お留守番のあとに。

正直ミン・ヒジンもパン・シヒョクも好きじゃないので、どうでもいい。

【映画】暗 殺(2015韓)

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私、チョン・ジヒョンもハ・ジョンウも、ものすごーく好きなのに、それに「10人の泥棒」も大好きなのに、なぜ、この作品を見てなかったのか! と本気で悔しく思ったくらい、面白かった! もう最高。ほんとに面白かった!
でも、これまで敬遠してた理由、自分ではわかってるのだ。それは、この映画がバリバリの抗日映画だと思っていたから。私だけじゃないと思うけど、中国の作品でも韓国の作品でも、抗日運動や抗日戦争などあの時代が舞台になってる映画を見ると、やはり、日本人としてはちょっと複雑というか重いというかやりきれないというか、当たり前だが、とても愉快な気分で見れないのである。そんなわけで、この映画も、評判は聞いてたけど、なんとなく見る気になれなかったのだ。

しかーーし。
この映画、語弊があるかもしんないけど、抗日映画ではなーーい。本質的には、ただのエンタテイメント映画~。私はそうおもーーう。
もちろん、日本軍の軍人は威張り散らしてるし実際にひどいことするし、また、日本軍の要職とそこに寝返ってる韓国人密偵を暗殺する映画だから、血が飛びまくって凄惨シーンいっぱいなんだけど、でもそれ日本人でなくてよくね?みたいな形骸化した悪ってだけだし、それになんといっても、軽い!すごく軽いんだよっ!いい意味で!なんかこう重苦しくならないで、常に全体的にトーンが軽いのだ。軽妙洒脱っていうやつだ。
こんな暗い時代の重いテーマ、しかも、人を殺しまくるシーンがしょっちゅう出てくるにもかかわらず、全体的に軽妙洒脱で、よくできたエンターテイメント映画を見てる感じなのだ。だから、楽しい。だから、面白い。これ公開時、韓国では大ヒットしたらしいがすごくわかる。日本人の私が見てもこれだけ楽しめるんだから、そりゃ韓国人にしてみればわかりやすい勧善懲悪ストーリーで、同胞愛満載、友情満載、恋愛風味あり、美女とファッションあり、アクションシーン満載、ブラックジョークあり、わかりやすいジョーークあり、そして、泣かずにはおれない「お涙頂戴」のシーンもちゃんと用意されてるし、でも最後は「スカっと爽やか!」体験もできるというこの楽しさ! エンターテイメント間違いなし!楽しいことこの上ないだろう。わかる! わかるわぁ。そりゃたまらんでしょうなぁ。

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ハ・ジョンウがいいのは、もはや世界の常識なのでそこはおいといて、ヒロイン、チョン・ジヒョンがこれまでで最もいいのではないか。少なくても個人的にはこのジヒョンがよかったですね~~。
この2人は「ベルリンファイル」でも主演してるのだが、あれも彼女は最初から最後までずっと暗かった。そして暗いのがよかった。彼女は、元気で明るい役より、見た目が暗くて無口で地味でいつも何かぐっと耐えてる役がいい。そして、韓国独立軍きっての女スナイパーという役柄なので、相当な腕前なのに、まさかのど近眼なのである。監督のアイデアなのか脚本家なのか、単に演出家がセンスいいのかようわからんが、このど近眼という要素が1つ入ってるだけで、ぐっとこう、萌え要素が振り切ってましてね、射撃する前に胸元から丸眼鏡をそっと出してゆっくりかけるんですよ。もうすごくいいんですよ。しかもそれ、長らく使ってて片目のレンズが割れて壊れちゃってるのを、(戦場だったり拘置所だったりするので)そのまま使ってるっていう、すごい状況で、それがまたよかったりして。。そんで100発100中。ああもうなんでもかんでも褒めてしまう。。ジヒョン。。。。映ってる時間はとても長いのに、圧倒的に無口なのでほとんどセリフらしいセリフがなくて、しっかりしてるのはちゃんと伝わるんだが、それにしても、戦闘や作戦以外のときは、あまりにもぼーーーっとしてるのも萌え要素だと思う。ちゃんと冗談がいえなかったり、ちゃんと踊れなかったり、普段は普通の女子以上にぼーっとした朴訥なところも、すごく似合ってる。ガタイがいいのに地味でぼーっとしてるっていうのは、彼女以外の女優さんでは成り立たなかったのでは。そのくせ、「コーヒーも飲んでみたい、恋愛もしてみたい」とか、いけしゃあしゃあと(言い方)言ったりするんだもん。しかもぼーっと。準主役陣4~5人の俳優さんいずれも見事。セリフがよくできてるし気が利いてて(結局全員死ぬんだけれど)思い出しても1人1人が愛すべきいいキャラで泣ける。

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あと、上海や京城(現ソウル)の冬はとても寒く、その真冬ファッションも素敵。
もう軍服やお嬢様のワンピースが素敵なのは当たり前としても、町の女学生から貧しい民衆のボロ服まで、あの時代のクラシックなファッションが素敵なので、興味のある人にはたまらないだろうと思う。ついでに、町や屋敷のセットに大金使われててハリウッドの映画並みに美術がすごい。大八車まで素敵に見えてくるというクラシックさ。特に、上海の街並みや杭州の川っぺりとか、三越百貨店の超豪華な建築物は、素晴らしくよくできていてもう一度細かく見たくなる。

というわけで、本筋とは関係のないこと(でもないけど)ばかり目が行ってしまって、すごく楽しいんだが、いやいや、本筋もなかなか気合の入ったストーリー。あれだけ複雑で長期にわたる話を、よくもあそこまでわかりやすく描いてるなあと感心するとはいえ、それでもかなり複雑な話ではある。予備知識とかお勉強とかは別に必要ないが、なんせ、登場人物が多いのと、敵味方がややこしくて誰が誰で誰なのかわかるのに時間かかるのと、あと、ある事件から映画は始まるけど、あっという間にすぐに「それから20年」と時系列が飛ぶので、よく見てないといけない。あとでよく考える時間は必要かも。

ど近眼というアイデアもそうだが、同じく、「生き別れの双子設定」とかその「入れ替わり作戦」とか、「まさかあいつが生きてたのかっ!」とか、別にそれ絶対に必要じゃないだろ的なアイデアがあれこれ入っていて、笑える。まあ楽しいよね。そういうとこも含めて、前作(てかデビュー作なのかな)の「10人の泥棒」も常に軽妙洒脱でオシャレだったし、似てる。全然違う映画なのに、でも軽くてオシャレなところが似てる。チェ・ドンフン監督さんには、このまま、歳をとっても、国を背負うようなベテラン重鎮にはならず、一生こういう軽さとオシャレを得意とする監督さんでいてほしいなーーと思った。今回はベタ褒め。終わり。

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※日本人役こんなにいるのに、全員韓国人俳優なので、当たり前だがいや当たり前以上に全員日本語がど下手だ。日本語はハジョンウが一番うまい。そんなとこまでさすがだ。でも妻夫木くんと出てた映画のときに比べるとあれでもまだ下手になってる。その辺、日本人にしてみれば誰ひとり本物の日本軍(日本人)には見えないので、そういう意味で抗日映画苦手な人も気軽に見れると思います。映画見終わったあと、一緒にみた人とあれやこれや振り返って2時間は喋って盛り上がりたくなる、そういう映画です。すごく寒そうなので、猛暑に見て涼むにもいいかも。私はかなり涼しくなりました。それにしても、なぜ女性スナイパーは花嫁姿にさせられるのかの謎。新たに増えました。

 

 

 

【BLACKPINK】綺麗なだけじゃダメかしら。

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2年前、華々しくデビューしたBLACKPINKにマスコミ含め我々が思ったことは、「2NE1とどこが違うの」ということだったが、同時に我々は、その答えが「抜群に綺麗だということ」もちゃんと知っていた。

知ってたけど、おおっぴらに「ヤンサ今回は美人にこだわったんだもんね!」とはいえないので、素知らぬ顔で、その質問をヤンサに投げかけてきたわけである。考えてみればタチが悪い。いじめか。ヤンサだって、しどろもどろに「そっそれはこれから彼女たちの活動と共に独自のアイデンティティが滲んでくるだろうし」的なことを繰り返すのみ。そりゃ、違う人間がやるんだから、何かしら独特のカラーが出てくるのは当たり前なので、その答えは間違ってない。正直に答えたらそれ以外いいようがなかったんだろうなと思う。そういうところがヤンサの正直で憎めないところだ、嘘でもハッタリでもいいから、彼はあの場で、ここが違うんですっ!というべきだったと思う。あそこで決定的差異点を何ひとつ言えなかったことで、私は「てことはだな、ほんとに綺麗というだけなんだな」と強く思った。ちょうど、2年前の夏である。

 

ヤンサには、随分前から「少女時代みたいなガールズグループをYGで作ってみたい」という夢があった。
それで、綺麗でスタイルのいい若い練習生ばっかり集め、数年前には9人に候補を絞るまでに計画は進んでいたのだ。それから何があったか知らないが、とにかく8人とか9人のグループは無理だという事になったようで、そこで特別仲良しだった4人だけが残り、それが今のBLACKPINKとしてデビューしたのだった。なので、この4人が顔もスタイルも綺麗なのは当然なのである。「綺麗ありき」の練習生だったのだから。

 

ところで、綺麗といってもいろんなタイプがある。少女時代以外にも、顔が綺麗スタイルが綺麗なガールズグループは数多くいるし、なんなら少女時代より綺麗なとこもある。ヤンサがわざわざ「少女時代みたいな」と固有名をあげた綺麗さというのは何かというと、SMならではの「上品な綺麗さ」ということであろう。品がよいということでしょうな。
そう、すなわち、「顔が綺麗」「スタイルが綺麗」「身の上が綺麗」ズバリこれだ。
この3つの綺麗をヤンサは目指したのだ。身の上が綺麗とは、要するに風紀が乱れておらず治安がよろしいということ。お金にだらしない、男にだらしない、薬にだらしない、口が悪い手が出やすい、ひいては「事故事件を起こしがち」などというのは論外ですよと。それではいくら美人でも身の上が綺麗とはいえないわけである。折りしもYGでは、悪い面での事故事件が相次いでおり、他事務所と比べて身の上イメージは決してよろしくない。そういう治安が悪いイメージをいい加減ここらで一掃&払拭し、何もかも綺麗なイメージしかない新グループを命をかけて目指してきたのだと思う。

 

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それはいい。全然いい。その苦労あって、できあがったBLACKPINKはすごく綺麗。見事なもんだ。マジで顔も脚も性格も全部綺麗だと思う。歌もうまいし踊れるし、最高だ。
しかしだ。
YGという会社は、K-POP企画会社の中では、アイドルなのに限りなくアーティスト寄りということを最大の魅力&武器として売ってきた会社。男子は、最初から作詞作曲ができる子が優遇され、できない子も毎日書かされてプロレベルに達するまでデビューさせないってほどアーティスト性にこだわっている。(この場合アーティスト性ってのは自己表現性のことね、自分が言いたいこと伝えたいことがあってそれを外に向けて表現してるってこと)女子は書かないが、独自の感性と主張があって、自立して社会に対峙し、しっかりメッセージを発信できる「個」を大事にしてるのは、男子も女子も同じだ。
どのグループも、そういう体(てい)で売るのならば、必然として「カッコイイ」といわれないといけない気がする。かわいくてもいいんだが、それより先に女子でもカッコイイと思われないといけない。YGグループは、すべからく「カッコイイといわれてナンボ」だと私は思うのだ。どんだけ美人でも、かわいい綺麗だけでは、どこか(たとえそういう事実はなくても)誰かにやらされてる感が漂ってしまってお人形みがあるけれど、YGグループでそれはまずかろうという話だ。BLACKPINKは、お仕着せではなく、自分たちで考え自分たちでいいと思ったことをやってるという体裁で活動させてるので、そこは当然、綺麗なだけじゃダメだろう。

そこへもってきて、BLACKPINKのプロデューサーは、あのTEDDYなのである。ただでさえ、ザ・YGサウンドという印象の彼が、音楽だけでなく今回は衣装やメークやMVに至るまで全面的に本気プロデユース。となると、なお一層、「かっこいい」という印象がまっ先に来ないといけないってことだ。
TEDDYがどれほど熱心に取り組んでるかというと、ジェニと熱愛疑惑が出てしまうほど。先の「身の上も綺麗」なBLACKPINKイメージ作りのため、彼女たちは、長らく宿舎と練習場の往復しかさせてもらえず、寄り道禁止、単独外出禁止、社屋でも、他の男性スタッフや男子メンバーに顔を合わさずにすむよう配慮されているというから、箱入り娘加減も相当なものだ。そこまで徹底してやってるのに、仕掛け張本人TEDDYと噂になるとは、大爆笑である。ほんと笑える。ヤンサの正直すぎるほど正直な口の悪さとか、こういうやりすぎて墓穴を掘ってしまうところとか、細部にこだわって全体が見えてないとことか、YGってすごく感じ悪いのに、なぜか心底憎めないのはそういうとこかも。人間らしくてよろしい。


話がそれてしまった。
とにかく、そこまで「3つの綺麗」を完備させてるBLACKPINK。だがまことに皮肉なことだが、彼女たちが、TEDDY曲を歌うと決めた時点で、それは「綺麗なだけじゃダメ」っていう路線に突入するってことじゃないの? といいたいのだ私は。そこのイメージはズバリ「ダーティ」である。明るい曲も暗い曲もパリピみたいな曲を書いても、結局のところ、彼が、TEDDYワールドやTEDDYサウンドをもっとも炸裂させる際の世界観というのは、どう考えても清純潔白なイメージではなく、ダーディなイメージが入るから。違うのか? 


そこである。そこなのである。
綺麗な顔、綺麗なスタイル、そして頭も心もプライベートも、どこ叩いても綺麗な過去しか出てこないのは素晴らしいことだが、そういう女子に、あのTEDDYサウンドを全力であてがうの、ちょっとおかしくない?と思ってしまうのだ。矛盾である。整合性がとれていない。どっちつかずである。折角の美人も勿体ないし、折角のTEDDYサウンドも勿体ない。
本気で少女時代を作りたかったのならば、もっと違う作曲家による違う路線を選ぶべきだったし、TEDDYプロデユースでいくのなら、潔癖なまでの綺麗さを手放すべきだった。無理にダーティになろうと、ケバくキツく安っぽくするほどの必要はないが、せめて「こんなに迫力あるけど実は彼女たちとっても綺麗なんです」程度に着地させるべきだったのでは?と思う。

でもまあ、よほどヤンサは、プライベートが綺麗じゃないことで事件や事故が相次ぎ、ほとほと手を焼いてきて、二度と嫌なんだとは思う。わかる。そりゃわかるよ。下手すりゃ会社ごとバーンと倒しちゃうほどの威力あるもんな。整合性なんかより、そっちの方がずっと大事なんだろう。それはわかる。そして、誰がなんといおうと、BLACKPINKは売れている。超バカ売れ。出せば記録ずくめの入れ食い状態。音源のみならず音盤もMV再生数もすごい数字。ここで私が何をいおうと「なにいってんだバ~カ」って話だろうし、アメリカから注目されちゃうほどバカ売れしてんだから、それが正解だし正義に違いない。

 

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しかし、ここまで売れるのは、結局我々にとって、TEDDYサウンドとはいつの時代にもぐっとくる「なければならないもの」になってるから。ってだけのことだと思う。我々は誰しもあのサウンドが好きなんだと思う。こんな私でさえ、BLACKPINKが活動してない時期は、ずっと何かがこう物足りないって気がするし、久々に彼女たちがカムバして、その足りない何かがTEDDYサウンドだったのだと気づいたとき、「ああ、我々は常にTEDDYサウンドを欲してるのだな」と改めて思う。なんだかんだ、韓国人も日本人も、ひょっとしたら欧米人も?TEDDYサウンドが好きっってことで、BLACKPINKがカムバすればそれがどんなに焼き直しであろうとどんだけ既視感バリバリであろうと、TEDDYサウンドである限り必ず売れるのだ。たまたまそれを歌ってるのが、今は、サラサラロングヘアと太腿だしっぱなしの女子4人という、それだけのことだ。ほんとに普通のお嬢さんて感じだし、どっかのテレビドラマのヒロインで出演できそうなくらい普通にかわいい女子なのだ。今は、ついついその衣装や髪や太腿を見ちゃうけど、それはBLACKPINKが好きってより、その曲を歌ってるBLACKPINKが好きってだけ。この先、何年間もずっと同じことをやられたら、案外飽きるの早いだろうし、そうすると、翳りも早いんじゃないかと思う。

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これは、BLACKPINKが、さくら学院のメンバーがBABYMETALをやってるスタンスではなくて、菊池桃子がラ・ムーをやってたのに近いスタンスだからよくないのだ。あ、あまりにも例が古くてわかりづらいか。
PerfumeやBABYMETALはハナから「私たちはただのアイドルなんで何もわからない、いわれた通り一生懸命やるだけ」という姿勢が一貫している。自分たちの音楽性やコンセプトについて「私はわかってやっている」というフリを一切しない。一方、菊池桃子は、自分はロックミュージシャンでアーティストなのであると宣言して(いわされてただけだと思う)それゆえに音楽性や楽曲についてあの時期「全部私はわかってる」という体裁で歌っていた。


繰り返しになるけど、BLACKPINKは、YGグループなので、自分たちで「全部コンセプトがわかってやっている」という体で活動している。そういうことになっている。私たちは、操り人形じゃないのよ。ってことだ。ただいわれたことをわけもわからず、歌ってるだけじゃないという立ち位置にいながら、その実、TEDDYサウンドのキモであるダーティさをまったく受け付けないし理解しようとしない。それは危険だから。だからあくまでも、「どこまでも清廉潔白でピュアな綺麗な私たち」として、それを表現しようとする。そこに無理があるし、マッチしきれてないものがあるように思う。同じことばかりしつこいのでもういわないが、この解決法、それこそ最初にヤンサがいったように、これから彼女たち独自のカラーが醸成されるから大丈夫ってことなのかもしんないけど、それだったらできるだけ早くそれが出てくるように努力してほしいと思う。


最後に、私もちょっと考えてみたのだ。
BABYMETALは日本のグループだけど、K-POPガールズグループで、清純潔白なまま、かなりアーティスティックなコンセプトで活動してるとこないのかと。
で、やっぱりそれはサブカル寄りのアイドルグループが頑張ってやってるとこじゃないかと思った。例えば、OhMyGirlやRed Velvet、DreamCatcherなどは、比較的コンセプトを一貫させたまま、いろんな曲を出し活動し、そして人気も評価も得ているではないか。しかも、結構なこだわりコンセプト。
例えば、イエリやジョイがどんだけあの難解で高度なサイコホラーアバンギャルドとでもいうべきコンセプトを「全部わかって」歌ってるか考えると、恐らく全然わかってない。全然わかってないし、舞台を降りれば、サイコでもアバンギャルドでもなく、普通にかわいくて素直で健全な女子だ。そんなんでも十分いけるってことだ。十分いけるしちゃんと売れるし、マニアも大衆もわかってないことを批判しない。いずれもサブカル寄りなんで、BLACKPINKとは違うかもしれないが、YGも思い切って、わかってやってる体裁をやめるという手もある。そしたらそこまで「ダーティ」嫌いにならなくても、事件も事故も起こさずかっこいいグループになれるんじゃないか。それどころか、最強に強くてかっこいい無敵の女子グループになれるので、果敢に挑戦してほしい。他人の作った曲を他人の指示通り歌うことは、そんなにかっこ悪いことでも情けないことでもない。ホントは誰もそこまで気にしてないのだから。

 

 

 

【映画】アイ、トーニャ(2017米)

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ナンシー・ケリガン襲撃事件」が起きたのは、94年リレハンメル五輪直前のこと。ライバルのトーニャ・ハーディングが首謀者なんじゃないか?ってことで大騒ぎになった事件です。平成生まれの皆さんにとっては、1ミリもご存じない世界でしょうが、私のようなどっぷり昭和世代にとっては、「ああっ、あれね!」的に鮮やかに思い出せるビッグなスキャンダル。当時は、ニッポンのテレビや週刊誌もかなり食い気味で取材してて、結構騒いだものです。


その事件を核に、トーニャの半生を描いた映画が「アイ、トーニャ」。
すっごく面白かったし、懐かしかったし(?)悲しかったし悔しかったし呆れたし、いろいろ考えさせられて、心底楽しみました。大満足です! 毒母役のアリソンさんが、アカデミー賞を獲ったのも、大納得。ほんとすごかったです。だけど、その後ふと目にする、雑誌やネットに出てるこの映画のレビューや感想が、どうも「私のいってほしいことを言ってくれてない」的な、もひとつスッキリしないとこがありまして、あれ、私がおかしいのかなーと思うようになりました。

 

まず、トーニャ・ハーディングって選手は、伊藤みどりに続いて、世界で2番目にトリプルアクセルを成功させた女性なんです。全米初。ものすごい偉業なのです。トリプルアクセルを女子で跳ぶというのは、当然身体能力とかジャンプセンスとかが重要なのでしょうが、それにしたって、ものすごく練習しないといけない。そうでしょ? 死ぬほど練習してもできない選手がほとんどなわけですから、本当に限られた一握りの人しかできない技。すごいことなのです。
その辺がね、もうちょっと詳しく深いドラマを見せてほしかった。いや、もちろん、トーニャがガンガン登りつめて、トリプルアクセルの成功とともに、全米チャンピオンになるまでの描写は、かなり尺もあるし、ガンガンいくさまが小気味よいのですが、そうじゃなくて、もっとこう技てきなことを教えてほしかった。だって、「下品だ」「生意気だ」「無法者だ」という精神的な強さだけでは、できないわけじゃないですかトリプルアクセルって。万引きするみたいに、パっと手っ取り早く盗んできて、努力をスキップして獲得できるようなものじゃない。それなりに苦労して、ど根性でモノにしたはずなのになー。どういう葛藤と指導と練習で獲得したのか、それ見たかったわーーっていうのが一点。


伊藤みどり含め、これまでで公式でトリプルアクセル跳べたのは、世界で8人とか9人しかいないんですが、その中で、トーニャは、転んで失敗したことはあっても、成功するときは一度も回転不足をとられたことがない、それくらいのジャンパーらしいんですよ。もちろんアクセル跳べなくても金メダルは獲れるって話ですけど、「誰もできないことが私にはできる」っていうその一点において、やっぱり私はすごいなーと思ってしまう。そればっかり考えてしまう。その偉業を、そういうアスリートの面をもうちょっと見たかったな、と。

 

そして、白人貧困層出身の彼女は、とにかく「品がない」育ち方をしていて、子供の頃から下品極まりない言動が目立ってたため、とかく「上品さ」を大事にしている全米フィギュアスケート協会、並びに、アメリカ人フィギュア好きの人々に、存在から嫌われ疎まれきっていた。っていうストーリー。そこなんです。そこんとこがね。


「スケートに品を求める」のは、大変結構なことです。
たしかに、「氷上のバレエ」だし、華やかな衣装、派手なメーク、そして音楽にあわせて踊るというそれだけから考えても「芸術」と思える点はたくさんありましょう。でも、フィギュアスケートは、スポーツ。クラシックバレエは芸術、でも、フィギュアスケートはれっきとした競技スポーツなのです。
だから、品に欠けるとか貧困層の人だとかそういうことで、フェアに選手を見ないというのは、おかしい..ひどい。昔のことですし、アメリカは多民族だし貧富の差が激しいし、何かと差別社会かもしれないけど、一般のアメリカ国民のみならず、あれみるとどうも全米協会とか審査員1人1人が全然フェアじゃなかったみたいですもの。スポーツなのに。そこがちょっと悔しい。そして悲しい。


そういう意味で、これは「貧乏人差別」の映画でもあると思うんです。

貧乏だからああいう状況でしかスケートできなくて、どんなにど根性で頑張ってもひっくり返すことはできなくて、立ち回りが悪くていつも事後事後にまわってしまって、その場限りの対応してるから、「ほうらね、結局育ちの悪い人って、そういうことをしちゃうのよ」という結果になってしまっただけ。(そりゃ本人たちがよくないにしろ)貧乏人が苦労して下剋上をする!というスカっとした話じゃないんですよ。結局、貧困とDVに負け腐った女の話で・・・そういう見方すると本当につらい映画です。


ドーピングしてたわけでもない、ルールを破ったわけでもない、貧乏人であろうと品があろうとなかろうと、跳んだら跳んだになるわけなのに、どんな時も、業界としてはちゃんと全員フェアに応援する姿勢でいてほしい。てか、もっと適切なサポートがあれば、適切な教育とか指導があれば、彼女側も真人間になってたろうし、結果スケートも飛躍的に伸びたんじゃないかなあ。そしたらゆくゆくはアメリカ国のためになったのに。甘いですか? サポートしようという気にならないくらい日常的言動がひどくてお話にならなかったんですかね? とにかく、「フュギュアはお金持ちのスポーツなので、貧乏出身の人はいくら能力があっても認めません、すっこんでて下さい」って雰囲気がプンプンしてて、いやな感じでした。


しかし。だからといって、犯罪おこしていいといってるわけじゃない。

そりゃもう最悪。ライバルをわざとケガさせるというつい最近どっかで聞いたような最悪の事件を起こしてしまったらもう終わりです。貧乏もフェアもアクセル跳ぼうが満点だそうが全然関係なくなる。厳正に裁かれて当然だし貧乏やいじめは言い訳にならない。あれ、ナンシーが早期に復帰できて、しかも五輪で銀メダルを獲れたからよかったようものの、もっと大けがだったら大変でした。

 

この映画、そもそも、スケートのことを掘り下げようという気がないみたいだし、かといって、事件の真相を詳らかにしようという意図もないんです。ただ、トーニャという貧困層の女性が、環境も言動も貧困で行き当たりばったりなもので、こんなえらいことになったんですよ、すごいでしょ。っていうドラマでしかないような。


日本のテレビでは、彼女は実行犯でも首謀者でもないかもしれないけれど、最初からずっと加担して全て知ってたんじゃないかって報道色が強かったように思います。そして、それを見てた日本国民も大概のひとが「そりゃそうだろう。あれは黒だわ」と思ってたように思います。

 

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実際に、トーニャがどういう人物なのかはわからないのですが、あれだけのことがあって、あれだけいろいろ嫌なことばっかりで、スケートのために人生棒に振ったというのは本当なのに、

主演マーゴット・ロビーが、撮影のためにスケートの猛特訓を受けて、トーニャ本人に「身体中がボロボロになって、とても苦労しています」って答えたら、トーニャは「あら! 私が直接教えに行きましょうか?」って即効で返事をよこしたというエピソードが好きです。この人は、ほかのことはどうだか知らないけど、やっぱり、スケートのことはもう本能的に好きなんだろうなと思いました。(あと思ったことを何も考えずすぐ口にするタイプなんだなあと)裁判所でも、「スケートだけは取り上げないでください牢屋に入ります」って泣いてたもんなあ。ほんとに、この人からスケートとったら何も残らないもんね。

 

大体、小さい時からスケートやりたいといってきかなかった、あの毒母をも動かして、そして、そのあと、母親の稼ぎを全部コーチ代につぎ込ませるだなんて、相当ですよ。徹頭徹尾、毒母として描かれてた母親ですが、よく考えてみたら、そこにどんな魂胆があるにせよ、自分が毎日毎日ウエイトレスをして稼いでくるお金を全部スケートにつぎ込んでくれるなんて、いやーーなかなかできないことです。私にはできません。それを何年も何年もやり続けて、しかもリンクにつれてったりずっと付き添ってたりするわけでしょ。とてもできない。それを愛とよぶべきかどうか知りませんが、相当の情熱と根気がないと(あと貧乏に耐える根性)できないことはたしか。ただのDV母でもないような気がします。

 

てことで、この映画を、アスリートとしてのフュギュアスケーター面から考えてみると、いろいろとスポーツ界もいろいろな事情があって大変そうだと思いました。まあ、絵に描いたような最悪な事件でしたけど、例えば、本物の女子フュギュアスケーターの人の映画感想とか、聞いてみたいような気がします。だって、今もって、この日本でさえ、フュギュアスケートはお金持ちのスポーツといわれてるみたいですから。そういや、ニッポン人てスケートに向いてるらしいんですよ、トリプルアクセル成功者の半分日本人ですし。もっとリンクつくったり助成金出したりできるようになると、ほんといいんですけどね。

【NCTとSVT】度肝を抜く日本デビュー曲!日本活動のあり方が変わるか。

いやー。1億年ぶりにMステを見ました。

そしたら、いきなりTWICEが、What is Love韓国版を普通に歌ってたり、噂のキンプリが想像以上に凄まじく(!)キラッキラしてたり、てか、かのジャニーさんがさっきリハ見に来てたねっていうレア情報をタモさんの口から聞けるのが案外嬉しかったり、かと思えば、はや50代に突入してるTOSHIさんの歌声が相変わらず、ツヤと伸びのある素晴らしいものだったり。。。。と、なにかと驚くことばかりでですね、いやーやっぱり、ニッポンの生放送音楽番組、すごいっ!あれをもう何十年も生でやってるなんて!ニッポン素晴らしいっ! 

 

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さて、なにかと素晴らしいそんなニッポンの歌謡界。
そこへ、今年遂にデビューしてくるK-POPアイドルが多くて興味深い。いや、これまでも多かったろうし、毎年いつも多いだろうけど、今年は、あちらでかなり名を成すグループが満を持して次々に乗り込んでくる!という感じがするのです。
具体的には、NCT127、SEVENTEEN、ONFとか。女子は、GFRIEND,APRIL,EXID,MOMOLAND、RedVelvetなど。昨今は、早い時期から日本デビューするグループが多い中、そうではなく、まずはひたすらソウルで頑張ってから日本デビューしてくるというのは、まあ、たまたまかもしんないけど、やっぱり、いろいろと深読みしたくなる。それというのも、特に、この男子グループ2組。ヨチンやMOMOLANDのように韓国タイトル曲にそのまま日本語詞をあててくるのとは違い、日本オリジナル曲をかなり模索して、気合もお金も時間もエネルギーも人手も使って準備してきたな!と思わざるをえない曲だったから! です!

 

そうです。

NCT127「CHAIN」そしてせぶち「CallCallCall」を聞いて、私は相当驚いたのです!

双方とも、デビューすると聞いたときは「うむ。なるほど」と思いましたが、デビュー曲がまさかこんな感じになるとは全く思いませんでした。こういってはなんですが、2組ともあちらでは、ものすごくはっきりしたカラーを持ったグループなので、それをそのまま日本に持ち込むような危険な真似はよもやしないだろう、可もなく不可もなくふつーに明るくて元気なポップスで来るんだろうなと高をくくっていたのです。いやもう、ほんと嬉しい誤算です。

 

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 NCT127は、多分去年の夏「CherryBomb」直後くらいに日本デビューを含む今後1年間の活動方針が決まったんだと思います。だからこそ、あの時期の悠太の「俺らだけを信じてついてきてほしい」発言であり、「来年はもっとずっとたくさん会えますよん」発言だったのだと思う。てことは、夏からほぼ一年ごしで、日本デビューに関しての準備(日本側のスタッフとも相談しながら)をやってたということですが、そのほとんどが事務方のことではなくて、日本ではどういうグループコンセプトで売るのか。どんな曲でいくのか。どういう活動をするのか。っていう、概念的な模索じゃないか。と「CHAIN」聞いてて思いました。まあ、それ考えるのは、メンバーじゃなくて、上のプロデューサー以上の人たちでしょうが。

 

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あれは、どこの誰がどういうイメージで作った曲か知りませんが(知らんのかい)、本国でのNCT127グループコンセプトとさほど変わらないのが本当にすごいのです。がっつりドサ廻りさせられたShineeでさえ、さらに、かなりブランドイメージと人気が出来上がってたEXOでさえ、日本オリジナル曲は「う~ん。全く違うイメージじゃないけど、これはなぁ…」というビミョーな乖離から逃れられませんでした。ちゃんと、韓国でのNCT127コンセプトを再現させつつ、さらに、そこに日本歌謡界向けのフレーバー(コードが動くなど)も隠し味的にちょいとふりかけときましたよ!という細やかな芸当が見事なのです!なかなかイキなことをするもんですな!やっぱりやればできるのにわざとしてこなかっただけなんですね。NCTグループは、韓国でもそのグループコンセプトが難解すぎて理解されがたいことで有名なのに、日本市場でまた違うことをしだしたら収拾つかんという事情もあったのでしょう。SM初の日本人メンバーがいることは関係ない。アルバムも本当に良く練られてまとまっており見事だと思いました。うまいこと正確に狙った通りの曲って書けるもんですね。すごいわ。

 

 

そして! なんといっても、SEVENTEENです。

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いやーーー。私は、もともと、韓国人がいくらお上手な発音で日本語の歌を歌ったところで、BoAや東方神起のように実際に長く住んでみないと、細かな日本語のニュアンスとか人々の気持ちの背景などわかるわけないんだから、「ちゃんと意味もわからない人に日本語で歌わないでほしい」「もう、ほんとに韓国語で歌ってほしい」と、思って生きてきた人間です。そんな強い気持ちで生きてきた私を、この「Call Call Call」という曲は、一撃!でぶっ飛ばしてくれました。
いやもう、すごい迫力。有無をいわせぬ疾走感。これ、完全に日本人による日本語のアニソンじゃないですか。このまま、どっかの番組のテーマ曲獲れるよ。映画の主題歌もできる。なんというキャッチーな曲なんでしょう。一度聞いただけで「どんな時も味方っさー♪」「今すぐ電話してぇ~♪」のフレーズが頭から離れない。もう歌える。すぐ歌える。すごいよウジ先生ホシ先生。一回で覚えられるのは、よくできたアニソンよくできた演歌の特長ですが、それは起承転結がはっきりしている段組みと、合いの手が入れやすいメロディーの取り方、あと、歌詞の譜割りがポイントなのです。それ全部が完璧にクリアされていて、実に見事。当然歌うまいし。スングアンやっぱ上手いなー。ちょっとやりすぎくらいなので、日本人だとここまで恥ずかしいことはできないかも。アルバム聞いてないけど、ハイライトゥは入れても泣きたくないは入れない、とかやっぱ一本筋が通っててなるほどと思う。せぶちは上層部というよりはメンバーたちが直接会議して作業して戦略も曲も決めてるのだろうから、ほんとにすごい。よくやった。プレディスジャパンはもうせぶちだけのレーベルにした方がいい。


ということで、こうやって考えてみると、奇しくも同時期に日本デビューしたNCT127とSEVENTEEN。どちらも、韓国でずっとやってきたグループコンセプトを一切曲げることなく、わかりやすいとこだけぎゅっと圧縮しつつ、初めての日本人にもよく伝わるように工夫して作りあげた楽曲とMVで、勝負してきたというになりました。これは、偶然っちゃ偶然かもしれないけれど、やっぱり、冒頭のTWICE(日本のテレビ生放送で韓国人グループが持ち歌を韓国語のまま歌ったの初めてなのでは?)とか、全部ひっくるめて考えると、少し流れが変わってきてるのだと思います。つまり「もう、一緒でいいんじゃないか」ってことかと。これ、すごいことですよ。


これまで、日本市場には日本市場向けの、オリジナル路線によるオリジナル曲を作らねばという風潮があって、それは、既に韓国活動に詳しいオタク層ではなく、むしろそれ以外の、てんで韓国には興味ない一般日本人をターゲットにしてきたからです。まあそこには大人の経済事情があってのことですが、でもその前に内容ですよ、路線も曲も、すべからく「本国よりも鈍く、そして緩く」作られることが多くてそれが問題だったのです。そこらへんが、オタク層に日本デビューや日本活動が嫌われる原因でした。そのアイドルは好きなのに、ソウルまで見に行くくらい好きなのに、でも「日本デビューはしなくていい」的ネジレが長らくあった、それほど本国と違うことをしてたわけで。ある程度考えたあとが見られればいいけど、見るからに出稼ぎ小遣い稼ぎとしか考えてない適当すぎる日本活動を見せられた日にゃ、そりゃオタクも萎えるってものです。あちらとしては、外資獲得でやってて、恐らく、韓国でやってることをそのまま持ち込んでも、とても理解されがたい→とても流行らない→とても売れないという考えがあったのでしょう。もとより、日本人のアイドルの好みや音楽の流行が、韓国とは明らかに違うと思われてたのが原因でしょう。実際、ちょっと違ってた部分も大きいですし。

 

しかし、K-POPそのものの日本での定着が、ひと昔とは全然違います。
K-POPに日常的に触れて楽しんでいるひとの人口は、かなり増えてるはず。皮肉なことに、地上波が韓国のコンテンツを締め出したおかげで、逆に、バイアスがかかった日本独自の売出し作戦が一旦みられなくなり、K-POP好き層を、ダイレクトにソウルに向かわせることになったのでは。わざわざ日本活動を経由することなく直接、韓国人と同時刻同内容で直接アイドルを摂取し享受する人がさらに増えていったわけです。今じゃ、日本人中高生が、来日したアイドルのコンサートに行くのは全然普通だし、そこからソウルへオーディションを受けにいく子まで普通に出てきた時代です。中高生から中年層まで裾野はぐーんと広がって、一般層への理解もすごく進んだと思います。「いえ、私はTWICEが紅白に出るまで韓国グループ全然知らなかった」という層も、そこから、TWICEって韓国ではどんな活動を?と思ってそっちも見てみる、みたいなことが実際起きてるでしょう。加えて、BTSがアメリカで成功したという既成事実に日本マスコミが食いついてることも大きい。なぜなら、アメリカで今大人気!っていうフレーズは、なんだかんだ戦後から日本人には一番響くフレーズであり、アメリカで流行ってることは世界で流行ってる気がしてしまうしそれが正義な気がしてすぐ受け入れちゃうから。どんどん増えてると思う。

 

そういうことが、年々ちょっとずつ進んできた結果として、いつのまにやら、「日本には日本独自の奇抜すぎないグループカラーで売り出さないといけない」という配慮が不要になってきたのでは、と思うのです。BTSのおかげで一般層の見方も受け入れ方も変わりましたし。韓国でずっとやってきた自分たちのコンセプトそのまま出しても大丈夫、という時代が遂にやってきたんじゃないでしょうか。
「CHAIN」も「CallCallCall」も、かなり考えたんでしょうが、いま、実力ある2グループが同時に思い切った勝負に出たのは、意義深いし面白いことです。


そして、こうなると、がぜん気になってくるのが、今後のことです。

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とりあえず、デビュー4年のRedVelvetがどうなるかが気になります。SMでは、結局、f(x)の日本デビューに2度ほど失敗したまま今に至ってるので、余計にれっべるちゃんがどんなデビュー曲にするのか気になります。かなりコンセプト強め、きつめのグループですからねえ。BLACKPINKが強め女子で売り出してるっつっても、れっべるちゃんとは全然方向性が違いますし、制作する側の難しさでいうと、当然れっべるちゃんのグループコンセプトの方が、格段に難しいわけですから、その分、決まったときのカッコよさとかわいさは、えもいわれぬレベルになるはず。ここは、思い切って、NCTに続いて、チャレンジしてほしいところです。本国と同コンセプトを壊さないようにうまいこと作りこんでデビューしてほしいです。

あ~~でも、NCTもRedVelvetも、MOMOLANDみたいに曲1つでビッグヒット!というよりは、何曲も何曲も何回も何回も活動を重ねて、その世界観をじわじわ伝えて脇と裾を固めるタイプなので、どっしり腰を据えて日本活動する覚悟がないと、やっぱ難しいのかなーー。そんな余裕があるかしらと、あれこれ要らぬことを考えてしまいます。

 

まーとにかく、こういう動きが出てきたことはいいことに違いないですよね。これで一斉に、どのグループも「わかった!じゃああとに続く!」とはいかないと思いますが、ちょっとずつでも増えていくといいですよね。で、最終的には、欧米もアジアも全部一緒になるといいですよね。単純にわかりやすくていいじゃないですか。てか本来そうであるべきですよね。あれ、日本だけが違ってたのかな。マニアの中のマニアの方には、つまらないかもしれませんが。そのためには、まず、この2曲。この2組が日本で売れること!です。後に続く人のためにも、そして、いろんな意味のためにもこれは売れてほしい。

 

売れてほしいわーーーー頑張れーーーー。

 

【fromis_9】日本のお家芸「ファンと共に成長するアイドル」? とにかく曲はいい。

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 わたくし、よく考えたら、fromis_9のことよく知らないのでした。すみません。「アイドル学校」見てなかったですし、そもそも、かわいい系清純系が苦手なこともあり。

だが、しかし。そんな私。

そんな私でさえ、fromis_9売れるっ!これは 日本でも売れちゃうっ!と前のめりになってしまったのは、「曲がいい。とにかく曲がいい」からなのです。それにつきます。横浜MAMAで歌った「GlassShoes」を偶然テレビで見たのが初見ですが、出だし2秒で「いよっ、名曲!」と声が出たくらい佳曲。ほんと、顔も名前も知らないのに「もう一度聞きたいっ」と思いましたから、しかも、こんな私がですよ、そりゃもう、あの曲のファーストアタックは圧倒的だったということです。

 

あの、つねづね私は、ガールズグループは、絶対、曲がよくないと、しっかり売れるのは難しいと思ってるんです。新人のうちはなおさら。

ボーイズグループだと、そのファン層は圧倒的に女性になるので、必ずしも良曲でなくても、顔スタイルやキャラやコンセプトがよくできてれば、それだけでも十分ファンはつくし、そこから売れ始めてファンを増やすことも可能、そのうち何曲かに1曲は良曲に出会えるでしょうし、そしたらそれ契機にドンと1つ人気の桁が上がることも。

しかし、ガールズはそうはいかない。いくらかわいくて胸がでかくても、やはり曲がそこそこよくないと継続的に見てもらえない気がします。そのあたり、どうも見る目が厳しいというか。では曲さえよければ、メンバーたちがどんなにポンコツでもいいのか、どんなにヘタなコンセプトでも大丈夫なのかというと、当然大丈夫じゃない。メンバーをちゃんと選び、コンセプトや戦略をちゃんと立てた上に、さらに、よい曲を持ってこないことには、難しい。女子には兵役がないかわり、とまではいわないけど、その分、ガールズグループですごいファンダムを作り、不動の人気グループを作るのは、非常に大変だし労力のわりに報われない仕事だろうなあと思うのです。

 

それから考えると、あれもこれも、いい曲もらってる fromis_9、本当に有望だと思います。プレデビュー曲となったその「GlassShoes」をはじめ、今年1月の正式デビュー曲「To.Heart」がこれまたすげーーいい曲で頭から離れないし、アルバムに収録された番組内課題曲もなにげに名曲揃い。このファーストアルバム、どんだけ売れたのか知りませんが、本当にいいアルバムだと思います。個人的には、去年からこだわってる韓国国産作曲家たちを積極的に起用ってのもいい。すごくいい。

 

このように、完全に曲から入った私としては、全然グループの特徴とかメンバーのキヤラクターとかわかってなくて、当然それを知るべく、いろいろ見ようと思ってはいるのですが、正直ぱっと目立つようなところは特にないんです。

私の眼がフシアナってのもありますが、「制服が上等な生地で作っててデザインも凝っててこりゃ県立というよりは私立のお嬢様学園だよなあ」とかは思うのですが、それは印象に残らず、「それにしても擦れてないなあ」というイメージに終始してしまう。でも、だんだん、このグループの場合、それが長所というか、そういうまさに普通で素朴で「擦れてないところ」こそが大事なんだな!ってことがようやくわかってきました。

 

清純派かわいい系とはいえ、先輩のApinkやLOVERYZ、GFRIEND、おまごる等々のお姉さんたちは、デビュー時からそりゃもう歌もダンスも「めっちゃくちゃもうまい」グループでありました。笑顔の出しかたなど表情管理も最初から抜群だったし、爽やかでかわいくして生足で制服きてても、長年練習生してただけあって、パフォーマンススキルはあの頃からすごいレベルだったと思います。

ふろみすちゃん(ぷろみすちゃん?)たちだって、実は、SIXTEEN出てたりBLACKPINK候補生だったり有名練習生だったりして、実力はかなりあった、いやあるのでしょう。でも、「アイドル学校」という番組の主旨が、「素人を集めて擦れてない女子グループを作る」というものだった以上、参加者資格は「一般人、素人のみ」にせざるを得ないし、グループ結成後の所属事務所が未定でも全然おかしくなかったし、そして最終的に結成されたグループのコンセプトが、「今はまだ未熟だけど、ファンの皆さん応援によって必ずすごいガールズグループになります!」っていうやつになるのは、筋というもの。実際には、おまごるやヨチン姉さんばりに歌ったり踊れたりできても、あの番組から出た以上、必要以上に「未熟さ」とか「今は擦れてない感じ」を強く出してるんじゃないかと思います。

 

彼女たちが、毎回そういう挨拶をするのを見るにつけ、そしてプロミスだけに「約束しますっ💛」というのを聞くにつけ、毎回言っちゃったわね?的にビビリます。ほんとにずっとその路線で行くの?大丈夫なの?という心配です。(半年ごとぐらいに自由にイメージ変えられた方が楽ちんそうだから)が、ま、初心貫徹でどこまでいけるか、あと、肝心の曲がいつまで佳作揃いで勝負できるかも含め、興味深くはあります。

 

あ、日本で受ける!と書いたのも、まさしく、この「成長をファンがずっと見届ける」方式が、昔からあった日本伝統のアイドルの在り方なので、ストンとはまりやすいんじゃないかと思ったからです。逆に、韓国では、昔から「完成された姿になってからデビューさせる」方式が一般的なので、突如こういう真逆の成長型アイドルが出てくるのは珍しいですよね。まあ番組ありきだしな。そのへん、どういうふうに受け止められてるのでしょうか。ま、なんでもいいのかな。いい曲でかわいければ(んなこたない)。やる気だせばいつでも本気で踊れるわけだしな。

 

日本のファンは、なんだかんだいって、ちゃんと曲も聞いて判断しますから、しっかりといい曲を歌ってれば、ちゃんと好きになってくれるし、余計日本向きだと思います。同時っていうか、まず韓国でひとやま売れてほしいというのはありますけど。

 

ちょっとだけ気になるのは、プレディスがプロデユースしてるとかしてないとかっていうんですけど、結局どうなってるんですか? 今やってるの? (誰にきいているのでしょうか)

結局、所属事務所は違うところ(STONE MUSIC)になったので、それとは別にプロデユースだけをやってるということなんですか。それって。。。。「金は出さぬが口は出す」ってこと? 期間ごとの契約ってことでしょうか。時間報酬? それとも成功報酬なのかしら。番組開始時には、全く所属事務所は白紙状態だったわけで、終盤になって、必死で番組側が探して頼んで探してそこで漸くプレディス社長が手を挙げてくれたという話から考えると、前述した「今は未熟な私たちだけど・・・約束します!」のくだりには、1ミリもプレディスの意向は入ってないわけですよね。番組が作ったぷろみすちゃんたちの、その骨太な(?)コンセプト、あの人、そんなにお得意じゃないように見受けられるのですが、それは私の見当違い? ちゃんと踏襲してやるつもり?どこかで「そんなコンセプトありました?」つって、ひっくり返すつもり?いや、実は、そういうグループ、一度手掛けてみたいとでも思ってたとか? いやー。ようわからん。

 

まあ、こうなると、韓国初、ニッポン式の「ファンが育てる成長型アイドルグループ」の、その行く末を見たい気持ちいっぱいになってるので、この路線をつぶさないで活動してほしいわ。おわり。

【THE BOYZ】実はエロい!超大型新人グループの裏コンセプトは見てナンボ魅せてナンボ。の少年の性。 

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去年まで「日本でも絶対売れる!」といえば、TWICEとSEVENTEENでした。まあTWICEがあそこまで売れるとは思ってませんでしたが、BLACKPINKよりは売れると思ってた。せぶちはどこまでいくでしょうか。
で。今年からそれは、fromis_9とTHE BOYZになりました。日本人ああいうの絶対好きだと思いません?皆思ってることでしょうが人気出ると思う! 特にTHE BOYZは、最初から日本活動を相当考えて結成してるくらいなので、こちらが期待せずともあちらがやる気満々。既に段階的にちびちび進めてるんでしょうね。ほんと楽しみです。

てことで、そのTHE BOYZ、そして気持ちが続けば次にfromis_9について、今更ですけど無責任な話を書いてみたいと思います。

 

THE BOYZは、18年度新人枠ギリギリの去年12月頭デビューの12人組超大型新人ボーイズグループ。ちゃんと考えてまっせ。「必ず新人賞は獲りたいです!」と明言通り、まあ獲るんでしょうがあんまそゆこと言わない方がいいと思ったり。。
「12人全員がセンター」というだけあり、凄まじい総顔面偏差値を誇っていることでデビュー前から有名。お金も手間もかかってて見るからに超大型新人なんですが、NCTのように「顔がいい」というグループは、ほかにもいます。それこそSMは昔からまず「顔がいいか否か」を見ますから、どのグループも総じて顔がいい。そういう所とどう違うかといえば、ざっくりいって大した差はないと思います。SMにも「なぜこの人はこの顔で…」という方がたまにいますし。どちらも、しゅっと整ってて清潔感あって上品な顔ばかり。ワイルド系やゴージャス系の美ではない。あえて細かい方向性の違いをいうと、SMは「エリート感」をバシバシ出したい顔づくりで、THE BOYZは、そこまで官僚感・高級感は込めず、もうちょっと親近感のある「都会派」あたりを目指してるんだろうなと思います。


さらに、THE BOYZの場合、顔だけじゃなく、身長や年齢にバラつきがないことがすごいのです。よくもあれだけ似たような子を集めたなと感心しきり。深く知れば実は全然違うのですが、初見ではその事実を忘れさせる完全偽装、いや、作りこみが素晴らしすぎます。

普通、いい顔だけを選んでって12人集めたら、必ず1人か2人、著しく低身長(いわゆるチビ)とかもう25歳(いわゆる高齢)とても歌えない(いわゆる音痴)という子が入ってしかるべきなのに、それがない。そりゃ全員センターできるわ。ほぼ同じ背格好同じ年齢層同じ顔(ハーフ皆無)の集団なのです。その素材力だけでも見事なのに、そこに同じTシャツやら同じスーツを着せるので、ぱっと見、同じ子が12人いるような感覚に。この点においては、K-POP史上最強なのではないでしょうか。ほんとよく揃えたよ時間かかったろうなあ。しかも、3~4人英語話者がいる。

 

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そうやって、選びぬいた12人のグループコンセプトはといえば、徹底した「爽やかさ」と「若さ」。全然上からじゃないのが好感度高いよね。あと「スタイリッシュ」。
大自然の爽やかさじゃなくて、都会的な爽やかさの方ね。そう、フレッシャーズ! 春のフレッシャーズフェア的な!ピチピチ嬉し恥ずかし新入社員的な!新しい風吹かせまくり。若くて爽やかでそれでいて都会的で疾走感があって。
例えば、他の大所帯ボーイズグループ、えーWANNA ONEが「気合」だとしたら、NCTが「超エリート」、SEVENTEENが「楽しい人たち」?で、GoldenChildが「保守一党勢力」? PENTAGONが「愛と苦悩の日々の末に」って、なにそれ? すみません適当すぎるのでやめて謝ります、とにかく、よそがそのようなイメージだとすると、THE BOYZはまず「爽やかさとスタイリッシュ」てことになると思うのです。

 

でも。 それでは何か、ひっかかるのです。
なんかこう、このグループには、もひとつ「裏グループコンセプト」があるような気がしてならない。
表コンセプトだけでなんの過不足もないのに、なんでしょう、考えすぎ? でもだってそんなの、自分でいっといてなんですが、よく考えたら、新人アイドルが爽やかで若いって、当たり前じゃないですか。ド新人なんすから。爽やかでなくてどうするよ。HipHopグループではなくてダンス音楽で勝負してて、しかも全員若いときたら、そんなもん爽やかに決まっとるがな。っていうね・・。
THE BOYZが掲げる(と私が思ってる)グループコンセプトが「爽やかさ」「若さ」なのは、間違いないと思うけど、それは表向きで、その奥にはもっとエロいイメージアピールがある気がします。そう!なんかこうエロいのです。SEXYといいますか!セックスアピール。どうでしょうか!

 

THE BOYZ、なんと!(自分でいうな) 裏コンセプトに「少年の性」とか「愛人」とかあるんじゃないです?
だってね、なにもあそこまで(振付が)くねくねしてなくてよくない? あんなに上下ぴっちりのスーツとかスキニーとか好んで着なくてよくない? なんなの?もう単純にエロい。エロいと思い始めるとまじでエロい。けしからん。よくコレオみて。リレーダンスとかよくみて。ただバッキバキに踊ってるだけじゃなくて、あの振り付け必要以上に相当くねくねしてるし、相当いやらしいダンスだと思うんです。声もいやらしいしさあ。
そういや、誰1人としてオッパ感を出してくる戦略ないし、誰ひとり隠れマッチョ的な筋肉自慢なさそうだし、誰も「俺が俺が」の子いなくて(いるのか?)、全員いたいけな感じを強めに出してくるの、おかしくない? 12人全員が「守ってほしい」側をやってるんですよ、きっと。庇護される側、囲ってもらう側の少年。(演じさせられてるって事ですが)。少年愛人にもマッチョと非マッチョがいますが、だとすると明らかに後者でしょうね。「どうか、僕を愛して大切にしてくれるひと、僕を囲って下さいジュセヨ」ですよ、そういう少年セックスアピールですよ!あれは。別に、囲う側は男性でも女性でもいいと思うけど。だから、どアップ時に、軽い媚びをのっけてくるんですよ!みんな気を付けて!

 

「爽やかさ」というよりは、もはや「ガラスの脆さをはらんだ」少年の性。コアはそこにある。だからこそ、デビュー曲しょっぱな歌い出しから、既に声がどセクシーなんすよ。びっくりするわ。なぜ喘ぐ? バックにもずっと喘ぎ声入れてるし。てか全員全パートどセクシー、どエロ歌唱を強いられてますよね?あれ。本当なら、声を張ってしっかり歌い上げるべきパートもあるし、それができるボーカリストもいるのに、THE BOYZではそれはご法度。朗々と歌い上げてはいけない。くねくねふわぁ~と、頼りなげな歌唱法が必須なんですよ。それで「BOY」だの「FIRST」だの「I’m yourboy」とかいわれた日にゃもう。頭抱えちゃう。

 

今回のカムバでは、タイトル曲「GiddyUp!」も、アルバム「START」もぐっと元気色を強め、なかなか強めで重厚よりでまとまりがいい。元気溌剌!ってことですかね。それでも、さすがに爽やかですが。
当然、エロ色薄まってるように思いきや、実は、頼りなげな歌唱法とか、くねくねしまくるコレオとか相変わらずだし、スキニーの出番がぐっと減ったけど全滅ではないし、やはり「少年愛人倶楽部」の裏イメージは健在です。なんだろう歌よりコレオ面が相当で、あんな騎乗振り付けを力づけでやっていいんですか!?モロじゃないですか、13禁止コレオですよ。あのメガネの人ですよね振り付けてるの。元気な曲だけどそれはそれで、めっちゃエッチなダンスですよね。あれいいのか。

本人たちが、そういう意味を背負わされてるてこと、わかってるかどうか知らんけど。知っててやってたら相当大物。

 

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 話が大きくそれるけれど、ふと、思い出した話がありましてね。聞いてくれます?
真面目に書くと、脳科学の澤口先生が昔、少女時代のコレオを見て「大勢の長くて細い脚が、音楽にのって閉じたり開いたり入れ替わり立ち替わり移動するビジュアルは、脳的に大変リラックス効果や癒し効果があり売れるのは当たり前」といったのが一部で有名になりましたが、まさに、どぼいずがそれです。
彼らの振付は、その場で激しく踊って合わせる昔ながらの「群舞」というより、常に、踊りながら移動し続け、全体のフォーメーションを新しく作り変えていくという「移動もの」。せぶちもそうですが、12人もいるとその移動距離は相当なもので、運動量も相当なもの。しかもそういう一連の動きを、スキニーという脚の形が最もよく見えるものを履いて、12人24本の細い脚が一斉に動きまくって、移動しまくるんですからね。少女時代の10倍は動いてますから!凄まじい癒し効果に違いない。道理で、何べんみても、彼らのパフォーマンスは飽きないはずです。中毒性もあるよね。永遠にあの目にも止まらぬ脚の動きを見ていたい!と思うのは、脳科学的に正しいことなのでしょう。ま、それを「愛人として囲いたい」と思うかどうかは別ですが。

 

そして、THE BOYZ裏方陣が、やたらお揃いの衣装や練習着を着せたがるのにも、心理的な効果、つまりちゃんとした性的アピールの効果があるはず。
ある特定の集団に同じものを着せる制服や軍服本来の目的は、「個性をなくし」「所属を示し」そして「欲、特に性欲を抑えるため」ということです。同じ髪型をさせ同じ服を着せみんな同じ形になることで、自分はいち歯車になる意識づけをさせると。大きな機械の一部品になってもらって、個人的な行動、思考、欲を抑えつける目的です。が、強制的に抑えつけられると、人間って、逆に欲がむくむく増長してしまうらしく。そして、それは見てる側の人間もそうなのだといいます。昔からよくいう「喪服の未亡人にぐっとくる」というやつです。着てる本人もぐっときてるのかもしれませんが見てる側もさらにグッとくると。制服軍服喪服など、たくさんの人がまったく同じ服を同じ場で着て、それぞれの個を無にしている光景は、そんなわけで、なぜかセックスアピールが生まれてしまうのです。アイドルグループが同じ格好すると「誰が誰だか覚えてもらえない」という決定的なデメリットがあるのですが、それを承知で、全員に全く同じ格好させるなんて、それすなわち強力にセックスアピールしたい!させたい!と思われて仕方ない。煽ってきてるやないか。と思われても仕方ない。っちゅう話ですよ。若干強引な感想かもしれませんが、そんな話を思い出してしまいました。どうでしょう?

 

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ここで、当初どぼいずを見て感心ばかりしてた頃を、一旦思い出すと。
なんだかんだ、どぼいず、「見てもらってなんぼ」のグループだなあと改めて思うわけです。顔と衣装とパフォーマンスと歌を一緒に見て初めて、その価値がわかるグループ。曲だけ聴いててもあまり意味がない感じ。事務所もそこにこだわってチーム一丸頑張ってるんだろうなって気がしますし。
最後にまた、SM、YG、JYPのグループと比べたいんですけど、こんだけ(私が)アイドルは総合芸術だ!つってんのに、やっぱりあの大手3社は、創始者自らが歌手で実際歌ってたこと(今も歌ってる人いるけど)のが大きくて、ビジュアル<楽曲 なんだと思うんです。しかも大きな比重で。どんなにビジュアルに凝っても、吐くほどダンス練習させても、結局見た目はスタイリストやコレグラファに丸投げするくせに、曲や音楽、音、歌声に対してはどこもすごい執着心で、少しでもいい作品を作りたい、いいものを世に残したい、という気持ち。いかにビジュアルや振りに都合よくても下手な音楽だけにはしたくないぞ!っていう気概を感じます。あの3社はアイドルで商売してますが、やはり音楽会社だなと思う所以です。
そこいくと、ビジュアル+音楽+パフォーマンス と全部一緒に見て初めてその効果を出そうというどぼいず、根本的に目指してるところが違うのは当たり前。ので、何をいいたいのかというと、これはやはり、日本でも売れるだろうなとそういうことです。ま、今んとこ楽曲もすこぶるいいいですしね(上からですみません)。12人もいるのにO型誰もおらずA型も3人っていうのもやたら力強いですしね(?)。


あ、別に知りたくないでしょうが、私がどうしても目が行ってしまうメンバーは、キューニューそしてなぜかハンニョンの3人です。頑張ってほしいです。

【gugudan】ググダンのダンは劇団の「団」だった!

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知らなかった。これって、有名な話?みんな知ってることなの?

「ぐぐだん」て、日本でいう掛け算の「九九」を韓国でそういうんだと思ってたわ。「3の段担当です!」とかいってるし。それだけじゃなかったってことか。デビュー2年で初めて知った。

そう。なんと、gugudanとは、最初から「9つの魅力をもつ9人の少女(つまり

9×9)が集まった劇団」をコンセプトとしてデビューし、その活動方針も「古今東西さまざまな有名作品を彼女なりのスタイルで演じていく」という、そういうグループだったのだ!

なので、彼女たちのアルバムには、必ず「Act1」「Act2」「Act3」「Act4」と、1つの劇の演目であることを強くアピールしてるしタイトル曲は違う題名だけれど、常にコンセプトであるアルバムタイトルを冠する徹底ぶり。ちなみに、「Act1:The Little Mermaid」(16年)は、アンデルセン童話「人魚姫」を題材にしており、「Act2:Narcissus」(17年)は、カラバッジョの名画「ナルシス」(さらにその引用元はギリシャ神話)、「Act3:Choco Factory」(17年)は、物語「チャーリーとチョコレート工場」、そして、「Act4:Cait Sith」(18年)は、寓話「長靴をはいた猫」を、それぞれ彼女たち独自の視点で解釈しなおし表現した作品ということらしい。

 

いやーほんと知らんかったわー。こんなに作りこんでやってるグループだったんですね。かる~く驚いた。

 

しかし、gugudanの先輩はあのVIXX先輩。考えてみれば、VIXXほど、ドラキュラになったりモンスター?になったり、アンドロイドになったり、メークも衣装も表情も劇団顔負けの作りこみで成功したアイドルグループもいないわけで、そう思うと、事務所であるJellyfishは、よほどそういうのが得意なのか。得意というか、あれでVIXXがスターに上りつめたので同じ手でぜひ女子グループも、と考えたのか。どっちでもいいけど、個人的には、単にそういうのが好きなんだろうな、誰か事務所にこういうのが好きな人がいるのでは。という気がした。知らんけど。

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 しかし、かくいう私も、実は、かなーり、このテの「演じこむ路線」が好き。大好物だ。

アイドルというのは、メンバー自身の「等身大」な姿を投影した歌を歌う場合と、本人とかけ離れた(もはや人間でさえない場合も多し)完全なる創作物を「演じこむ」場合にわけられ、同じグループでも両方やったり、また年齢によって変えていったりするのだけれど、ひとによって好みがわかれるところだ。例えば、現役女子高生のグループだったら、10代らしく初々しくて爽やかな清純少女の恋や日常を綴った歌が大好き!という人もいれば、私のように、10代であろうが、極端なコスプレやメークで誰かを演じきってくれる楽しい仮想世界が好き!という人もいる。それは本当に好みの問題だと思う。

私は、大昔から後者の「演じこむ」スタイルの曲が好きだったし、そのアイドルが好きだった。だから、今回gugudanが、そのものズバリの劇団コンセプトで結成されたという事実に気づいたことは、実に歓迎すべきことであって、本来ならこんな私は、もっと喜びいさんで、もっと沼にはまって、もっと熱心にgugudanを応援せねばならぬところなのだ。

 

 しかーし。決してそうはならなかったのである。

なんつーか、こう、いまひとつ、うーん。ってなる感じが否めなった。

 いや、嬉しいんだよ。正直嬉しいし、これからも毎回楽しみにすると思う。だが、今回そうだったのか!と喜んで、早速「これまで劇団としてどういう作りこみをしてきたのか」をちょっと調べてるうちに、興味が薄らいでしまって、うーん、なんだろう。どこも悪いところはないのだけれど、いまひとつ私個人としては、のれなかった

これには、多分、私が韓国語がわからないっていうことと、面倒臭がりでつきあいが悪いってのが原因だと思う。でも一応、私が「う~ん」となったことを書いてみるから聞いてくれるかなー。(いや飛ばしてくれていいんだけど。全然いいよ)

 

 例えば、デビューミニアルバムの「Act1人魚姫」。活動曲としては「WONDERLAND」。これ、ちょっとアルバム解説を読むと「童話の中で人魚姫が水の中から外の人間たちの世界に憧れ夢見る好奇心に満ちた姿を、デビューを夢見てずっと努力してきた自分たちの現実の姿に投影して表現・・・・人魚という要素が持っている神秘的な感じと人魚姫が持っている「愛」「好奇心」などの健康的で希望的な肯定的メッセージを同世代に向けて届けようとしている・・・」とあり、な。長い。。。となりながらも、うん、、まぁまぁデビューに対する意気込みが強く感じられてま、いっか、いいでしょう(何様)。。と思ってしまいまして、次の「Act2:Narcissus」を読むと、「16世紀イタリアのカラヴァッジョが描いた名画ナルシスとは、ギリシャ神話に出てくる美少年の話で、水面に映った自分の顔があまりにも美しくてうっとり見惚れてたら、そのまま沼に落ちてしまい死んでしまった場面を描いている。この話から、ナルシストとは自己陶酔・自己愛を意味する言葉となっているが、今回はこれを健康的でポジティブで、自分の姿をありのまま愛する堂々とした私たち。として解釈、命を落とす悲劇ではなく、健康的な自己愛として「私みたいな子」を愛すという歌にした」みたいな感じになっていて、そ、そ、それはまた、唐突に健康的すぎる解釈をしたね、というか思いきったねというか、まあうぅん、あの、そんなに無理があるなら、もう別にあれがモチーフでなくてよくね?(乱暴)とちょっと思ってしまったり、

さらにさらに、「Act3:Choco Factory」は、チャーリーとチョコレート工場の映画そのままかと思いきや、モチーフにしてるのは、映画の方ではなくて原作の方の工場の所有者であるウィリーウォンカらしく(ごめんなさいこれ原作よく知らないのでなんともいえない)、それがどれくらいどう違うのかピンとこないというのもあるし、いや、もうこの辺までくると、また細々とした解説を読むのでさえ、既に面倒臭くなってきてる自分に気づいてしまい、あぁ~もう面倒くさいよ~~と思ってしまってごめんなさい。だ。

ついでなので最後まで書いてしまうと、「Act4:Cait Sith」はいきなり、ケイトシーって誰やねん、というところから入ったら、それこそ「長靴を履いた猫」に出てくるとっても世話焼きで親切で神様みたいな(違いましたっけ)猫のことで、てか、あれも正確には、ケイトシーという妖精のことだそうで、寓話からのモチーフというよりはあの妖精自身をコンセプトにした曲だそうで、その細かな違いがよくわからないのは、歌詞を見てないからかなぁ、ちなみに、あの妖精にもさらに元引用があって、アイルランドだか北欧だかイギリスだか(うろ覚え。間違ってるかも)では、中世から有名エピいっぱいある妖精らしい。もうこの辺までくると、完全に面倒臭くなっていて、ちゃんと解説を読む気もしないっていうダメ人間モード・・・。

 

と、こんなふうに(どんなふうに?)、こんなに頑張って、コンセプトをしっかり細かく設定してきっちりやっておられるにもかかわらず、なんだか、あちらが熱心にやればやるほど、こちらの士気が下がるという、とっても残念な感じになってしまってるのだ。いまんとこ。ちょっと無理がすぎるよー。「ちょっとやってみましたー!」程度でなく、もっと深く拘ろうとするのは素晴らしいのだが、ムリクリはいけないと思うんだよなー。

何かの帳尻を合わせるために、1つどこかで無理をして、その無理を回収するために、また何か1つを無理をして、全体的な整合性をとるために、細かい無理もして・・・っていう雰囲気が感じられて、無理1つ1つが「言い訳」みたいになってるのが、「う~~ん」に繋がるのだと思う。

「等身大」より「演じる」スタイルのアイドル好きは、昔から大勢いると思うが、概ね男性は真面目なので、好きだと決めたらどんなにマニアックでも、どんなに薄い伏線でも、とことん長く、ちゃんとつきあってくれることが多い。が、女性や、すごく若い層はわりと大雑把なので、少しわかりづらかったり面倒だなと思い始めたら、途端につきあいが悪くなる。ま、ひとによるが。

往時のVIXX先輩の演じっぷりや作りこみビジュアルは、常軌を逸するレベルで誰が見ても無視できなかったので、「わかりやすさ」という意味では、とことんわかりやすかったわけで、それで大成功したのだ。やるなら、御託を並べるのではなくて、あれくらいわかりやすい衝撃的なビジュアルにしてしまうか、そうでなければ、モチーフのかわいらしさや綺麗さ楽しさなどの魅力的なところだけを借りるだけにすればいいのに、と。。。ちょっと偉そうに思ってしまった。

 

偉そうついでにいうと、例えばSMは常にどこかのグループに「演じる」スタイルの曲やアイドルを混ぜてお商売なさってる会社だが、f(x)RedVelvet(時期によってはShinee東方神起なども)は、基本的に何かをモチーフにして活動する「演じる」グループ。そのアイデアが秀逸でいっぱい賞をもらい出したのはミン・ヒジンさんだけれど、例えば、ヒジンさんにしても、のちに続いている社員さんにしても、あるいは、今話題のチョンビョンギさん(LOONAプロデユーサー)にしても、何かにインスパイアを受けて、それをモチーフにするスタイルで大ヒットをかますには、ちょっと大雑把で「だって好きなんだもーーん」くらい無責任な方が成功するという、その好例だ。なんか、こう、文献を調べたり昔のビデオをチェックしまくったりして細かくコンセプトを詰めていくというより、プロデユーサー自らの「こういうの大好き!」っていう熱量だけで突き進んでく方が、大衆に「なんかわからんが素敵!」というのが伝わると思うのだ。遊び心が大事ってことかなー。真面目なんだろうなー。

 「辻褄があってないじゃないか」「事実と違う」というツッコミは恐れなくていいと思う。突っ込まれないようにツっこまれても大丈夫なように、重箱の隅まで細かく考える必要はなくて、アイドルなんてエンターテイメントなんだから「ツッこまれてナンボ」じゃないか。ツっこまれてナンボ→笑われてナンボ→物まねされて大成功! だと思うんですよマジで。BIGBANGのFantasticBabyって、今見てもすごいビジュアルだけど、椿鬼奴が日本のゴールデンタイムに物まねしたくて我慢できなくなるくらい魅力的だったといえるわけで、あれでBIGBANGもとうとう本物のスターになったってことじゃないですか。ちと違うか。アイドルのつくりこみで、ツッこまれるのは有難いことだと思うけどなー。

 

Gugudanって、PRISTINWekiMekiと同様、I.O.Iメンバーが2人所属してて、当初から注目されてきたが、今んとこ、どこか頭ひとつ売れてる状況でもない。てか、もうI.O.Iだったってだけで、いちいち騒がないけど、このたび、よーーくgugudanを見てみる機会に恵まれ、他者との違いとか魅力とかわかって、私としては本当によかった。

いろいろ、小賢しいことをいったが、上記のようなガールズクラッシュ陣とか、相変わらず人気が衰えない等身大グループとか、TWICEのような老若男女にバカ受けする超健康体グループとかが圧倒的に多い中、折角、最初から「劇団コンセプト」を掲げて結成されたgugudan、私はものすごく面白いし、可能性があると思う。本当に、いつまでも「世界の名作をモチーフに」自分なりのトンデモ解釈で、新曲を出し続けられるのか、実はもう既に、青色吐息って感じで苦し紛れで、そこんとこがちと心配ではあるけれど、ほんと、頑張ってほしいと思う。ほんとーに。

 

各MVビジュアル(DIJIPEDIだったりする)が非常に素晴らしいのはもちろん、歌番組衣装が全部お揃いで素晴らしいんだよー。女子の衣装、ま男子もだけど、なかなか今のご時世「全員が全く同じ衣装」着てくれない。まったく同じだと誰が誰だか覚えてもらえないから、ポイントずつ変えたりするのが常識になってる中、同じ衣装着せられてるgugudanとてもいい(私にとって)。しかも、どれもこれもすごくかわいくてほんといい。

あとあれですね、メンバーに3人も4人も170㎝超えの子がゴロゴロしてるの珍しくない? 2列に並ぶと、ほぼ後列が山脈レベルでなかなかいい。VIXX先輩も当時としては珍しい全員180㎝超の高身長グループだったし、背の高い子好きなのかな? あと、あと、gugudanは、顔が!顔がこれまた私の大好物の「オカマ顔」揃い踏みで、ものすごくいい。いい!いいわー。あのね、アイドルっていうのは、男子も女子も「オカマ顔」がグループに何人いるかで、その成功が決まってくるってくらい重要な要素なんですよ。私調べですけど。ごく普通の顔をしてても、思い切ってオカマメークに切り替えたら、一気に売れだす!っていうケースがにほんとに多いんですよ。これも私調べだけど。

 

偶然gugudanのダンが劇団の団だったと知って、そのオドロキのままに、思うところを書いてみたが、あまりにまとまってなくて「なんなの?」って感じがして申し訳ない。

Jellyfishの果敢なる挑戦を基本的に応援するし、VIXX先輩のように、長らくコンセプトを捨てないで活動し続けるグループになってほしいわーほんとに。

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(「私に似た子」のMVでは、あまりにも自分が好きすぎて自分に似た子を(健康的に?)愛するというポジティブ再解釈。それにしても、自分が好きすぎて自分をコピーするこのシーンが単純に面白い。笑えるわーー。ギリギリですね。げらげら)

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