お留守番のあとに。

アイドルなのに音楽性を論じられたり求められたり分析されたりする世界。

【WANNA ONE】ひとは、アイドルにドラマを見たがる生き物である。

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♪なんで~こんなにぃ可愛いのかよぉ~~(1999年大泉逸郎「孫」)
と思わず歌ってしまいそうになるのが今のWANNA ONE。かわいいの権化、かわいいの発光体、かわいいの無尽蔵製造機。何をしててもかわいいし、何もしてなくてもかわいいし、とにかく本当にかわいい。んもう、どうしてくれよう。このかわいさを的確に表現する言葉を考えるけど全然見当たらない。かわいいよ~と思い始めるといつも最後は♪なんでこんなにぃ~の歌が流れてしまう私だ。まさに。あの歌の真髄ってこういう心理だったんだと実感。演歌って奥深いんですね。っていうか、孫の威力ってそんなにすごいんですね。


しかし、当然だが、WANNA ONEは、かわいいから売れたわけではない。曲が素晴らしくて、売れたわけでもない。
こんなこといったら怒られるだろうけど、あの11人は必要不可欠な絶対的メンバーってわけじゃなく、仮にだ、誰かと誰かの代わりにセウンとサムエル、あるいは他の子が残ってたとしても、今と変わらぬ感じで売れただろう。そして、なんでこんなに可愛いのかよの答えは人それぞれでも、なんでWANNA ONE爆発的に売れたのかっていうことについては、わりと客観的に考えることができる。

 

なぜ、あんなにモンスター級メガヒットを叩き出せたのか!っていう今年最大のテーマについては、いろんな人がいろんな立場でいろいろいってるだろうが、私が最近よく思うのは、やっぱり「ぷでゅ2という番組が非常によく出来たコンテンツだったから」だと思う。まあ当然といえば当然なんだがな。
WANNA ONEができる前から番組は人気で、今回は、普段アイドルなんか見たことない層も一般層もオタクも含めて、大勢の視聴者が毎週まるでドラマを見るように、3か月間、泣いたり笑ったりしながら若者たちの悲喜こもごもを濃厚に見守ったのである。投票した人もただ見てた人も、視聴者全員を「国民の叔母」気分にさせ、まるで身内を見るかのごとく親密感親近感をもたせることに大成功したのだ。
サバイバル番組オーディション番組はこれまでもたくさんあれど、ぷでゆ2という番組自体が、その中で、ずば抜けて面白かったということだ。番組そのものが極めてよくできていたから、番組が終了しても、まだ、あの11人が、あたかも番組の続きをリアル芸能界という現実で毎日やってくれてるような気になって、そう、まだ番組の続きを見てる気分で応援してるんじゃなかろうか。だから、WANNA ONEのことが好きな人は、いわゆる脱落デビュー組のことも好きなはず。WANNA ONEだけを応援してるんじゃなくて、正確には、あの番組が好きゆえにあの番組から出たグループやユニットは全員応援してるって構図なのだ。まだデビューしてない子たちも含めて。


それでは、あの番組の一体どういう点が、そんなにウケたのか。っていうと、ひとことでいうと「人間ドラマ」?


私はつくづく「ひとは、気になる人物の中にドラマを見たがる生き物なんだなあ」と思うんだけど(年々実感していくので加齢によってその傾向が強くなるのかも)
例えば、アイドルの場合、どうやってアイドルになったんですか?の話を聞く時、ただ淡々と「オーディションを受けたら普通に一発で受かりまして、僕ダンスはかなり上手いんですぐデビューが決まりまして」などというドラマがない話は、別に聞きたくないのである。そんな話より「不器用で背も低いので、40回オーディション落ちまくって田舎へ帰ろうとしてた時、病弱の母親が内職で稼いだお金を持って上京してくれて云々」みたいなドラマティックな身の上話が大好きなのだ。不幸話に限らずなんでもいい。兄弟の話でも小学校のあだなの話でも詳しく「その子の背景を知る」ってのもそうだし、その子とこの子の間で起きた喧嘩とか励まし合い、普段のいちゃいちゃ、ふざけあい、その時のその子の気持ち。全部まとめて「ドラマ」が見たいのである。ひとにおけるドラマを見れば、ひとはその子を好きになってしまう、そういう生き物なのだ。

 

例えばだなーー。個人的に、私がもっとも大好きなドラマは、プレディス物語でなー。
そもそもにゅいすとがあの番組に出る時点でもう壮大なドラマが始まってて色々思わざるを得ないのに、その後、いろいろあって(詳しくまだ見てない)、最終回などは考えられうるもっともエグいドラマティック結末でかなり濃密濃厚だし、が、なんといっても、今回のプレディス物語最高峰は、最終回のあの会場にスンチョルがスタッフともみくちゃになりながら深夜の仕事終わりに駆けつけてるその姿だ。不肖にゅいのことはよく知らない私だが、にゅいに加入しかかってたすんちょるが当時どんだけ落胆させられてどんだけ涙して、その後せぶちで陽の目を見るまでの苦労は知ってたので、そんな人らに「せぶちになりたい」とまでいわしめ、しかしてやはり、同期といえなくもない彼らの顔を「死んでも最終回は見に行く」といった話を思い起こすだに、もう泣ける。一睡もせず次の仕事に行くまで含めて。それどんな気持ち?見る方も見られる方もどんな気持ち? やっぱり最高峰のドラマだと思う。


これ綺麗な画があるわけでもなく、すべてこちらの想像力と感動力をフル回転させて、ドラマを自分で勝手に読まないといけないのだが、いろんな立場からいろんな見方ができる、ほんと~に味わい深い壮大なドラマなのだ。このプレディス物語、数あるぷでゅ2内のドラマでも最高なんだが、こういうドラマがあって初めて、WANNA ONEのミニョンさんも気になるのである。にゅいすとミニョン君としては、ま・・・たく興味のない私だが(こら)、このドラマを見ているからこそ、ずうっとその後の彼が気になるし目で追ってしまう。今度戻ったらまた気になるだろう。ミニョンさんはそういう理由だけど、ほかの子にもそれぞれ私なりにドラマを見てきてて、それぞれ気になる。これまでのことがあって、そのドラマが好きで見てきてるからこそ、「続きが見たい!」のである。いっちや悪いが、初見だったら、ヒョンビンとかあれだけ皆が見たいみたい出てこい出てこい思わなかっただろう。皆デビュー前のアドバンテージがハンパない。

 

そして、ドラマがなければ「こちらの脳内で勝手にドラマを作り上げてでも、その子のことを見ていきたい」くらいの勢いがあるのが、いわゆるオタク。

まだ、なんの情報も与えてもらえず、なんのドラマも始まりそうにないアイドルに対して、勝手に話を作ってでも勝手に自分で盛り上がることができるのがオタクの特長だとしたら、オタクというのは本当に人間臭い生き物だなあと思う。「この子で感動したい」「この子で泣きたい」という正直な思いをぎゅぎゅっと詰めた人間感情の縮図のようだ。嫌いじゃないわー。
オタク以外の一般の人にも、この喜び、この楽しみ、この面白さを一般人に教えてくれた番組、それが今回のぷでゅ2とWANNA ONEなんじゃないのかな、と、大袈裟だけどそんなこと思ったりしている。

 

これまでは、番組が大好きだった人がこぞってそのまま彼らを応援してきたわけだけど、今後、どれくらいその生ドラマの面白さレベルが維持できるのか。我々はいつまでも大泉逸郎を歌いたくなる感情を維持できるのか。ってのが課題だろう。本人たちのセンスやキャラによるところが大きいだろうけど、頑張ってほしいなあ。若くて素人まるだし(コラコラ)の子が多い分、ポテンシャル高いので、まだまだいける気がするし、伏線を回収してないドラマがまだいくつか残ってるので、全然私的には大丈夫っ。最後まで歌うわ! 逸郎を。

 

いよいよカムバだ。リパケである。活動がはじまる。

もう楽しみすぎてハゲる。音楽が優れててデビューアルバム売れたわけじゃないっていったけど、実は結構デビューアルバム好きだった(なんだよ)。なんかこう、時代の最先端の音楽を作ろう!とかそういうんじゃなく、どういうかな、こういう普通の汎用性のあるアルバムが爆発的に売れたっていうのなんか、いいよなー(なにがだ)。

 

18年末の解散コンサートが終われば、11人はそれぞれの事務所に戻り(ジェファンはそこからCJE&M所属)、そこからの新しい出発になるわけだけど、あの、はっきり申し上げてしまうが、今以上に売れることは多分ない。

今から、各事務所必死で帰還後の計画を練りに練りまくって準備してると思うが(IOI解散後の各グループがさほど振るわなかったので)、それでも、今のWANNA ONEがこれだけ記録的に売り上げてしまったのだから、到底及ばないだろう。まあ、半分の半分でも売れたら万々歳かな。


というわけで、「俺は今が華」ってことを11人も既に自覚してると思う。若いのに、夢のないことを想像してかわいそうだが、「期間限定」なんて、それだからこそいいのだ。出口がそこに見えていて、そこに向かって俺は走ってるんだということがちゃんと視覚化てか数値化できた方が、実力以上のパフォができるし、2倍3倍といい結果が出るんじゃなかろうか。この祭、いつまで続くの?てより力出せる気がする。

巷ではしょっちゅう「期間延長」の声が出ていて、それはどうなるかわからないけれど、無期限固定グループではないからこそ「火事場の馬鹿力」が出るわけで。かわいさだって、今が華!と思うからこそ体内で製造オファーがかかるんだと思う。なので、私は、期間延長とかやんない方がいいと思う。キリがないしな。
今から解散コンサートの内容を想像して、自分なりのドラマのあらすじを立てて、泣く準備しとくわ。

 

 (申し遅れましたが、私はリアルタイムで一回も番組を見ないまま、彼らのデビューを迎えてしまい、そこで初めて「誰ですかこのカズレーサーみたいな大型犬は」とか本気で言ってたくらい何も知らなかった人です。それでも後からいくらでも、気になることも知りたいことも探して見ることができたので、これだけ偉そうなことを言うまでになったし、そういう人も大量に生まれたからこその、この人気なのだと思う。ちなみに推しはジェファンとウジンてい普通の嗜好です)