(SF9)、ユノ&チャンミン東方神起)、カイ(EXO)ジュンフィ(SVT)、VIXX(全員でかくて上手い)、といるわいるわ。「背が低い方がダンスうまい説」は、間違いだった。
ただ、個人的には、先ほど述べた「低身長ながらデビューできたのは、並外れてダンスが上手いから」説は本当だと思う。「小柄なアイドルを見たらきっとダンスが上手い!と思って間違いなし」という考えも間違ってないと思う。歌も同じでは?といわれそうだが、それは違う。低身長が高身長に勝てるのは、歌よりも絶対ダンス。なぜかというと、ダンスは見たらわかるけど歌は見ただけではわからない。目に見えないからだ。この例外はPENTAGONジノだけだ。ほかには認めない。何言ってんだかわかんないけどまぁそういうことだ。外国からやってきてデビュー組に入った子たちも、大体ダンスを武器に勝ち上がってきた子が多い。これもダンスは万国共通で目で見てわかりやすいからだと思う。

 

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撮影企画で集められたダンサーアイドル。この時は両端のみ180㎝超えだった

③ そもそも、アイドルの身長は、すべてイメージ。
さて。今回冒頭からずうっと背が低いとか高いとか言いまくってる私だが、実は正確ではない。
これらの身長はすべて「見た目」だ。つまりイメージ。いちいちプロフィールを調べて、「あ、この人170㎝か。じゃ低身長」と数字で判断したわけではない。私は、自分の目で直接アイドルを見たことがないので、結局、何かの画面ごしに見ているだけ。彼らは、99%メンバーと一緒にいるので、はっきりいって身長イメージは、その「周囲との比較」で決まるといっていい。背が低いなーとずっと思いこんでたアイドルが、他のグループと並んでみると、めっちゃでかくてびっくりした!という経験は誰でもあるだろう。真逆もある。私もたくさんある。世界線が歪みまくり、脳みそが混乱しまくり、なかなか気持ち悪い経験である。

例えば、①のところで、大好きなラキ(ASTRO)を低身長ダンサーに入れなかった。本当は一番入れたかったのに!私の中では、ラキが小柄で上手いダンサーの代表みたいになってたので!しかし、先日ひょんなことからラキ177㎝もあることを知った。本当に腰が抜けるほど驚いた。この数字が本物なら全然小さくない。だからサムエルと並んでも同じくらいだったのだ。むしろサムエル以外に小さいのね、くらいに思ってたわ私。彼の事ずっと「小さい」と思ってきたのは、いつも一緒にいるムンビン(183㎝)、チャウヌ(183㎝)、サナ(185㎝)の3人が高すぎるからにすぎない。アストロ山脈の前に立つと「ラキ小さい」になってしまうが、TEENTOPかSJに混じると「ラキでかい」となってたくらいの身長だ。周囲大事。いやーそれにしても177もあるとは! あ、ついでに、①に挙げた私が尊敬する小柄ダンサーを数字で確認してみると、ホヤ178㎝、ギグアン171㎝、ラキ177㎝、テミン176㎝、テン170㎝、シウミン172㎝、ピルドク173㎝、YU170㎝、ノテヒョンハソンウン169㎝であった・・・。まず、ホヤ先輩に謝りたい気持ちでいっぱい。すみませんでした。いやテミンさんそんなに?いやピルさん?!うーん。答え合わせするとそれはそれで新たな問題が出てきて大変。イメージがいかに重要か印象がどんだけズレてるか、よーーーくわかった。(公開されてる数字が正確なのかという問題もあるしな)。

こうなると、弊害といっていいのではないだろか。周囲。
ASTROの話を続けると、山脈3人のせいで、ラキ177㎝MJ175㎝JINJIN174㎝がものすごくチビだと思われちゃうわけだから。きっと他グループだったらそんな印象なかったはずだから。もっとも乖離が激しかった案件が、SF9インソン。なぜか私ずっと小柄だと思ってたところ、実は184㎝もあるらしくてびっくり。10㎝以上も下方修正記憶してたなんて。まぢか。。私の目も悪いけどそんな錯覚起こさせる方も悪くない?一方、PENTAGON山脈も業界屈指の高さを誇るが、これを逆に利用して、あえてジノやイドンやフイのような小柄な子を混ぜるという作戦もあるから恐ろしい。ウソクイエナンシノンユートの巨人がいるから小さく見えるんです!と言い訳することで、実は、普通に考えてもかなり小さいということを欺いているである。あれは新手だと思った。
このように、背の高さとは身長計で計測した数字。ではなくて、アイドルの場合は、あくまでも「メンバー内の目測の差」である。そこから生まれるイメージである。背が高低いのイメージは、いくらでも作為的に作れる。
だから、各事務所は、新しいグループを作るとき、本当にメンバーの身長差をよくよく考えてほしいなと思う。いや、そんなこと、私にいわれなくてもとっくに考えてんだろうけど!実力も顔も年齢も揃えて、やっとバランスよく揃った!と思ったら、身長差のバランスがむちゃくちゃ!なんてこともあるだろそりゃ。そんな時、身長バランスが悪いという理由だけでわざわざメンバーを変えるかというと、しないと思う多分。小柄だろうが巨人だろうが、一度愛されてしまえば人気に影響ないもんね身長なんて。つまり、見た目が大事、といいながらも、ダンスの上手さや歌のうまさに魅了されてほしいと賭けてるのだと思う。小柄なアイドルって。で。ここで無理やり最初に戻るんだけど、やっぱり、小柄なアイドルはそれだけでダンスの上手さに期待できる。メンバーを引き立てたり、あるいは弊害を被ったり、と二重三重に損してるマイナススタートだけれど、その分踊るとすごいぞと。

 

④ 結局「好き嫌い」なのか。私は、小柄なひとが好き。
あれですね。ひとの身長を、低いだの小柄だの巨人だの、そんなことばっかりいってて、すごい品のない話だと思うけど、なんだか書いているうち、どんどん長くなってしまった。ほんとに他意はない。要するに、この話、「ひとの好みはそれぞれ」という当たり前な結論しか出ない。「私は、どこまでいっても背の低いダンサーが好き」というだけの話だ。まあ、その身長ってやつが、誰かとの比較から生まれた(ほぼ)妄想ってことは、私も気が付かなかったが。
あと、よくよく考えてみると、ダンスが上手い下手以前に、単に私、身長の低い子が好きなのでは?ということも初めて思った。これだけ落ち着いて検証?してみても、最初の最初に話が戻ってしまう。割合でいうならば、アイドル界の場合、どうしても、背の高い子よりも、背の低い子の方が、ダンスの上手い子、面白い子が多いと思っちゃうんだなあ。思い込みかなあ。だってさ、背が低いってだけで1個減点じゃん?それでも勝ち上がってきたってことはさ、やっぱり(ここからまた①に戻る)・・・・。

どんだけ書いても①に戻るので、この辺にしておきます。全編下世話な話で申し訳ありませんでした。

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背が高いのに、歌もダンスも上手い頂点アイドル(ついでに美脚)

 

 

 

【WINNER】「大人オシャレ」路線のPOP、ほんとーに強い。

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WINNERのこともYGのことも、よく知らないので、無責任なこというの憚られるわ。。。と思ってきたけど、もう我慢できんから勇気をもって発言させていただくと、WINNERすごくいいーー。別に5人の時も嫌いじゃなかったけれど、4人になってからの感じ、すごくいい。ほんといい。なんか、オシャレな感じがたまらん。オシャレだわー。

まず、顔がオシャレ。正統派美男子ジヌ氏が一番イケてないかもってくらい、皆さん、オシャレ顔。震えるくらいかっこいい。
そして、カラダつきもオシャレ。身長高くて、肩も腰もあって脚が細くてまるでモデル。いい。ほんといい。フォーマルスーツからアロハシャツ、ジャージからアバンギャルドまで、何着ても似合う。いろいろ着せたくなる顔と身体でさ、スタイリストさん絶対楽しいと思う~。私服と衣装の区別つかない時もあるけど、それもまたかっこよくて、結局、いつ見ても何見てもかっこよくて、見るたび「うぃの、いい!」となる。
そこへ持ってきて、曲がオシャレ。オラオラ系は皆無で、ナムテを切ってから、確信的に「大人のPOP」に決めうちしてるのが、結果、大成功しちゃってるんだよね~~。センスよく曲にするよね~。まさかのドンピシャ。これ、YGが全部計算づくめでやってんだとしたら、大した目利きだと思うし尊敬しなきゃなんだけど、どうもそんな気にならないっていうか多分そうじゃない気もして、いやまあ今、そんなことどうでもいいよね、とにかく、うぃのいい。ってことをお伝えしたいだけだから~。

WINNERって、ikonメンバーより、たしか4~5歳年上なんだよね。
あの闘い(サバイバル)って、音楽性とかパフォや容姿の選抜じゃなくて、単に、年齢でスパッと2チームに分けただけなんでしょ?って気がしたんですけど、違うんすか。まあ、見てないんで何もいえない立場ですけど。すみません。だけど、5歳前後といえば、ちょうど年代ひとつ上がるんで、会社としては、WINNERを「大人のお兄さんたち」、ikonを「かっこいい弟たち」にするつもりで始めたんだよね、たぶん。
それはよかったんだけど、大人といっても、歌ってる歌がほら「オールディーズのカバー曲をやるグループなの?」的な、懐かしポップスのゆっくり曲ばかりだったために。。いやあれはあれで、ゆっくりしてていいし歌はうまいしなんつっても雰囲気あるし、ああいうの好きな人いるし、「そ…そうか…」的なとまどいがありつつ、1位を獲ったりしてたんだよね。たしかに大人といえば大人。しかし、それがオシャレなのか?というと実際、微妙だった。あのまま、レトロポップスばっかやってても飽きられて凋落するのは、誰がみても明らかだったじゃん。あの頃のWINNERが、大人路線のまま、長らく愛され続け、売れ続けるにグループに変わるには、「オシャレ!」というイメージを完全装備させるしかないっ。ってことだったんでしょ?正直なとこ。私は個人的に、ナム・テヒョンの顔や身体やふるまいを「なんてオシャレ!」と思ってた人間なので、辞めた時は残念だったし可哀想の一言だった。でも、どんなに顔がオシャレでも、「じゃあ、ナムテの作る曲はオシャレか?」といわれたら、イエスとはいえないもんな。しょうがない。男気がある人なので自分のセンスや好みは曲げないだろうし、仕方ないことだったと思うけど。ま、ひとことでいうとだな。あれだけ存在感あってどうしても核になってしまうナムテがいる限り、WINNERは、「大人のオシャレ」POP路線には乗れないと。会社にそう判断されたのだろう。知らんけど。ほんま知らんけど。
でも結果的に4人になったWINNERは、「オシャレ」を冠するには好都合だったと思うの。4人って、オシャレさを表現するのにバッチ最適な人数だもん。1人1人の顔が映る時間が長いしーー、歌うパートも長いしー、横並びしてもサマになるしー。かといって、3人だと「少なっ」てなるし、5人だと「多っ」と思うし。カル群舞するんなら多人数がいいけど、うぃのって、踊りはゆるいので(踊れないわけではなく!ほんとはバッキバキに踊れるんだけどあえて大人は踊らないのがこれまたオシャレってことなんで)。

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なんだろう。デビューから振り返ってしまった。
よく知らんのにほんとにすみません。でもそんなこんなで、2017年春「ReallyReally」「FOOL」以降の、新生WINNERは、ほんともう、センスのいい大人のオシャレさんグループになっちゃって、見かけるたび「ほう…オシャレさんですな」と思うようになった。あれからさらに2年たち、今年で満25歳~28歳になるWINNER。めっさ大人。めっちゃオシャレ。(もうなんでも褒めるので流して下さい) 韓国のアイドルとしては、なかなか微妙な年齢なのかもしれないけど、ことWINNERに関しては、コンセプトも楽曲もそういうことなんで、ちょ~~ど今、ピークというか絶好調というか、脂がのっかってる時期でとてもいい。入隊除隊ののち、アラサーアラフォーになっても、全然有効なコンセプトじゃないかと思う。いけるいけるーー。だから、このままの路線で、オシャレな大人なまま、なが~~く活動してくれることを願う。


あと、今日は、もう1つ書きたいことがあって、それは曲の早さについて。
さっきから、意識的に「ゆっくりめ」「ゆったり」という言葉を入れてきたのは、それについて言及したかったらなんだけど、WINNERの場合、デビュー以来、本当にゆっくりしたテンポの曲が多い。てかそればっかり。BPMというより、言葉の数っていうか、音符の長さ?シンプルさ?とか、体感的にゆっくりしてりゃいいっていう話だけなんだけど。なんか「ゆっくり」してる曲って、我々素人もカラオケで歌いやすい。当然、踊りやすい。言葉が聞き取りやすい。ゆえに歌詞が心に染みやすい。結果覚えやすいし記憶に残りやすい。結論として愛されやすい。となりません?なりますよね。


25年ほど前、小室哲哉氏が売れてた時、「キーは高ければ高い方がいい。テンポは速ければ速い方がいい」といってたんですけどね、ヒット曲の秘策として。今って、その反対だと思うんですよ。いや、もちろん、ガンガン飛ばすテンポの速い曲も売れるし、なくなったりしないけど、いいコード進行いいメロディで、その時流行ってるいいアレンジつけた、ゆっくり曲の方が、今の時代は強い。瞬発力はなくてもずうっとチャートに入ってるとか、何年も売れ続けてるとかそういう感じで愛される傾向強いと思う。どうでしょう。別に、バラード曲でなくても、4つ打ちじっくりPOPも、相当ゆっくりしてるじゃないですか。どんだけ悲しい歌なのかと思って歌詞をみたら、呑気なバカっぽい歌詞だったりして、ゆっくりしてるからって別に深刻でも悲哀でもなく、単なるご陽気ソングだったりするから、実はどんなイメージに映える。聞くにしても歌うにしても、ゆっくりめの曲、アイドルたちにとっては、いろいろといいのでは?と思うようになりました。

 

そしたら、17年「ReallyReally」大ヒットのあと、今度は、ikonが18年「LoveScenerio」をリリース、これがまた、腰が抜けるほど大ヒットしたので、私としては「やっぱり!」と思ってしまった。WINNER以上にikonのことを知らないので、この曲がすごく「ゆっくり」してることしかわからんかったけど(アホ)、でも、あのikonでしょ。Ikonがオラオラ系ではなくて、こんな曲で大ヒットを飛ばし自身の代表曲になった!っていう事実が、「やっぱりゆっくり曲は売れやすいんだよっ」と心底思った。
WINNERが大人として「ゆっくりPOP」を専売してるのに、弟のikonが、バラードとはいえ同じような「ゆっくり曲」で勝負に出るの許されるの? 折角、棲み分けができたのに、また同じフィールドになってない?という心配はしなくていいのだ。なぜかというと、WINNERは「オシャレ」だから!「大人オシャレ」だから! いつもオシャレな曲にオシャレな恰好してるから!!顔がオシャレだから!だから全然違うの。いやむしろ、こういう時のために、わざわざオシャレ化計画を(人の首を斬ってまで)断行したわけなので、弟がバラードでヒット出そうが、全然フィールドは違うのだ。私はそう思うので、ikonも今後ゆっくりめの曲でまたヒット出して下さい。

 

WINNERのことを、K-POPらしくない、アイドルらしくない、あと、YGらしくない、と感じる人もいると思う。
でも、そのYGらしさって、いわゆるTEDDYサウンドとかオラオラ系のことだったら、YGそればっかりじゃないし、そもそも、無理してでも自分たちで作曲するのが、YGボーイズグループの掟なので、いろいろ変わってきて当然。それがうぃのの大人ポップスだったり、ikonのバラードでそれが売れるんだから、今後はそれがYGらしさになっていくんだし。ていうか、BIGBANGだって、山ほどヒット曲あるけれど、結局なんの曲が一番好き?っていうアンケートとったら、「FANTASTIC BABY」よりも「HaruHaru」が選ばれたりするんじゃないの?知らんけど。わたしゃ、好きだよ。ビッベンもブルピンも、ゆっくり曲の方が。それも実はYGっぽいって話なのでは。

ただ、K-POPらしくないとかアイドルらしくないっていうのは、ちょっと私も思う。だって私は、K-POPは聴くものじゃなくて見るものだと思ってるし、アイドルとは、自分がなりたい対象じゃなくてつきあいたい対象であるべきと思ってきたから。そういう意味では、あまり激しく踊らないし、かといって楽器を演奏するわけでもないし、まあ、そのオシャレな顔と身体と服装を見る以外はそんなに見るってことは大事じゃないしなあ。曲はいいんだけど、それはビジュアルなくても十分堪能できるので。好きなアイドルはどんだけ毎日見ても飽きないのに、たぶんうぃのは毎日じゃ飽きると思う。ああ、だから、あんなにカムバが少ないのかなあ。カムバしてもあまりテレビでないし、わざとセーブしてんのかなあ。もうオシャレさんなんだから。(なんでもいう) 4人ともそれぞれオシャレさんだけど、特に、スンフン氏がぶっちぎりオシャレさん、で異論ないよね。それでいうと、普通アイドルに対して好き!って思うのは「スンフン氏の彼女になりたい!」てことに集約される感情でないといけないのに、実際には「わたしが! スンフン氏に! なりたい!」という感情になっちゃうんだよ、WINNERの場合。全員そうだ。それはもうアイドルじゃないよね。生まれ変わって、スンフン氏の彼女になろうとは思わないのに、生まれ変わってスンフン本人にはなりたいっていう。

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あれだ。今日の話を、ひとことでいうと、結局、WINNERってアイドルというより限りなくアーティストに近い。ってことかと思う。

韓国芸能界では、本物のアーティストもK-POPアイドルとして勝負しないと、商売にならず食べられないから、そんなふうに言うけど、そうじゃない。やっぱり、どんだけアーティストぽくても、それはYGがわざとアーテイスト風に見せてるだけで、中身は結局、うぃのもアイドルだと思うよ私は。見せかけだよね。わざわざ、自分たちの引いたコンセプトにのっかる曲を、誘導して苦労させて無理やり作曲させて、そのくせ、そっからプロの手でいろいろ足したり引いたり粉をかけたりして、そんなことしてまでアーティスト風にさせたいか!っていう、基本的な嫌悪感が私にはある。ナムテとうまく交渉できなかったのもその辺じゃないかな。あとの4人は、マルチなセンスがあるので、俳優、モデル、ディレクター、MC,デザイナー、ラッパーなど芸能人としていくらでも活躍できるオシャレさんだと思うけど、ナムテは歌手でしか生きられないもんな。本人も周囲もその辺よくわかっての上で、こうなったんだろうなあ。

 

YGて、どうしてもそういうこと考えちゃってモヤモヤするので、書いたことなかった。言及する気にならなかったんだけど、でも。WINNERが今年もまた大人でオシャレなんで、気をよくして、ついつい書いてしまった。ほんと素晴らしいわあ。美大出身の雰囲気がプンプン匂う4人の、いろんな髪型やいろんな服装をこれからも楽しみにしております。。。頑張って下さい。