お留守番のあとに。

煮ても焼いても蒸しても喰えない、美しき悪魔ペジニョン。

【BTS】アイドルはファンダムとだけで世界を完結させてはならない。と思う。

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防弾少年団改めBTSが、「今、アメリカで人気!」という話は、ちょくちょく聞いてました。別に、信じてなかったわけじゃありませんが、こちとら日本の歌謡界のこともよくわからんのに(なんせ今年もっとも売れたシングルTOP10は1曲しか知らなかった)、アメリカ市場など疎すぎて、どれくらい本当に売れているのか流行っているのか、どこまで体感的にすごい!と驚いていいものやらさっぱりわからず、また確かめようもなく、おろおろするばかり。誰か私に「日本でいうと、ちょうど○○(ここにガイジンの名が入る)が流行った時みたいな感じだよ」とわかりやすく説明してくれないかなぁと思っていたのです。


そしたら、想像以上に、本当の本気で売れてるらしくて(ランキングやメディア露出値などの客観的な数字比較、あるいは日本メディアの突然の喰いつきよう)、掌を返す勢いで祝っております。それはそれは失礼しました。誠におめでとうございます! 本当によかったですね! 同時期にK-POPを聞きかじってる者としても、嬉しいです!しかも、防弾改めBTSさん、当然私も好きでしたし今も好きですし、そりゃ喜ばしい嬉しいです!おめでとう!ありがとう!です。

 

確認したいんですけど。
日本人もそうだったけど(なぜ過去形)、これまでのK-POP大スターの皆さんのように、一旦、自国・韓国活動をお休みして、本拠地を米国に移し、毎日ラジオ局を廻ったりパーティに出てコネを作り顔を売ったりしながら、何年も何年も、うまくならない英語と格闘しながら差別されたり区別されたりされた上、泥水をすすりジャリを噛むような苦労コース。ではなく、防弾改めBTSさんの場合は、かなり理想的な売れ方だったんですよね?

つまり、韓国内で韓国人スタッフ(とメンバー)によって制作された韓国語によるCD(とか音源)が、韓国でも売れたし、同時に全世界でも売れて話題になって、当然アメリカでも同じように売れて話題になって、仕事や賞にまでたどり着く。というコース。ま、今作までに全米にはBTSのファンが少なからずいたわけでその方たちの応援も熱かったんでしょうが。でも、こっちから土下座して頼んだわけではなくて、あっちから「来てくれ」と請われて訪米したんですよね? 改めて考えたらすごいことです。PSY先輩の時も、MV&YOU TUBEというツールが爆発的に機能して大流行しちゃって、あれも向こうから請われて出演してたわけですが、それに近いってことですよね。すごい!


私は、逐一その授賞式とかテレビ番組とか見てないのですが、ざっと見たものの感想だけ述べても、防弾改めBTSの皆さんは、全然ペコペコしておらず、あまり緊張してるようにも見えず、英語でぺらぺら喋ってるのはたしかにラップモンスター改めRMさんだけでしたが、他メンバーも別に無口ってわけじゃなく、へたでも英語で挨拶したり愛嬌出したりしようとしてたし、かなり自然体でリラックスしたムード。JIN先輩にいたっては、全米番組に出ても「ワールドワイドハンサム、JINです!」と自己紹介してて、その本国と寸分も変わらぬ明るさと楽しさと失笑ムードが、国宝レベル。すごいです!ちょっと、ほかのグループであれだけのムードを維持したまま全米番組出れるとこ、ないんじゃないですか? お見事。拍手してしまいました。なんか、服装やメークなども、非常にカジュアルで逆によかった。狙ったのか偶然なのかわからないけど、何もかも「いつも通りの僕たち」を、そのまま、アメリカに持ち込めたのが、さらに成功をかさまししたように思います。仲良しなのもいいし。


東洋人であること韓国人であることを、大したマイノリティだと思ってない(思ってるのかもしんないけど)、感じさせないとこ、とか、英語だってまあ1人喋れるんだからあとはいいじゃん、くらいのノリで(やばいと思ってんのかもしんないけど)、とにかくカジュアル&リラックス&堂々としてる&にやにやしてる。ってところに大感動しました。楽しんでるなぁって感じ。もう変に英語とか喋れなくても、てか、逆に喋れない方が格好いいかも。カッコよかった。おめでとう。音楽的なことがからきしわからないので、曲について何もいえないのが情けないけど、あとは本当にすごかったです!

 

それはいいんですけどね。

今日、私がいいたいのは、アメリカの話題ではなく、授賞式などのスピーチのことです。

必ずではないのですが、ラップモンスター改めRMさん(他メンバーの時もある)は、結構な確率で、第一声を「あ~みぃ~~!」の掛け声?からスピーチを始めるのです。いわずとしれた世界一(知らんけど)のファンダムを誇るBTS。その呼称がArmyであるということを知っている人が、この世に何人いるのか、会場に知らない人はいないのか、MCのお姉さんや俳優さんは知っているのか、ネットやテレビの向こうはどうなのか。そんなことは全くお構いなしに、メンバーは、とにかく、アミたちを大事に大事に思っていて、自分たちをここまでのし上げてくれたアミたちにまず感謝の言葉を述べたい!という気持ちでそういうのです。もちろん、呼びかけだけではなく、その後にたっぷり感謝の言葉を述べ、今後の抱負につなげます。


これまでもずっとそういってたのを私は聞いてきたし、よく考えたら、ファンに感謝の意を述べるアイドルグループは、BTSだけじゃなく、ほぼどこのグループでも同じ。これまで何度も聞いてきたはずなのに、最近、RMさんの、この第一声「あ~~みぃ~~」(大きめ)がどうもひっかかる。のです。そして、たまたま虫の居所が悪かったのか、先日の第一声あ~み~を聞いたとき、私はついに「アーミー以外には礼をいうつもりはないのか」と悪態をついてしまいました。


ほんと、こんなこといってると、私がアミたちに殺されそうですが、でも、BTSを応援してくれてる人はアミ以外にもたくさんいると思います。みんな、アミたちがここまでのしあげてくれたっていうけど、仮に真正ファンたちが24時間死に物狂いでサポートして、あるいは私財を投げうって売り上げに貢献してくれても、そんなことだけじゃ、ここまで売れるのは無理だと思うのです。

当たり前ですけど、すべて「ブーム」と名の付くものは、コアになるファンダム以外の、一般の「普段そんなことに興味のないおじいさんおばあさん乳幼児まで」が「あらちょっといいわね」と思うことで、できあがるのです。その数はとてつもなく巨大で、いちファンクラブに収まるようなそんな数じゃないんです。2ケタ3ケタ違う。だから「ブーム」というのです。それゆえ、あとから思い起こすと、ブームとはちょっとへんてこりんな「なんであんなもん流行ったんだろう」的な、プっと吹きだすレベルの事象が多いのです。古くは「およげたいやきくん」からピコ太郎まで、なんであんなものレベルで全部どっか変じゃないですか。


日本で、韓流ドラマやK-POP自体もブームだといわれ始めた頃も、プっと笑われるような奇異な感じをまとってたじゃないですか。今はブーム通り越して定着しちゃったんで皆なんとも思わなくなったけど、オカマレベルで化粧した男子がバキバキに揃ってダンスしたり朗々と歌い上げたかと思ったら、やたら、ペコペコしてお辞儀してくる姿は、やっぱり最初は奇異なものと映ってました。ほんと、定着してくれて、てかちゃんとした1ジャンルになってくれてよかったけど。

先ほどのアメリカで売れてるって話も、音楽そのものの評価もあるけど、一般のアメリカ人にとっては、「恋人はarmy」と真顔でいってのけるへんてこりん(白人にとっては奇々怪々)な「BTSとarmyのセット」がウケてるって部分、ありますよね?やっぱり、プっと笑われてる感じがそこにあるんだと思うんです。

 

あれ、なんの話でしたっけ。

えっと、だから、そういうわけなのでね、名前のついたファン(アミとかエクセルとかカラットとか)に感謝するのは当たり前だし当然の礼儀だと思いますが、その下に、その後ろに、何十倍何百倍もの名もなきファンたちが控えていて、売れる時っていうのは、そういう層がここぞとばかりに援護射撃してくれてるからなんだ。ってことを、すこーーーーし汲んでほしいな。
っと思ったのであります。別に他意はありません。

 

RMさんスピーチの何がひっかかるって、結局、第一声に呼びかけるところです。ほかのメンバーやほかのグループのリーダーみたいに、話の途中で、あるいは話の最後の方で、「そして、いつもいつも応援してくれる〇〇、本当に有難うございます」などというのは、全然ひっかからないし、むしろ「ええ話や~~」と思いますから。

 

第一声が、「あ~~み~~」になると、結局「BTSとアミ」だけで、世界が完結しちゃう空気になるんですよ。

その両者だけで世界が完結しちゃって、聞いてる方としては「あとは何もいらない」といわれてる気になって、疎外感ハンパないです。えっと、専門用語を忘れてしまったのですが、サブカルやオタクなど、かなりマニアックな趣味嗜好の世界の中だけで構築されている関係性を、そのまま、太陽の光のもとに晒すとき、世間一般層からその特殊な閉じられた関係性を見ると、カッコイイどころか、非常に陳腐にそして矮小にみえるものです。その地下世界でのルール(身内ネタ)を知らないからにほかならないからなんですが、まさに、その現象が起こるのだと思います。


BTSさんは、特にアミたちとの間に「掛け声のお約束ごと」があるわけではありませんが、例えば、アイドルがこういえば、それにこたえてファンがこういう!こういうしぐさをする!などの約束事があって、それを授賞式の舞台などで披露されたら、多分、一般層のお客さま(軽いファン)は、少なからずとまどうし、しらける。孤独感や嫌悪感もあると思います。軽いファンはそれくらいですみますが、本当の一般層(ただの視聴者とか)の人からすると、「なに自分たちだけ盛り上がってんの」「こういう場で身内ネタはふさわしくないなぁ」あるいは「し~~ん」「ぽかぁん」となるのかと。それがいわゆるなんとかっていう(だから用語を忘れた)、閉じられた世界で起こることは外に晒すと、陳腐で矮小に見えるってやつかと思います。

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別に、私は、ファンダム文化を否定したり嫌いなわけじゃなく、それどころか、あそこまでリッパに機能しているシステムはもう、ある種、クールジャパン並みに大きくて素晴らしい文化だと思っています。それだけで売れたわけじゃないと書きましたが、そもそも売れるというスタート時点に立たせてくれるのが、そういうファンダムのおかげだということは私も理解しています。大きな力には違いありません。
ただ、大舞台でのスピーチにおける第一声(中盤ならいい)をやめていただけるといいな、というそれだけです。昨年の人気大爆発から丸一年、まさかその勢いそのままで、あの勢い以上のことが起こって、今アメリカで売れて人気!だなんて、誰も予想できなかった、それだけに勿体ないじゃないですか。

あれ、喜んでるのアミたちだけで、軽いファンはいい気がしないこと、一般層には陳腐で矮小にみえてしまうということ、あと、エクセルなどの違うグループのファンたちにとっては、もっとも腹立たしい呼びかけなんじゃないかと思います。それでなくてもし烈な戦いを繰り広げてるのに、結構頭にくるんじゃないかなぁと。


まさかとは思いますが、こんなことで「けっ、いつもいつも感謝するのはアミたちだけかよ!もう応援するのやめる!」という人がライトなファンから出てこないとも限らない。ですしね。

 

ということで、虫の居所が悪くて、余計なことばかり書いてすみませんでした。この度は、本当におめでとうございました。これからも、ぜひ、どこへ行っても、その自然体でのびのびとした態度で活躍してほしいと思います。